ひなたぼっこ

「まだ見ぬ素晴らしい景色」を求めて自転車で。

三度目のススキ

2014-10-29 | Bicycle ride
10月最後の日曜日。
振り返ってみると、昨年一昨年と2年続けて同じ場所に行っていた。
だから今年も向かって3年連続にする事にした。

「去年はここに行ったから今年はあそこ」ってスタンスで行動してる自分にとっては、これは珍しい。
この場所が気に入ってるからというのもあるんだけど、一番の理由は目的地への道が複数あるということ。
つまり3度目の今回でも全く新しい道でアプローチできる。これすごく重要。



日本一の素麺「揖保の糸」の揖保川上流、兵庫県宍粟郡の最も山深い地域、一宮。
R29号沿いは道も広くない上に交通量も多くてあまり楽しくないんだけど、そこを外れて少し入ればぐっと感じが良くなる。






    与位の同門

    

くり抜かれた二つの岩は、かつては奇岩の景勝地だった。
そしてまた、因幡街道の交通の難所でもあったのです。



川に面した岩肌を見ると四角い穴が今でもはっきりと残る。
かつてはここに枕木を挿して桟橋を架けて通行していたようです。
このトンネルが掘られたのは明治36年頃。
最初は人が通れるだけの大きさだったのに、車社会になって穴を広げた為、モルタルが吹き付けられて風情は飛んじゃってますが。


御形神社



室町建築、国の重文。
幕に入ってる家紋は「抱き茗荷」
ミョーガが冥加に通じ、神仏の加護を受けることに通じると思われたので、好んで使った人も多い。
ちなみにぐりお家の家紋も抱き茗荷です。




近くの公園にはこんなのもありました。



K8→R429と繋いで、揖保川の源流に向かって登る。
山が深い。

笠杉トンネルまで登ってきたら、分岐を左に折れて「千町・段が峰林道」へ。



去年くらいに全線舗装されたばかりの道で舗装もきれいでいいんですが、坂はかなりきつかったです。







10%オーバーで登って10%オーバーで下るをひたすら繰り返す、位置エネルギーの無駄使い。

でもやっぱ山はええわー!!



生きてりゃいろんな事あります。いい事も悪い事も。
でもこんな山奥で、一人でキッツー!とか叫びながら走ってる時は、そんなの全部忘れてる。
ヒルクラとか絶対嫌いなはずなのに、気付いたら登ってる事が多いのはこんな理由もあるのかも。










去年と比べて、今年は随分と紅葉が進んでます。
でもなんか茶色いの多くね?


砥峰高原にはだいたい650mくらい登らないといけないんで、それなりにきついです。
でも今まで走った中でここが一番きつかったと思う。
だって標高200m以上余分に登らないといけないから。

13kmの段ケ峰林道を走り終えたら、一昨年のルートに合流する。
めちゃくちゃ雰囲気良かった区間だ!





しかもダート区間だったとこも完全舗装されているではないか!
いいよーいいよー

そして、そうそう。 この暗い森の中を抜けていくと・・・





周囲が開けて一面のススキ畑。
そう、これですよ。これが砥峰高原ですよ。







綺麗な場所。
でもここの本当の魅力は、「この場所にある」って事なんだろう。
厳しい道中の過程を経て、山の上にぽっかりと広がる広大な空間。
これの上位互換が四国カルストな気がする。




10月の最終日曜日に「すすき祭り」が行われてる。これも3年連続参加。
和太鼓演奏も3年連続で鑑賞だが、後ろに立ってる美脚の神河親善大使に視線はクギヅケでした。



いろいろ売ってたけど、今年もやっぱモンテローザの釜飯弁当で。
ススキの中で食す、秋の味。



その後は去年と同じく、峰山高原へと続く基幹林道へ。



こちらも去年よりも色づきが進行してますが、おおっ!って程の感動はなかった。
日光の方はどうやら今年の紅葉は不作のようですが、こちらはどんなもんでしょうかね。
例年よりも秋が長いなんて意見も聞きましたんで、大山の冠雪&紅葉は難しいかもな・・・




リラクシアで中高年の団体さんにお決まりの質問攻めにあう。
「どこから来たん?」「その自転車いくらくらいするの?」「何キロくらい出るの?」

テンプレ乙!





峰山高原からの下りは、いろは坂顔負けのヘアピンカーブの連続。


最後に坂の辻峠を制覇して閉め。




こちらも下りはテクニカルコースです。



そしてここから砥峰高原への新たな林道を発見した。
来年はここからアプローチしてみるかな・・・

そんな気持ちにさせてくれる場所。
ほんといいとこです。



読んでくれてありがとう
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故郷

2014-10-27 | Bicycle ride
いつも左にしか曲がったことのないT字路を右に曲がってみた。




地図を眺めてて、「そういえばここ走った事なかったな」と思いついた広域農道っていうか林道。
山上~津無に抜ける道。










高知の酷道よろしく、急勾配でグングンと高度を稼いでいきます。


    




えらくきつかったけど、分類すれば間違いなく自分好みの道。




多分、周りの人に比べて地元よりも他所の地を走る機会が多い。
見た事がない景色を求めて走るのだから、そうなるのは当然だし、もちろんそれはとても楽しい。



でもこうやって近場にまだ走ってない場所があって、そこに見た事のない景色が広がっていると、
「まだまだ地元を走りきれてないじゃん」って気付かされる。
それは、他の人のブログだったり、貰ったコメントで気付かされる事もあります。





鳥取ってすんごい田舎なんだけど、四国で見たような「絵になる里山」って探すと難しい。
集落自体がほんとに小さかったり、木々に覆われて見渡せるとこが少ないからなのかも。
まあ四国は独特でしたけどね。
あんな全戸対応「玄関開けたら2分で田んぼ」みたいなのはやっぱり凄い。




でも”県庁所在地の駅”から30kmも行かずにこの光景になるのはある意味凄いと思うw
東京の人がヒルクライムするのに片道50km移動とかってこちらではとても考えられませんよ。



日陰と日向の境界線



小さい頃の夏休みは、従兄弟達とここに潜って鮎ハントしたもんです。
ジャンプとかの漫画雑誌を燃やして、採りたての鮎を焼いて食べた子供らしい雑なBBQ。
でもその時食べたのより美味い鮎を、それ以来味わった事がありません。


母親が生まれ育った集落に裏側からアクセスすると、とんでもない坂を登る羽目になります。



最近では遅いながらも大概の坂道なら登れるようになりましたが、
ここでは前輪が浮いてウイリー&ペットボトル落下 → 必死で抑えるが前輪がペットボトルの上に着地 → もんどりうって倒れる
と見事に跳ね返されてしまいました。

もう絶対登らねーw











小さい頃からよく来た場所ですが・・・
こうやって見ると、普通に秘境ですなw

でもここに来ると妙に落ち着くんです。
僕の身体にはここの民族の血が流れてるって事なんでしょう。



黎明の庭



なんにも無い(でもそこがいい)場所ですが、唯一の誇れるものと言ったらこの「佐治川石」でしょうか。
日本三大名石の一つで、庭石としては最も人気高いんじゃないですかね。
今はもう勝手に採取できませんが、昔はこれで財産築いた人も何人もいたでしょう。
今の相場は100万円/1tくらいらしいので、祖父母宅の池のやつを売ったら・・・・



日暮れがすっかり早くなりました。


日に日に秋は深まります・・・


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四国カルストからしまなみへ

2014-10-18 | Bicycle ride
10月9日。AM5:50

サイクリストの朝は早い。


もう一時間前から、日の出の瞬間を今か今かと待っている。
なんてったってここは標高1,400mの四国カルストのど真ん中だ。

太陽が昇ってきた瞬間、いったいどんな光景に出合えるんだろう。
富士山のてっぺんから見たご来光くらいの感動が得られるかも。
否が応でも期待は高まる。




・・・・・・・




・・・・ん?









な・・・何も見えません!!!!(´;ω;`)ブワッ


出発する時は晴れ予報でしたやん・・・
むしろ昨日より今日の方がバリバリの快晴マークでしたやん・・・
湿った空気、おのれなにやる気だしとんねん・・・


前日早くに就寝したもんだから4時には目が覚めまして、その時点でこの霧を見て呆然としました。
でも・・・夜が明ければ一瞬でも晴れてくれるかもと思ってずーっと玄関の前で待ってたんですけどね、
朝飯食べたりしながら三時間は待ちましたが、結局その思いは届きませんでした。


その後の予定もあるので、もうこれ以上は待てない。
それでも諦めの悪い男は四国カルストの中を走り出す。




(晴れてれば)絶景!!!




(晴れてれば)なんて素晴らしいんだ!!




(晴れてれば)日本とは思えない!!


少し走るだけで全身がしっとり濡れていく濃霧、そして風がすごく強い。
ペダルを漕ぐ脚にも全然力が入らなく、力なくただここを移動するだけ。

だって、せめて定番ポイントで写真くらいは・・・





そんな事をやってたら、濃霧は霧雨へと変わる。

そう、まさかの雨だ。 天気予報・・・orz







雨の地芳峠のロングダウンヒル。ブレーキ効かないから酷く疲れました。
ウエットな路面ってほんと苦手。




縁起のいい名前のバス停がありましたが、天気は不合格じゃ!


R440 天気が良ければ快走ロードでしょう。





高知版ラピュタ?



しかし四国の内陸部は山深い。



R33→K212→R494と面河川に沿って北上していきます。
下界に下りたからなのか、ようやくこの頃には路面もドライに。



でっかい岩すごいお。




豪快なトンネルだお。




水きれいだお。




そして、山。




また、山。




またまた、山。




またまたまた、山。




またまたまたまた、山。



もうお腹いっぱいですw



面河ダムを過ぎると、道は表情を変える。












国道、いや酷道494号だ。

山陰側と山陽側が大山をはじめとする中国山地を境に気候が全然違うように、
この四国でも四国山地を境として南部は太平洋側気候、北部は瀬戸内型気候と大きな差がある。
でもどちらにも共通するのが「多雨」、いわゆる雨が多いということ。
そういえば台風ニュースでは毎回のように四国が通り道になってる気がします。


Chromoly on 黒森峠



クロモリラバーな自分としては、早く来なければと思ってた場所。
まあ展望もないし、ただこの看板があるだけの場所なんだけど。

さあ、ここからは基本下り。
でもまだ100kmくらい走らないと・・・


しばらく林の中で全く展望が望めない区間が続いてたんだけど、突然視界が開けた。



爽快。 長らく展望のない道を一人寂しく走ってたんでなおさらです。

右方向には雲海も見える。




ここも「天空の道」と言えるよなー。

R11号に合流までの10km強のダウンヒル区間は爽快だった。
やっぱ下りは一車線の道の方が楽しい!




走行中のかなりやっつけの写真ですが、



日浦という地区、これまた石積みの棚田と里山の風景が美しい場所。
とっても見事な棚田でしたが、調べてみても棚田百選には選ばれていません。

先日訪れた場所もそうですし、岡山の棚田を巡ってみた時もそうでしたが、
棚田百選の基準がよく分からないし、そもそもそれ自体が微妙なんじゃ?って思うのです。


R11号 = 小松街道はトラックが多くてちょっと走りにくかった。
でも下り区間はトラックのドラフトに入って今まで経験した事ないくらいの速度の巡航が出来ました。


出発時間遅れて時間押してたんで、コンビニでおにぎりくらいにしておこうと思ってたんですが、



道すがら入った場末の食堂で、婆ちゃんのカツ丼が死ぬほど美味かった。
なんなんだろ、あのカツの美味さ。ただ腹が減ってただけとは考えにくい。



今治市内に入った。
ただ淡々と進み続けるだけ。
すぐに寄り道しまくる普段は、こんな走り方絶対しないだろなw


景色がずいぶんと賑やかくなってきた。



見覚えのあるでっかいペラ。ってことは市役所前=今治市街地ど真ん中だ。
ようやくここまで辿り着いたぞ。



そして・・・見えてきた。



来島海峡大橋、しまなみ海道だ。





いいですねー。この橋にアクセスしていく雰囲気。
疲れてるのに、ワクワクとかウキウキな感情が溢れ出てくる。
これこそがしまなみ海道の最大の醍醐味だと思います。



来島海峡大橋は夕暮れが似合う。









個人的にこの時間に通りたい場所NO.1ですね。


大島の海沿いで、やっと・・・やっと本日の目的地伯方島が見えた。




最後の橋を渡る。



伯方島の宿に到着してサイコンの数字を見ると、実に走行距離172km。
今まで140kmくらいしか走った事なかったんですが、いつかやらなきゃと思ってた100マイル。
ようやく達成できました。
でもやっぱ自分の走力だと100kmくらいにしておいた方がゆっくり楽しめていいなw


汗を流して、三人で乾杯します。



三人??


実は、仕事での取引先のお偉いさん方が、
「広島での会議の後にしまなみに行くよ」 → 「じゃあ現地で合流しますか!w」って冗談で話したのが、
なんか知らない内にあれよあれよと「宿の予約したから合流よろしく♪」ってなってて・・・w
それが今回の旅のきっかけです。始まりなんてそんなもんです。


年齢は親子ほど離れてますが、日常を離れて、おまけにこんな非日常の場所で過ごすと話も弾みます。
食事時だけではお酒も足りるわけもなく、部屋でも盛り上がって飲み続けてたら隣の部屋の人に怒られました(´∇`;)アハハッ


四国三日目、ある意味絶対忘れられない日。
特に四国カルストの天気の残念さ。
絶対にリベンジしなきゃならないですが、ということはまたあそこまで登るのか・・・と思うとちょっと憂鬱w

ともかく、よく走って、よく飲みました。
あらためて、旅って最高!



長過ぎな日記を読んでくれてありがとうw
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高知 ~後編~

2014-10-14 | Bicycle ride
前編からの続きです。

里山から駆け下りてきて、ほどなくR33に合流します。



ここから仁淀川に沿ってしばらく登っていく。



仁淀川



四国というか、西日本で一番高い山の石鎚山から流れ出る一級河川。
高知といえば「最後の清流 四万十川」が思い浮かぶんですが、実は2010年の水質調査で全国1位になったのは仁淀川です。


川沿いの四国らしい景観





斜面にへばりつくのは集落だけかと思いきや、なんと学校らしきものまで見えます。
我らの感覚を持ってすればこんな場所に生活する事はちょっとアンビリバボーですらあるんですが、
こちらではこれが普通なんでしょうね。
こんな事を考えるから、旅ってのはとっても楽しいんですよ。



久喜沈下橋



四万十だけじゃなくこの仁淀川にもたくさんの沈下橋があります。
でももっと下流側の高知寄りに集中してて、今回のルートでは見れないと思ってましたが、なんとか一つ見ることが出来ました。
しかもその一つが土佐で最も古い沈下橋ってんだからラッキーですよ。



増水時に完全に沈む事を想定して作られてるので、その際に抵抗になる欄干がないのが特徴です。
建造は昭和10年。今でも立派な生活道路です。




水がほんとに綺麗!
なんでこんなにバスクリン入れたみたいな色になるんだろ?
「仁淀ブルー」と言われるようです。


この時点で、スタートから約95km走ってきました。
距離は順調に増えていくんですが、獲得標高はまだ1,300mほど。
ルートラボでは残り距離は40kmくらいなんだけど、獲得標高はまだ半分もいってない・・・




ヨ サ ク






沈下橋を過ぎて少しするとR439へと移る。
ここは「日本三大酷道」のひとつ、通称与作(439)酷道です。
ツールド西阿波での最大の難所、京柱峠もこの道ですね。



ぐりぐり道ハンターとしてはここを走るのをとっても楽しみにしてたんですが、
そうは言ってもこのご時勢、生活道路として普通に使われてる道なんでいつまでも酷道のままって訳にもいきません。
大部分で二車線化の整備が進んでて、写真のような区間は矢筈トンネルの前後の峠区間くらいで、実はちょっと拍子抜けだったり。
でもこのR439は四国山地を縦断する総距離348kmの長大路線。
まだまだ酷道部分も多く残ってる魅力的な道なんで、いつの日か完全走破してみたいもんです。
まあ相当な覚悟がいるとは思いますけど。


標高750mの矢筈トンネルから490mまで一旦高度を下げて、分岐からK48号にのって四国カルストを目指します。
ここからが最後にして最大の難所、距離12kmで950mの高度を駆け上がらなければなりません。
他の誰でもない自分で決めたルートとはいえ、120km走ってきた後で流石にこれは・・・










登っても登っても終わらないような感覚。まあしんどかったっす。
当然ながら写真もあんまないっす。




特にラストは11%が2km続くという「ヒトデナシ」な道でした(;´ρ`) グッタリ...


ようやく辿り着いたー!






四国カルスト



ずっとずっと・・・来たかった場所です。
高知駅前を出発してから約11時間を掛けてやってきました。鈍足乙!




バリバリの晴れ予報だったのに、すっかり雲が増えてて太陽は姿を隠してしまってたんですが、
それでも到着を祝うかのように空が少しだけ燃えてくれた。
でも本音を言うとこの瞬間をこの場でもっと余裕を持って迎えたかった・・・鈍足乙!


最高地点は標高1,430m。
土佐湾を経てやってきましたので、本日の最大標高差1,430m。
九州大分から阿蘇への道で達成した1,330mを更新してしまいました。
更に獲得標高もこれまた阿蘇での2,540mを更新して2,690m!
もうこれ以上更新する事は絶対ないだろうなw



そんだけ登ったから、まさに天空の道。

感動。







下界から一気に霧が昇ってきて、一瞬のうちに世界が変わる。
もっと見たかったけど、また明日の朝見ればいい。
翌日は日の出からここを堪能したるでー!!





四国カルストのいいとこって、この場所に宿がとれること。
普通自転車で山のてっぺんに泊まれるなんて機会はそうそうない。



味がどうとかよりも、この場所で普通にご飯を食べさせてくれる事がありがたい。
いや、けして不味かったと言ってるわけじゃありませんよw
美味しくいただきましたし、お腹いっぱいにさせてもらいました。


日没前に広がった霧と雲はまったく晴れることはなく、期待してた満天の星空や、
何よりこの日は月食だったので、それをこれ以上ない場所で見れると思ってたのに残念。


星も月も見れなきゃこんな場所では他にする事ありません。
21:00には眠りにつきました。

さ、翌日は距離の方で自己記録を更新しよう。



読んでくれてありがとう。
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高知 ~前編~

2014-10-13 | Bicycle ride
10月8日。5:30起床。

サイクリストの朝は早い。

6:00開始の朝食バイキングに一番乗りで入ります。
自転車旅の宿選びで最も重視するのは、朝食がバイキング形式で尚且つその評価が高いこと。
種類が豊富なのと味は勿論のこと、エネルギーとなる炭水化物のご飯やパスタをもりもり食べるのは絶対必要です。

準備を整えて、7:00きっかりに高知城に程近い宿を発ちます。



お城って好きなんだけど・・・すまん、今日は君をゆっくり見てる時間はないんだ。
ゆうべ展望浴場からしっかり見といたから、どうか気を悪くしないでおくれ。


通勤車に混じって朝の高知の街を駆け抜けます。



雲ひとつない青空! 俺ってやっぱり晴れ男なんじゃない?

秋晴れの空に気分良く南下し、まずは土佐湾を目指します。



これは仁淀川の河口。
この川にはこの日の中盤以降でまたお世話になることになります。


土佐湾





黒潮が近海を流れ、温暖な気候は多くの食材の産地となっております。
昨日食べた鰹もきっとここで獲れたのの・・・はず。

そして古くは捕鯨が盛んだったくらい鯨との遭遇率が高く、なんと現在でも50頭くらいの鯨がここに定住してるんだとか!
それを生かしたホエールウオッチングが近年盛んなようです。
今回は時間的に叶わなかったが、鯨の泳ぐ生の姿、是非見てみたーい!



横波黒潮ライン



リアス式海岸の横浪半島を縦断する絶景ロード。
楠みちはるの漫画「シャコタン☆ブギ」に度々登場する「ヨコナミ」とはここの事である。






日本百名道にも、名道50選にも名を連ねる四国を代表するドライブウェイ。
まさにその名に恥じないくらいの素晴らしい道でした。

変化に富んだアップダウンと複合コーナー、そして雄大な海岸の景色。
車の通行も少なく、総延長18kmと走り応えもバッチリ。

我ら山陰が誇るジオパークの海岸線も素晴らしいと思うし、単純なリアス式海岸の景観だけなら絶対に負けてない。
でもなんて言うんだろう・・・ヨコナミは終始その「見え方」が秀逸だと思う。
これは、海からいきなり急峻な山となる厳しい四国の地形ならではなんでしょう。

こんな絶景な道なのに自分にしては撮影枚数がとても少なかった。
それくらい走るのが夢中になってた道だった・・・という事です。




アップダウンの区間を終えたら、海に浮いた食事処で伊勢海老なんかが食べれるみたいですよ。



須崎を通過してR494で北上するルートを選ぶとしばらく山岳区間です。

九十九折の狭い区間をショートカットするバイパスが出来てたんですが、



その区間をただ単純に直線で結んだだけみたいな急勾配の道が突然目の前に現れて思わず笑っちゃいましたよw




立派な山岳区間です。 しっかし天気最高だなー!



R494からR33に移る佐川の町の手前で、進行方向とは反対の山方向に進みます。



まあ、どっち向いても山なんですけど(笑)




里 山




ここ凄かったです。今回の旅の中で一番強烈に印象に残りました。







僕が以前から一番楽しみに読んでるチタンフレームオーナーさんの素晴らしいブログ「FeTicizm」にここの写真が載ってて、
その素晴らしいまでの田舎の里山風景を見た瞬間、高知に行ったら絶対に行くと決めた場所です。
この為にわざわざ遠回りの今回のルートを選んだと言ってもいい。

ブログの文中にも書いてありますが、ここの地名をググってみても、ほとんど何もヒットしません。
まるでそんな場所は存在しないかのように・・・でも現実にはきっちりと存在してます。
ここはそういう場所なんだろう。
だから自分も今回あえて地名は伏せておく事にします。






ありそうなんだけど、探すと案外見つけられない。
ただ古いだけじゃない、ここまで「美しい里山」の集落ってちょっとないと思う。




急斜面にへばりつくようにある集落。
高知というか、四国ではよく見られる光景で、自分が最も四国らしさを感じる場面です。
「なんで・・・そんな上に家を建てたん??」って問いたくなるよね。
もしここの人が自転車乗りだったら、めっちゃヒルクライム強くなるはず。


今回はこのへんで区切ります。
後編へ続く。


読んでくれてありがとう。
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