ひなたぼっこ

「まだ見ぬ素晴らしい景色」を求めて自転車で。

高知 ~後編~

2014-10-14 | Bicycle ride
前編からの続きです。

里山から駆け下りてきて、ほどなくR33に合流します。



ここから仁淀川に沿ってしばらく登っていく。



仁淀川



四国というか、西日本で一番高い山の石鎚山から流れ出る一級河川。
高知といえば「最後の清流 四万十川」が思い浮かぶんですが、実は2010年の水質調査で全国1位になったのは仁淀川です。


川沿いの四国らしい景観





斜面にへばりつくのは集落だけかと思いきや、なんと学校らしきものまで見えます。
我らの感覚を持ってすればこんな場所に生活する事はちょっとアンビリバボーですらあるんですが、
こちらではこれが普通なんでしょうね。
こんな事を考えるから、旅ってのはとっても楽しいんですよ。



久喜沈下橋



四万十だけじゃなくこの仁淀川にもたくさんの沈下橋があります。
でももっと下流側の高知寄りに集中してて、今回のルートでは見れないと思ってましたが、なんとか一つ見ることが出来ました。
しかもその一つが土佐で最も古い沈下橋ってんだからラッキーですよ。



増水時に完全に沈む事を想定して作られてるので、その際に抵抗になる欄干がないのが特徴です。
建造は昭和10年。今でも立派な生活道路です。




水がほんとに綺麗!
なんでこんなにバスクリン入れたみたいな色になるんだろ?
「仁淀ブルー」と言われるようです。


この時点で、スタートから約95km走ってきました。
距離は順調に増えていくんですが、獲得標高はまだ1,300mほど。
ルートラボでは残り距離は40kmくらいなんだけど、獲得標高はまだ半分もいってない・・・




ヨ サ ク






沈下橋を過ぎて少しするとR439へと移る。
ここは「日本三大酷道」のひとつ、通称与作(439)酷道です。
ツールド西阿波での最大の難所、京柱峠もこの道ですね。



ぐりぐり道ハンターとしてはここを走るのをとっても楽しみにしてたんですが、
そうは言ってもこのご時勢、生活道路として普通に使われてる道なんでいつまでも酷道のままって訳にもいきません。
大部分で二車線化の整備が進んでて、写真のような区間は矢筈トンネルの前後の峠区間くらいで、実はちょっと拍子抜けだったり。
でもこのR439は四国山地を縦断する総距離348kmの長大路線。
まだまだ酷道部分も多く残ってる魅力的な道なんで、いつの日か完全走破してみたいもんです。
まあ相当な覚悟がいるとは思いますけど。


標高750mの矢筈トンネルから490mまで一旦高度を下げて、分岐からK48号にのって四国カルストを目指します。
ここからが最後にして最大の難所、距離12kmで950mの高度を駆け上がらなければなりません。
他の誰でもない自分で決めたルートとはいえ、120km走ってきた後で流石にこれは・・・










登っても登っても終わらないような感覚。まあしんどかったっす。
当然ながら写真もあんまないっす。




特にラストは11%が2km続くという「ヒトデナシ」な道でした(;´ρ`) グッタリ...


ようやく辿り着いたー!






四国カルスト



ずっとずっと・・・来たかった場所です。
高知駅前を出発してから約11時間を掛けてやってきました。鈍足乙!




バリバリの晴れ予報だったのに、すっかり雲が増えてて太陽は姿を隠してしまってたんですが、
それでも到着を祝うかのように空が少しだけ燃えてくれた。
でも本音を言うとこの瞬間をこの場でもっと余裕を持って迎えたかった・・・鈍足乙!


最高地点は標高1,430m。
土佐湾を経てやってきましたので、本日の最大標高差1,430m。
九州大分から阿蘇への道で達成した1,330mを更新してしまいました。
更に獲得標高もこれまた阿蘇での2,540mを更新して2,690m!
もうこれ以上更新する事は絶対ないだろうなw



そんだけ登ったから、まさに天空の道。

感動。







下界から一気に霧が昇ってきて、一瞬のうちに世界が変わる。
もっと見たかったけど、また明日の朝見ればいい。
翌日は日の出からここを堪能したるでー!!





四国カルストのいいとこって、この場所に宿がとれること。
普通自転車で山のてっぺんに泊まれるなんて機会はそうそうない。



味がどうとかよりも、この場所で普通にご飯を食べさせてくれる事がありがたい。
いや、けして不味かったと言ってるわけじゃありませんよw
美味しくいただきましたし、お腹いっぱいにさせてもらいました。


日没前に広がった霧と雲はまったく晴れることはなく、期待してた満天の星空や、
何よりこの日は月食だったので、それをこれ以上ない場所で見れると思ってたのに残念。


星も月も見れなきゃこんな場所では他にする事ありません。
21:00には眠りにつきました。

さ、翌日は距離の方で自己記録を更新しよう。



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12 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (重装備者)
2014-10-14 20:45:40
四国カルストーーー!!!
10年くらい前、婚前旅行で四国に行った時に一番思い出に残っている場所デス◎
日本にいる感覚じゃなく、アルプスにいるような気がしませんでした?
まあ日本のアルプスしか行った事ないですけどねε-(´∀`; )
嫁にも読んでもらい懐かしませてもらおうと思います(^_^)
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旅に出たい病 (さくらなみき)
2014-10-15 08:33:13
このところ「旅に出たい病」発症中なため、悪化しそうな差し水になりそうな記事をありがとうございますw

自転車での旅は、ほぼ等身大になるのが良いですね。

この記事を差し水に、こちらも次の計画をちまちま練ることにします。
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>重装備者さん (ぐりお)
2014-10-15 21:56:04
すごいですよね、ここ。
ちょっと日本と思えないような感じです。
でも・・・(これは続きで)

えっ?!奥さまにも見せる??
・・・・セクハラ発言がないか思わず確認しちゃったじゃないですか(笑)

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>さくらなみきさん (ぐりお)
2014-10-15 22:00:37
「旅に出たい病」って発言されてる時点でもう相当悪化してるでしょうw
忙しければ忙しいほど悪化するやっかいな病ですからね、早いとこ治療(出発)してやって下さい。

旅をしてる時はもちろん楽しいんだけど、出発前のあーだこーだと計画を練ってる時が一番楽しいのかも。
さくらなみきさんは今がその時なんですね。
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Unknown (どりもぐ)
2014-10-15 22:58:24
2,690m登ってから宿で飲むスーパードライ!
この世のものとは思えないほど美味いでしょうねw
ここまできたらあと310mくらい大してかわらんので次回はぜひw
それにしてもぐりおさんの下り写真、動画なんかよりよっぽど迫力あります(;´∀`)
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Unknown ()
2014-10-16 07:12:48
バスクリンww
ぐりおさんの行かれるとこのバスクリン率ってけっこう高いんじゃww
空が少しだけ燃えてる写真ステキっす!
男の哀愁が(●´ω`●)そこら辺は人っ子一人いない感じだったのですか??
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Unknown (マルヨン改)
2014-10-17 11:50:07
mixiに呟かれてた海岸線は四国は高知だったんですね!
僕も艦乗りの頃、寄港した覚があります。懐かしい。
それにしても途中の酷道といい、登りきった先の天空道といい、にーさんは本当にこういう日本の源風景を探されるのが上手い。というか自転車の使い方楽しみ方が本当に上手い。改めてそう思いました。
僕には制約有りすぎて無理だけど、にーさんのblog眺めて行った気になっておきますわ(笑)
目と心のの保養 ありがとうございました。
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Unknown (マルコ)
2014-10-18 08:13:26
今回もいい旅ですねー♪
ぐりおさんの旅記事は私の知らないことばかりで本当に牽きつけられますね。
日本の広さや自転車の素晴らしさがビシビシ伝わってきます。四国カルストの上りの過酷さと天空の素晴らしさも!
エピローグのカルスト下りはあるのかな?
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>どりもぐさん (ぐりお)
2014-10-18 16:17:03
飲むために走る(登る)!!
まさにこれですねw
お蔭でたくさん走ったのに全く体重減ってませんでしたw

靴脱ぐのもしんどかったくらいもう脚ガックガクでした。
たぶんもう限界だったと思います。
さらに300m登るとかって考えたくないですわ。
あらためてサイマラ鉄人コースを走る人って鉄人なんだと実感しました。
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>門さん (ぐりお)
2014-10-18 16:20:48
どうしても山奥とか田舎方面に向かいますからね、確かにバスクリン率高いかも。
四国カルストから眺める山脈の稜線ってとってもファンタスティックでしてね、
そこに沈んでいく太陽を狙ってたんですが、ちょっと残念でした。
この日は皆既月食の日だったんで、キャンプしてる人がけっこういましたよ。
最初狙ってた宿はいっぱいで断られましたし。
でもその人達も残念な夜になっちゃったでしょうね。
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