ひなたぼっこ

「まだ見ぬ素晴らしい景色」を求めて自転車で。

ドラマチック小豆島~後編~

2014-09-04 | Bicycle ride
前篇からの続き。

坂手港の近くで昼食を済ませたら、K248を南下して大角鼻を目指します。

その前に目の前の坂手港をチェケラッチョ。



ドラゴンミラーボール、カッチョヨス!



芸術祭の関連でしょうか。
これにどんな意味があるのかは見ただけでは推測できません。
でもこうやって頭に思い描いた物を形にしていくって作業はとっても楽しいだろうな。




なんとなく大角鼻灯台は素通りしてしまったけど、ここの道は自転車はもちろん、車はおろか人っ子一人出会いませんでした。
でも一車線のうねうねカーブ、海沿い、山を仰ぎながら走れる = 満点!!


マルキン醤油で醤油ソフトを。



確かに天気は良かったんだけど、それにしてもすごい勢いで溶けていくw
醤油の味強め。後味にけっこう残って苦手な方かも。
まあ、また来たら絶対食べるんですけどね。


R436を東に向かう。
この道は路肩が狭くてちょっと走りにくい。
なるべく端っこを走るようにしてたけど、車も抜かしにくそうにしてて結構気をつかいました。

小豆島オリーブ園のとこで左に折れて、K251号にて南側にティンコのように突き出た半島に向かう。




山があって、海があって、人々の生活があって。
当たり前って言えば当たり前の光景なんです。
でもその当たり前が、一瞬で変わってしまうようなニュースを最近特によく耳にします。
悲しい出来事は出来る限りおきて欲しくない。
でもこれだけの絶景を作り上げる自然のパワーの前には人間なんてちっぽけな存在なわけで・・・

当たり前って、とってもありがたい事なんだな。



この半島を走りたいと思ったのは、小豆島で最も四国に近づける場所だから。



一番近いとこでは四国まで5kmくらいらしいです。
あの山の向こうには四国カルスト、そして瓶ヶ森林道が・・・
どちらも自分的行きたい場所ランキングの上位陣。
四国の山を眺める度に、その思いは募るのです。


先端の地蔵崎灯台への道もすげー坂でした。





漢ギア(当社比)で来たのを心底後悔しましたよ、まじで。



大角鼻のとこも良かったけど、アップダウンが加わったこちらは更に雰囲気が良くて楽しい。







「四国に最も近い」くらいしか特にアピールポイントがあるわけでもなく、
周囲をぐるっと海に囲まれたこの島で特段こちら側の景色がいいわけでもない。
それでもわざわざこんなとこを走りに来る人は、景色よりも「道」そのものが好きだったり、ただ単純に走ることが好きな人だけでしょう。
そんなのってどんな人達かと考えてみると、極少数のドライバー、またはバイク乗り、そして自転車乗りってわけです。
まあいずれにしてもここに来る人なんてたかがしれてると思いますよ。



だけどこんな立派な岩積みの壁が続く。
お金も手間も掛かるから普通はこんな事しない。
職業上こういうのに敏感なのもあるんだけど、こんなとこに小豆島らしさを感じます。

小豆島って上質の花崗岩が豊富に採れる事で知られる。
その歴史は古く、大阪城や江戸城の築城にも広く使われてたんです。
これは現在でも変わってなくて、あなたが今日走った道路の下にはここの石が普通に使われてるかもね。



二車線の立派な区間も多く、車もほとんど通らないから真ん中を走ってやっても誰も咎める人もいりゃしません。




と思ったら登った先ではこんな雰囲気満点な切通しの場所がありまして、

前半では寒霞渓を中心に立派な山岳景色に唸り、後半にはこうして変化に富んだシーサイドコースを存分に満喫できる。
小豆島の道ってドラマチックだな・・・と思わずにはいられなかったのですよ。







現代アートというのは・・・理解できない事が多いw
いや、理解しようとしてはいけないのかもしれない。
考えて、感じるのだ。
その過程を楽しむものと個人的には思ってますが・・・あってる?


  迷路のまちに迷い込んでみたり、

    



ギネスブック認定の世界一狭い海峡に寄ってみたりしながら





仕上げのエンジェルロードで夕暮れを待つ事にします。



だが、ここで何気なくフェリーの時刻表を見てみると、18:10の次は最終の19:45のしか無い!
それだと新岡山港に到着が21:00になってしまう。
潮が満ちてきてるし、ちょうど夕暮れ時にはいいものが見れそうだったけど、さすがにその時間では遅すぎる。
残念ながらここで今回の小豆島ライドはフィニッシュとなりました。


春に阿蘇を走ってからというもの、絶景に対する感動レベルがすっかり高くなってしまって、ちょっとやそっとでは感動しなくなっていた。
だがこの小豆島は、そんな不感症気味の自分にも有り余る程の感動を与えてくれたのでした。

今回見れなかった見たい場所がまだまだある。
必ずまた来よう。


読んでくれてありがとう。
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ドラマチック小豆島~前編~

2014-09-02 | Bicycle ride
飢えてました。

とっても飢えてたんです。


いや、飯は食べてますよ。
何かって言うと、いわゆる「絶景禁断症状」。

忙しくて思うように時間取れない、たまに取れても天気悪いの連続。
どうにかなってしまいそうです。
もう耐えられませんでした。



気付いたら新岡山港から小豆島行きのフェリーに乗り込んでたんです。
ええ、身体が勝手に動いてしまって・・・





島を走る = その日のライドが、まず船に乗りこむ事から始まる。
これはやった事ない人は是非やってみて貰いたい。
自転車で知らない地を走るって、「非日常の時間」って感覚じゃないですか。
船で海を渡る事によってその感覚はさらに加速する。
例え日帰りでも、乗船時間が短時間でも、その感覚に差はないのです。
これはまさしく「旅」と言えるでしょう。

いや、こまけーことはいいんだYO! めっちゃテンションあがるんです。



一時間ちょっとの船旅の後、小豆島に初上陸いたしまして最初に向かいましたはエンジェルロード。



もうちょっと潮が満ちて細くなった方が絵になるかな。
まあここは最後にもう一度寄って、夕焼けのエンジェルロードってのを狙ってみましょうかね。

K26号にて北上。







小豆島はアップダウンが多いと言われるが、そのアップがいちいちパンチ効いてます・・・


寒霞渓スカイラインへ。




この道めっちゃいい!






絶景禁断症状のカンフル剤の如く、徐々に、そして確実に症状が癒されていく。


お猿の楽園 銚子渓の茶屋で一休み。



こういうのはチェキっとかないとね。


再び走り出して寒霞渓を目指すわけですが、ここからスーパー悶絶タイムの始まりです。



前方に微かに覗く黄色の看板には「18%」ってありえない数字が書かれてまして、



もうアホちゃうかと。
こんなきっつい坂道つくりやがって頭おかしいんちゃうかと。

でもそれ知ってて12-25のカセットで来た俺もっとアホちゃうかと。



死ぬかと思いました。



四方指展望台



ファンタスティック!!

ここまで登ってきたわけです。


四方指という名の通り、360度の展望が開ける場所。




瀬戸大橋も見えるらしいが、この日はちょっと見えないかな・・・



すぐ近くには阿蘇と同じ「大観峰」という場所もありましたが、お猿のう○こが盛り沢山でした。


寒霞渓





これは寒霞渓展望台のちょっと手前なんだけど、ここからの眺めが個人的に一番でした。


で、こちらが寒霞渓ロープウェイ乗り場の展望台から。




オリーブソフトでここまでの苦労をねぎらいながら、日本三大渓谷美の一つを堪能するのです。






当初はここからK31号で島の北側に出て、島の外周部を時計周りに走るつもりだったのだが、
絶景レーダーが「そっちじゃなくこっちを進め」と告げるのでk29号を進むことにした。

いや、ただ単に道を間違えただけなんだけど。




いたるところにあるう○こ爆弾はお前らの仕業か!!
でも可愛いので許してやる。




こういう木漏れ日の道が凄く好きです。
ただ下りになるとけっこう寒かった。
登ってる時は汗だくでめっちゃ暑いんだけど、やはり夏が終わりを告げてるんだね。
そんなのを肌で敏感に感じれるのも自転車のいいところ。


分岐で246号に折れて福田港を目指すつもりだったが、またしても絶景レーダーが反応する。
「そっちじゃない。このまま29号を進め」と。
言われる通りにこのまま草壁港を目指して南側に下ることにした。

いや、そっちの道は土砂崩れで通行止めになってたからなんだけど。



結果、絶景レーダーは伊達じゃなかった!!






かっこいい道。
もうびんびんに琴線に触れるわけです。


正直言うと、小豆島って小さい島だとなめてたとこあったんです。



なのに何この立派な山岳風景。ちょっと外国ちっくですらある。


俺はまさしくこういう瞬間を求めてたんだよ。それに飢えてたんだよ。
瀬戸内海に浮かぶ小さな島は、求めたものに対して有り余る程の場所でした。


草壁港に降りてきまして、西側の坂手港まで移動したらお昼の時間です。



醤丼(ひしおどん)

「醤の郷」 小豆島のご当地グルメ。

ここだけじゃなくて色んな店でそれぞれの醤丼があるんです。

そもそも醤丼とは、

・「醤の郷」で作った醤油やもろみを使っている。
・小豆島の魚介、野菜やオリーブなど地元の食材を使っている。
・箸休めはオリーブか佃煮を使っている。

という事らしい。

今回食べたお店のは刺身丼ってわけです。


刺身丼・・・ていうか海鮮丼ですわね。

そのわりには隙間が開きまくってご飯見えてるし、意地悪な言い方すれば「ちょっと寂しい海鮮丼」じゃん。
言っちゃーなんですが、わたしちょっと海鮮丼にはうるさいんですよ。
日本海の海の幸で育った者としてはここははっきり言わせてもらいますよ!


「安かったし醤油がとっても美味しくて良かったです!」



ふぅ・・。疲れたので後編に続きます。

読んでくれてありがとう。
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