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くらぶとろぴか

きもちはいつもシパダンの海の中。シパダンとコタキナバル旅の備忘録、ときどき弾丸、そしてホームワークアウトおたく。

ゴールデンウィークだ!シパダンだ! 4月29日(日) セレベス・エクスプローラー乗船編

2012-05-30 16:05:40 | ボルネオ
夜明けのKK
まさか夜明け前に、設営中のサンデーマーケットを、ダイビングバッグごろごろ引いて歩くとは、思わなかった。
しゃがみこんで犬屋さんの小犬のケージをのぞくと、黒々とした鼻と目がこちらを見つめており、いやされる。
そうこうするうちに、タクシースタンドのあるミリメワから、すっかり離れてしまった。

市役所側に出て、長距離バスターミナル前を通ると、バスのおにいちゃんに、「ラブアンはこっち」と手招きされる。
私は、ラブアンにはいかないよ。
どーみたって、ラブアンに行きそうもないでしょ!?
だいたい、ラブアンゆきのバスを使う日本人なんて、めったにいなそう。
こっちのローカルの若い男の子は、みんなラブアンが好きで、休みになると、こぞってラブアンに行ってたけれど・・・。
DUTY FREEでお酒がいっぱい飲めて、DISCOなんだそうだ。
私がお酒飲みに行きそうに見えるってことですかい?
あ、そういえば、このゴールデンウィーク、e-diveのラヤンラヤンチャータークルーズもウィッシュリストに入っていて、ラブアン発だったなぁ、とふと思う。
ラブアンは島だし、ここからそう遠くないJETTYから、船があるのに、バスもあるんだ。バスごとフェリー扱いになるのかな?
高等裁判所前を通り、カンポンアイルのタクシースタンドに近づくと、タクシーのおじさんたちが、手招きしていて、無事、乗車。
タクシーの窓から外を見ると、インディゴの空の中、真っ黒なキナバル山の稜線が、くっきり浮かび上がってきた。


KKIA(Kota Kinabau International Airport)
ジスコのピックアップ時間よりも早く空港に着いてしまったので、空港はとても静か。
カウンターはがらがら。
荷物をドロップしたら、朝食をとりたいが、ここ数回、いつも使っている空港のローカルフードレストランは、まだやっていない。
もう一度、車寄せに出て、キナバル山を見る。
時計はまだ、5時30分をまわったところであるが、真っ黒だったキナバル山も、稜線がオレンジがかってきた。


やがてゴールドになり…


空も薄紫に。


わずか1分の間にも、空はどんどん明るくなる。


それでも、太陽は昇りそうで昇らない。




そしてついに・・・



なんだかんだで40~50分、キナバル山を見ていた。
すっかり明るくなり、逆光でまぶしいので、空港のビル内に戻ると、お目当てのレストランもオープンしていた。
もちろん、ここではいつもの海鮮汁麺。



食後は、マックの前にゆき、WiFiを使わせていただく。
そして、ゲートへ移動。
トイレから出てくる知人とばったり会い、ゲートでみんなと再会。


MH2121便 コタキナバル07:30 タワウ08:15
いつものように、ローカル紙のDaily Expressをとって、離陸までローカル新聞を読む。
離陸すると、KKの町と、南シナ海に浮かぶ、マヌカン、マムティック、スルグ・・・


機体が旋回すると、夜明けには、あんなにクリアだったキナバル山には、早くも雲がたなびいていた。


キナバル山が見えなくなると、下界には、ボルネオの原生林に覆われた山々が続く。
そして、着陸体制にはいると、タワウのボルネオ・グリーン。


このボルネオ・グリーンと、泥んこの川の、マットな感じが、ボルネオっぽい。


ボルネオ・グリーンが、椰子の葉だとわかる高度になったら、まもなく着陸だ。


南シナ海、KKの町、キナバル山、レインフォレスト。
もう何十回、この景色を見たことか。
わずか45分間、ボルネオの醍醐味が凝縮された景色には、飽きることがない。


タワウ~センポルナ
タワウの到着ホール出口には、C/Eのいつものドライバー。
きのうの朝、CXのディレイ騒動で、あわててパッキングをして家を出たため、Tシャツ不足だったことに気がついた。
今回のゲストは14人。
私の荷物はさっさと出てきたし、全員が揃うのに時間がかかりそうだったので、空港のブティックというか、バティーク&Tシャツショップに物色にゆくが、おらんぷてぃ(白人)で混みあっていた。みんな大柄で、間を縫って短時間で物色するのも大変そうなので、あきらめることに…。
ふたたび出口に戻り、みんながそろったら、ワンボックス2台に分乗。
なんだかバランスの悪い乗り方で、もれなく、混んでいる方に乗ってしまった。
いつもの椰子の木農園ドライブは、寝てすごすはずだったのに、一睡もせず、しゃべり倒した。


センポルナ Milimewa Superstore
センポルナエリアに入ると、なんとなく車の流れが緩慢。
日曜朝って、トラフィックジャムるの?
スーパーミリメワに寄り、各自、必要なものを購入。
私が買うのはTIGER BEER。
船に積んでないことを懸念して、いやむしろ、載ってなければいいな、くらいな感じで、Tigerを1カートンGET!
他にミネラルウォーターも仕込んでおきたいが、Tiger1カートン抱えたら、狭苦しい売り場の中、なんとなく身動きがとれなくなったので、船のぬるい飲料水を飲んでしのごう。

一抹の不安はあるが、VISAで支払おうとしたところ、キャッシャーのお姉ちゃんに「ここではできないから、あっちのレジで」と言われた。
奥のレジのお姉ちゃんが、明るく「こっちこっち」と笑顔で呼んでくれたが、カードをシュっとやったら、「オフライ~ン」。
端末がつながっていないから、2階にゆくように言われた。
キャッシャーのお姉ちゃんと一緒に2階へ向かうが、なぜかお姉ちゃんは階段を駆け昇るので、私も駆け昇る。
この界隈で、走る人なんていないぞ。
持ち場を長く離れないプロ意識!?
2階でなんとか、無事決済。
あとは、不正使用されないことを祈るのみ。
そして、また駆け足で、1階のもともとのレジへ戻り、ビールを引き取った。
他の女子たちは、ジュースをいろいろ買い込んでいた。
ジュース・・・ねぇ・・・
私は、終日サバティーでいいや。
甘い飲み物がほしくなったら、練乳か、マイロだ。
みんな買い物をすませ、またワンボックスに乗り込みJETTYへ向かうと、何台か前の車が、別の車をこすったようで、もめていて、またまたぷち渋滞。
当事者たちは、数分でなんとか決着をつけたようで、車は動き出し、新JETTYゆくのかと思いきや、ドラゴンインの方にまがり、炎天下のシーフェストホテル前で降ろされた。
そのあと、段取り悪く、しばらく乗船できずに、暑い、暑い。


セレベス・エクスプローラー
いつもの送迎用ボートで母船へ移動。
母船の後ろには、いまなお屋根のないダイビングボートと、木造の平船がつけてある。
まぢですか?
去年の9月、「先週のストームで屋根がふっとんだ」とかって言って、「屋根はもう発注してある」とか言っていたくせに、くせに、くせに・・・。
あの、屋根がない船をまだ使ってるなんて、ありえない。

ラウンジに入ると、スタッフ席に、なぞのアジア人が数名、感じよくあいさつ。
下船待ちの、1週前のクルーズのゲストかな?
そして、船にトムはいるが、ジェリーはいない。
聞いたら、ジェリーは2日間のオフだそうだ。
トム以外のダイブマスターは、去年9月にもいた、クリスチーナと、ボートマンだったロナルド。

ゲストカードに記入していると、アジア人たちは、なにやら50センチ角くらいのダンボールから、機械を取り出している。
あれ?今から荷物とりだして、帰るんじゃないの?

さて、ゲストカードに記入して、もらった部屋は前方。
前の方って、狭いからいやだなぁ。
今回、私とルームシェアで申し込んでいた友達はキャンセルとなったので、初対面の方と相部屋。
この部屋割りも、何度も来ているのに、狭苦しい前方で相部屋だったり、ヘビーリピーターでもないのに、後方のゆとりある部屋で、シングルチャージも払っていないのに 一人部屋だったり、わかりかねる。
もっとも、チャーターの場合は、旅行会社の一存らしいので、これはC/E側ではなく、ジスコめ・・・、なのだ。

みんなルームキーをもらったら、バッグから器材を出して、各自部屋に入る流れなので、ラウンジからは三々五々人が消えた。
私も外に出ようとすると、床に、業務用掃除機のような形で、中では液体がぼこぼこしている機械が2台置いてあるのに気がついた。
アジア人の一人が、その機械をアピり、「air cleaner」だとにこやかに言う。
ダンボールの中身はこれだったのね。
ふむふむ。この船の空気を浄化するのはいいことだ。
よく見たら、なぞのアジア人の一人は、C/Eの大ボスだった。
「エアクリーナーを用意していただいたことをあぷりしえいと」だとか言って、その場を去る。

それにしても、なかなか出発しない船。
「まだ出発しないの~??」が、そこここから聞こえてくる。
毎度のことだけれど、何かあると、すぐにゲストリレーションズのエリエルを呼んでしまう。
エリエルいわく、「レンタルの人たちが戻ってきていない」との事。
今回は、器材レンタルの方々が3名。
センポルナで送迎ボートに乗った場所が、まさに、器材をレンタルするボルネオ・グローバルのまん前なのに、わざわざ一度、母船まで連れてきて、また、陸に戻ってレンタルさせるというムダさ。
どーして、乗船前にレンタルさせない?

ランチも終わり、1時をすぎて、やっと船が出た。
いつのまにか、社長ご一行様の姿もなくなっていた。
空気清浄機の稼動を見届けに来たのだろう。
そして、予想はしていたが、トムも消えていた。
この人の日本人嫌いにも困ったもんだ。
船が動き出してしばらく、ラウンジに人も少なくなった頃、「トイレが流れない」、と眉をひそめながらあがってくる人あり。
「トイレ流れないよぉ~!」と、またエリエルにせまると、「この海域にはゴミが多くて、パイプが壊れるから、走行中は流せないんだよ。」だそうだ。
なんですと???

確かに、センポルナからマブールまでは、プラスチックバッグ、ペットボトル、木片など、いろいろなものが浮いている。
こうしたゴミの不法投棄や、ダイナマイトフィッシングは、いったい、いつになったら撲滅できるのだろう?
だから、たぶん、海水をくみ上げるときに、ゴミがつまるんだろう。
エリエルは、「かわりにスプレーガンで流せるよ」とさらり。
スプレーガンは、ふれっしゅうぉーたーでしょ!?
今回、あんたたちのよく言う、水を使いすぎる、全員日本人なんだから、水なくなったらどーすんのよー???
シパダンがなかったら、どう考えても、乗ることはない船である。

ダイビングのチーム分けも、8名、6名。
わたしは、ロナルドチーム8名に所属。
出発が遅かったので、マブールに着いた頃には、もう、陽が西に傾きはじめていた。
2ヶ月ぶりのダイビング。
2ヶ月前に、モルディブでこっぴどくやっちまった耳はどうなんだろう。
4月になってやっと完治したと思ったら、先週、また新たに軽い風邪をひいた。
マブールでのオリエンテーションが、パラダイスリーフだったら行こうかな、と思ったが、SMART HOUSE REEFなので、寝不足だし、風邪気味だし、きょうは休憩。
皆はしっかり2本目ナイトも潜っていた。


きょうは、なぜかおやつはなく・・・
船の缶入りクッキーを、ひたすら食べる。
みんながナイトに出かける頃には、ビアタイム。
今回、船にはビールは大量に搭載されていたが、ははは...買ってきちゃったもん。
飲まなきゃ。
さっそくビールをごくごく。

そして、ディナーが20時からと、この船にしては、遅めのスタート。
初日から、お魚1テーブルに一皿と、マンゴてんこもり。




ディナー後は、まだ初日だというのに、酒宴全開。
ポン酒にウォッカにジンにウィスキーに梅酒に、つまみも潤沢。
日本人ダイバーって感じ。
初日なのに、23時まで飲んでしまった。

サランノバホテル~2012年4月28日KKのホテル

2012-05-28 22:04:38 | ボルネオ
Sarangnova Hotel


きょうのホテルは、ガヤストリートにあるサランノバホテル。
ジスコのツアーではシャングリラ利用だけれど、同じ金額で、もうちょっとましなところに泊まれるはず。
ジスコには悪いが、KKのホテルも個人手配にさせてもらった。

去年のGWには、安くて新しいホテルに泊まったら、まさしくyou get what you pay forで、CITITEL EXPRESSは狭すぎ、GAYA CENTREはトイレが臭すぎだった。
今回は、KK着が18時半、ホテルに着くのは19時をまわるし、翌朝6時半にはホテルを出るから、寝るだけ。
なるべく安いホテルにしようと、アゴダで探すと、またまたKKのホテルが増殖していた。
何件か迷うホテルがあったが、立地と値段と新しさと見た目で、プチホテルふうのサランノバに決定。
Sarangはマレー語で「巣」。Novaはマレー語じゃなさそうだが、「新しい」かな?
「巣」だから、たいしたことはないに決まってる。
でも、ツインで3800円程度、ブティックホテルと称していて、トリップアドバイザーでは、「トラベラーズアワード2012受賞、おしゃれなホテル」に輝いていた。
何よりも、まわりがkedai kopiだらけで、B級グルメマニアには、ありがたい。
カジュアルにビールを飲めるシュガーブンや、ハッピーアワーがお得なキナバルダヤにも近い。
サバの大型スーパーマーケットの中では一番ダサい、ミレメワも近い。
おまけに、レートがいちばんよい両替商が入っているウィスマムルデカも近い。
オシャレなホテルに安く泊まれて、安く飲み食いして、安く買い物ができる、願ったり叶ったり!
・・・だとよいな。
まあ、値段が値段だから、多くはのぞめないけれど。


チェックイン
きょうの香港DELAY祭りで、ホテルに着いたのは、21時35分過ぎ。
ベルボーイはおらず、自分でドアを開けてホテルに入ると、正面のレセプションには誰もいない。
狭いロビーには、デスクトップが2台置かれていて、ローカルのおにいちゃんがネットサーフィン中。
そしてレセプションの前には、本日満室の掲示。
満室だとスタッフ、いなくなっちゃうのかな?
そういえば外人のレビューに、夜着いたらスタッフいなくて、10分待ったと書いてあったな。
レセプションにチーンと鳴らすやつでもあるのかな?と思いながらカウンターにすすむと、ネットサーフィン中のおにいちゃんが、あわててカウンターに飛び込んできた。
Tシャツにジーンズだったのでまさかホテルのフロント担当とは思わなかった。
バウチャーを渡すと、すぐにキーを渡された。
宿泊カード記入も、パスポートチェックも、デポジットも不要。
秒殺チェックイン。
なんてゆるいんだ。


トリなホテル
私の部屋は2階。
リフトはある。
ベルボーイはいないので、荷物は自分で持ってゆく。
部屋のドアには、トリ。


室内、狭いが、想像していたほどではない。
そして、壁にはトリphoto。

サランノバは、ボルネオの野鳥をテーマにしており、24ある部屋のすべてに、異なるトリさんがフィーチャーされているんだそうだ。

ベッドリネンはぼろい。・・・1泊だから、我慢するか・・・
壁に埋め込んだ液晶薄型テレビは、前のめりになっている。・・・TV見ている時間もないか・・・。

Do Not Disturbもトリ。


Please Make My Roomもトリ。


カーテンを開けたら、商店街というか飲食店街ビュー。
景色はよくないが、昔ながらのKKの景色にホッとする。


バスルーム
トイレ掃除はちゃんとされているが、便器の黒ずみがすごい。・・・トイレハイター、今すぐほしい・・・


そして、スタンディングシャワー。

シャワーブース内は、細部をよく見ちゃいけない感じ。
ソープトレイには、古い石けんがはりついているし、隅っこを見ると、カビが・・・
・・・カビキラーとバスマジックリンが欲しい・・・
でも、明日から6泊7日のC/Eのキャビン暮らしを考えれば、ましだけど、やはり1泊が限界かな。

部屋をひととおりチェックしたら、さっさとバクテ屋へゆこう。
機内食からそうそう時間がたっていないので、今日は肉抜きのスープだけにしてもらうんだ。
ロビーに降りると、またレセプションのおにいちゃんは、ネットサーフィンに戻っていた。
「WiFiにつなぎたいんだけど・・・」と言うと、笑っちまうほど単純なパスワードを口頭で教えてくれた。


金記肉骨茶
このあたりでは、安いチャイニーズレストランには不自由しない。
バクテ屋が数軒あるし、ローカルがいつも行列のチャイニーズレストラン、Ang's Hotel下のFatt Keeも近い。
歩いてせいぜい3分程度の、ジェッセルトンホテル前の佑記肉骨茶に行こうと思ったら、ホテルを出てすぐに、金記肉骨茶があるではないか。
金記には、何年も前に、1回しか来たことがない。
ノーマルバクテと、ハーブの強いバクテと、チリのきいたバクテがあったはず。
いつもすいているイメージがあるが、今晩は、まさに22時をまわろうというのに、結構お客がいる。
もう遅いし、金記でいーか。
テーブルにつき、「スープだけ!」と言おうと思っていたが、肉だけか内臓込みか聞かれたら、口が勝手に「MIX PLEASE!」と動いてしまった。

まず、チリ・ガーリックセットがやってきた。これだけでテンションあがる。


続いて、油揚げや、揚げパンみたいなやつ。おなかすいてないけど・・・


そして、肉骨茶スープ登場。



灰汁が多い!?




結局、おなかもすいていないのに、ごはんともどもおいしく完食。
揚げパンも油揚げも、ぺろり。
食べやすい味で、金記肉骨茶も、悪くない。

ごちそうさま。金記さん。


フライトがディレったおかげで、きょうは、ショッピングセンターにも、スーパーにも行けなかった。
この界隈には、コンビニも結構あるので、ミネラルウォーターとビール調達に、ちょこっと寄ってから帰ろう。
最寄りのセブンイレブンに寄るが、なぜか、もう少し離れたところにあるセブンに行くことにした。
結局、新記肉骨茶の前も、佑記肉骨茶の前も、通ることとなった。
ヤオキー(佑記)、シンキー(新記)、カムキー(金記)YO!・・・ラップか?
コンビニも、セブンとオレンジ、双方で買い物をしてしまった。
こちらのコンビニは、プラスチックバッグに入れてもらうと20センとられる。


ホテルに戻り、カビを気にしながらシャワーを浴びて、なんだかんだで、寝るのは午前さま。
外を見ると、斜め前は、24h営業のレストランで、電気こうこう。


それに、深夜まで、どこからか生演奏が響いてくる。
まあ、これは、ハイアットに泊まっても、部屋の位置によってはシェナニガンのライブがうるさかったりするので、どこに泊まっても起こりうること。


4月29日(日
タワウゆきMH2121便は7:20発。
オンラインチェックインも完了しているので、急ぐことはないのだが、急ぐ。
毎度のことだが、日本人のKK-タワウ大移動で、空港が混む前に荷物をドロップしたいから、先手必勝路線。
通常のピックアップは5時半だから、それより早く移動開始!

4:45に、iPhoneのアラームで起床で、寝不足。
起きたら、ホテルのWiFiはつながらない。
アクセスポイント自体が見えない。電源オフされたか?
5時15分、ロビーに降りると、レセプションデスクは真っ暗。
カウンターをのぞくと、きのうのお兄ちゃんが、タオルケットかぶって眠っていた。
もそもそと起き上がり、完全に寝ぼけた状態のところにキーを「ハイ」と渡したら、チェックアウト完了。
最後まで、ゆるいホテルだ。
「タクシーは?」と尋ねると、ここからは呼べないという。
KKのホテルには、いろいろ泊まったけれど、ホテル前からタクシーに乗れないホテルははじめてだ。
まあ、1,2分も歩けば、タクシースタンドだからいいや。

さて、外へ出ると、夜明け前なのに、妙に騒がしい。
みんなテントを貼ったり作業中。
そういえば、きょうは日曜日。
ここはガヤストリート。
サンデーマーケットだ!
日中は、人混みと強い日差しで、ばてばてになるが、今なら涼しい。
ちょっとのぞいちゃおうかな!?


<つづく>

ゴールデンウィークだ!シパダンだ!~2012年4月28日 受難のフライト編

2012-05-28 22:04:21 | ボルネオ
ことしもゴールデンウィーク=シパダン
去年GWのC/E(セレベス・エクスプローラー)から約二週間後、東京周辺のメンバーで反省会という名のもとに飲み会を開催。
その晩は、「みんなっ!来年のGWもシパダンに行きたいかーっ?」「オーッ!」ってなノリ。
翌日には、船のキャパの半数を占める人数で、ジスコに2012年GWのC/Eを申し込んでいた。
あれから11ヶ月、あの晩の勢いはどこへやら?
もちろん1年先の予定なんて読めないから、諸事情でキャンセルするメンバーが続出。
私も、高くつくGWはやめにして、大幅に安くなる翌週にしようか、ずいぶん迷った。
GWのC/Eは、ジスコチャーターなので日本人ばかり。
しかもリピーターの友人知人が多く、気楽。
そのかわり、海外にいる感じは希薄になるだろうし、お金もかかる。
あと、ジスコが、「シパダンダイビングは期間中最低4日間を予定」と言っているのがひっかかる。
C/Eはこの1年、シパダン・ウィークとうたっていない週も、毎日シパダンで潜っているという話なのに、なんで5日間と言ってくれないんだろう!?
GW明けなら、きっとヨーロピアンだらけで、私は異邦人。
楽しいインターナショナルか、完全アウェーかは、ふたを開けてのお楽しみ。
それに、なんといってもシパダン・ウィークで、月~土まで毎日シパダンだし、費用も安い!
お金か年休か、気楽なメンツかアウェーか、あれこれ迷う。
結局、お金より年休をケチり、シパダンで5日間潜れると信じ、ことしもGWにシパダンに行っとこう♪


ジスコチャーター オリジナルスケジュール
ジスコのC/Eチャータースケジュールは、4/29(日)乗船、5/5(土)下船。
4/29(日)深夜にMHの羽田ーKK直行便で早朝KK着、そのままタワウゆきの国内線へ乗り継ぐ。
タワウからセンポルナまで約1時間車移動、10時半頃乗船したら、マブールで2ダイブ。
帰りは、5/5(土)朝食後下船、シーフェストホテルでデーユース&ランチ、昼頃、センポルナを出発し、タワウーKKー羽田と乗り継いで、その日のうちに日本に帰って来れる。
回遊魚気質というか、サメ気質というかで、4/28(土)と5/6(日)がせっかく休みなのにもったいない。
C/Eの基本スケジュールが日曜乗船、日曜下船なので、お疲れ休みが欲しい人のために土曜下船と、GWをフルに活用したい人のために日曜下船パターンを用意してくれればよいのに。

まずは出発日を1日早めて、4/28(土)の羽田-KK直行便をジスコに取ってもらい、KKでまる1日過ごすことにした。
帰りは、KK-羽田直行便は日曜にはないので、土曜日の直行便で、おとなしく帰ることに。


受難その1 マレーシア航空の巻
ところが、去年のクリスマス明け、MHの羽田ーKK直行便の運航停止が発表された。
これは、KK大好きな私には、と~ってもショックで、残念で、不満な現実。
真夜中に羽田からであろうと、昼間に成田からであろうと、たとえ関西からであろうと、直行便がよかった。
羽田発に慣れてしまった今では、成田に行くことがおっくうだし、KK直行便に慣れてしまった今では、羽田ー久米島ほどの距離のある、KL-KKの上空を行きつ戻りつというのも時間と燃油のムダでいやだ。人間、一度楽をするとダメなのだ。

直行便なきあと、ジスコからの提案は、当然、MHのKL乗り継ぎ。
これだと、往きは、4/28(土)10:30成田発で、最終的にKK着が21:30頃。
KKのシャングリラホテルで1泊して、翌朝7時半の国内線に乗る。
帰りは、5/5(土)に下船して、タワウ-KLー成田か、タワウーKKーKLー成田と乗り継いで、5/6(日)朝7:40に日本に着く。
往きは、成田にゆくための早起きがつらいし、KKじゃらんじゃらんには遅すぎる。
となると、往きでKKでの時間がなくなった分を帰りで取り戻さないと。
成田ゆきのフライトを、5/6(日)にしてもらえば、5/5はKKで1泊して、翌日夕方までKKにいられる。
月曜朝に成田に着いたら、そのまま会社にGO!とゆきたいが、遅刻は確実だろうな。
去年の9月の帰りも遅刻したので、できれば、遅刻はなしにしたい。

そんなこんなでMHで飛ぶのはやめにして、ジスコには悪いけれど、航空券は個人手配にさせてもらった。
同じ遠回りなら、SQという選択肢もあるが、燃油が高すぎる。
OZのインチョン乗り継ぎは、往きはKK着が遅く、帰りは、東京着が中途半端な時間帯なのでパス。
もしも、私が韓流萌えだったら、インチョン経由も楽しいのだろうが、そうではないのが残念だ。
区間ごとの飛行時間の短さと、少しでも長くKKにいたい!を優先したら、キャセイパシフィック航空(CX)とドラゴン航空(KA)での、香港乗り継ぎに行き着いた。
KKまでの往復スケジュールは、
4/28 CX543 羽田1035 香港1425
4/28 KA1385 香港1530 コタキナバル1830
5/6 KA60 コタキナバル1155 香港1450
5/7 CX524 香港0100 成田0600
初日は、KKに着いたら速攻ディナーに出かけ、あわよくば夜食もいっちゃおう!
帰りは、お昼のフライトだが、10時頃にはKKのホテルを出ないとだから、行き帰りに1泊ずつとは言っても、KKでとれる時間は短い。
いざ、香港乗り継ぎとなったら、B級グルメ行っとこうかな?と香港にも色気とゆうか、食い気。
本当は、日曜日中にKKー香港ー羽田と乗り継いで、21:35 に羽田に帰って来れる便があるのに、あえてトランジットを長くして、月曜朝、成田から直接会社に行く、サメマグロ気質全開スケジュールで決定!


受難その2 キャセイパシフィック航空の巻
夕べは午前7時にアラームをセットしておいたが、明るくなると目がさめた。
眠いけど、パッキングもまだ終わっていないので、二度寝はせずに起きよう。
CX便には、48時間前に、しっかりオンラインチェックインをすませてあるので余裕。
悠長にパッキングをしながら、iPhoneでメールをチェックすると、「キャセイパシフィックnotiFLY-フライトの遅延」という、不吉なタイトルが目に飛び込んできた。
メールは超簡潔。「CX543便 28 Apr HND 発は12:05の出発となります。(1時間 30分遅れ) 」。
まぢで?いっきょに目が覚めた。
もともと香港でのトランジットが1時間しかないのに、1時間半遅れたら乗り継げないじゃん。
ピ~ンチ!
これはなんとしても、成田発CXの早い便か、羽田発JLやNHの午前便に振り替えてもらわなきゃ。
まずはCXに電話だ!
早朝、日本のCXが営業時間外なのは百も承知。
もしかしたら、香港なら24時間営業で、あわよくば緊急の用件は転送になるかも、なんて淡い期待を持ってかけあてみるが、むなしく時間外のアナウンスだけ。
webで香港の電話番号をしらべ、もらったけれど使わないKDDIスーパーワールドカードをひっぱり出し、香港へかけてみる。
カードの裏側に書かれたかけ方でダイヤルするが、フレッツ光電話からはつながらず、ムキーっ!
(あとで説明書をよく見たら、光電話からのかけ方がのっていたことを発見。それに、香港の予約は現地時間の午前7時からだった。)
ここでちょっと冷静になり、午前の成田発に乗るには、もうタクシー飛ばしてギリギリということに気づく。
タクシー代は2万円以上かかるだろうし、間に合わないかもしれないし、乗れないかもしれないのに、成田に行くのは暴挙だ。
それに、フライトのイレギュラー対応は、コールセンターは無力で、空港ならいろいろな対応ができるものだ。
もう、さっさと羽田に行って、ネゴネゴし~ようっと。

何か忘れ物がありそうだけれど、とりあえずダイビング器材はOK、水着もある。
致命的グッズは間違いなく入れたことを確認して、あわててバッグのふたを閉め、家を出た。

三田駅に着くと、品川の次が京急蒲田という、素敵な快速が来た。
電車が、泉岳寺を過ぎ、地上に出たら、一応、Air Asiaのアプリで、香港からKKの航空代金をチェック。
もし、香港に着いたとき、KKゆきが飛び立ったあとだったら、もうAir Asiaを買うんだ。
が、当日だけあって、Low Cost Carrierとは思えない高い運賃。
そうこうする間に、快速電車はあっという間に京急蒲田に着いたが、空港線は8分まち。
あー、もうチェックイン始まっちゃってる。
みんなカウンターでもめてて、なかなか対応してもらえなかったらどうしよう。
でも、なんで遅れてるんだろ?
何かの奇跡で、KKゆきも遅れないかなあ。
iPhoneに、MHのアプリを入れてあるのを思い出し、発着情報チェ~ック!
香港からKKは、ドラゴン航空便名だけれど、MH運航のコードシェア便だ。
すると、なんと香港ーKKも「retimed」で2時間ほど遅れている。
これが本当なら、乗り継ぎに問題なしだ。
まさかの誤情報はないよね、と一抹の不安を覚えつつも、一安心。


羽田空港チェックイン顛末記 キャセイさん編
羽田に着き、CXのカウンターにゆくと、通常のチェックインカウンターにはそこそこ行列ができていた。
でも、オンラインチェックイン済の人のための、baggage dropカウンターは先客1名のみ。
私の後ろに並んだお姉ちゃん二人が、「到着機材の遅れじゃ納得いかない!理由を言いなさい!」と、カウンターに到達してから吠えればいいものを、友だち同士で意味なく吠えあっている。
前の人の手続きはすぐに終わり、いそいそとカウンターに行くと、CXのお詫び文書が貼ってあった。
遅延理由は、到着機材遅延による機材繰りのため、となっている。
チェックインエージェントのお姉さんにEチケットを見せて、「乗り継ぎがありますが、乗り継ぎ便も遅れているようなので、大丈夫ですよね?」と質問してみる。
香港ーKKは、MH運航便だが、KAだけではなく、CX便名もついているコードシェア便である。
なので、retimeの情報がCXに来ていても良いのではないかと思うが、そんな気配はない。
さらに、チェックイン端末の横に置かれたメモに、私の名前がデカデカと書かれているのを発見。
しかもピンクのマーカーつきで、名まえの横には「JL29」と書かれている。
えっ、私は、JLに乗らなきゃいけないの?
お姉さんは、チケットとメモの名まえをしばし見比べ、そして、ハッと気づいたように、「10時発のJAL29便をお取り直しいたしました!」
うげぇー、やっぱりおじゃるでごじゃるか、思うと同時に、CX、やるじゃん。
JLに乗りたくもないが、早く飛べた方が、安心は安心だ。

お姉さんは、隣の先輩らしき社員に、「ふぃむいしゅーです!」と叫んで端末操作開始。
けっこうテンパってる様子だ。
ふぃむ=FIMというのは、フライトにイレギュラーがあって、他の航空会社にお客をトランスファーするときに必要なドキュメントだ。
彼女は、自分のノートを見ながら、頑張ってissueしてくれた。
「ただいま、こちらに印鑑を押して、有効な状態にいたします!」と言って、どこかへ消えて、戻って来た。
印鑑・・・ヴァリデーションスタンプのことですね。


チェックイン顛末記 じゃるさん
そのFIMを持ってJLカウンターにゆくと、JLのカウンターには、一人も並んでいない。
きょうは、GW初日なのに、JLさん、こんなんで大丈夫?
「こちらへどうぞ」と呼んでくれたチェックインエージェントは、実習生の名札をつけている。
JL29へのFIMとEチケットを差し出したのに、「本日、フライトがかなり混みあっていて、12:05のフライトに変えていただけませんか?」とのご提案。
へー。誰もいないわりには、オーバーブックなんだ・・・。
でも、先にEチケットに乗り継ぎ便がないかをみろ、っつーの。
12:05の便なら、もともとのCXのままでよいくらいだ。
「乗り継ぎがあるから困るんですけど。」と、トゲトゲ。
「は、はぁ~」と実習生ちゃん。
どうやら、私がJLにトランスファーされたことで、オーバーブックで乗れない人が出る、二次災害の予感。
でも、そんなの予約をオープンしておいたJLの責任だ。
実習生ちゃんが、おろおろもたもた手続きをしている間、「29便のFIM持っている人いませんかー?」と、後ろを行ったり来たりするスタッフあり。
でも、実習生ちゃんは、気がつかない。
「今、私が出したやつ!」と教えてあげたいくらいだが、私が言うのもなんだし、隣には先輩いるし。
でも、先輩は何も言ってくれない。
その後も、「29便のFIM持ってる人ーーー!」とあまりにも何度も叫んでいるため、さすがに気になったらしく、実習生ちゃんが、「FIMってなんですか?」と、おそるおそる先輩に尋ねると、先輩は「Flight Interruption Manifest!」と、ものすごい勢いかつ素晴らしい発音で一言のみ。こわすぎる。
実習生ちゃんは、「は、はい。」と理解したのかしないのか...
荷物はKKまでタッグが着いたが、JLでは、香港ーKKのボーディングパスは出なかった。
CXもKAも同じoneworldなのに、MH運航便だからだろう。
MHも、もう加盟が決まってるんだから、さっさとoneworldになってほしい。
実習生ちゃんは、なんとか私のチェックインをすませ、「正規運賃なので、ラウンジがご利用になれます。」と教えてくれた。
へー、ラウンジ使えるんだ。やるね、JL!
ボーディングパスにはSAKURA LOUNGEと印字されている。
でも、正規運賃といっても、正規割引運賃だから、本当は対象じゃない気がするが・・・。
これまで、羽田からは、深夜便しか使ったことがなく、出国前のお店は毎回閉店後だったので、きょうは冷やかそう、と思っていたが、せっかくだから、さっさとラウンジにゆ~こうっ♪と出国手続きに向かう。
すると、保安検査場も出国審査場も、ゴールデンウイーク初日とは思えないひと気のなさで、拍子抜け。
あっという間に出国でき、いつもはSQやMHのゲートまで、延々と歩かされるが、ゲートが出国審査場から一番近くというのは、さすが日系。
しかもラウンジにあがるエスカレーターも、ゲートのすぐ近くである。

サクララウンジにゆくと、受付では、会社の部長然としたおっさんに横入りされてムッとし、ラウンジの軽食やドリンクには、しょぼくてがっかりする。
でも、朝、何も食べていないし、お粥でも食べておこう。
ヨーグルト、コーヒー、クッキーなど、ひとおとりいただいて、ボーディングタイムを過ぎたのでラウンジからゲートへ移動したら、まるで動きがない。
そして、JLも50分遅れになっていた。
ちぇ。ラウンジでちゃんとモニター見ればよかった。でも、アナウンスしてくれよ~。

することもないので、珍しく免税店をさまよい、散財してしまった。
沖には、乗るはずだったCXのジャンボがたたずんでいた。
いまどき747-400。
引退が相次いでいるから、もう乗ることもないかもしれない。
CXにも乗ったことないし、評判JLより良さそうだし、あっちの方がよかったなぁ。




JAL29便


まだ鶴丸印になっていないJLの機内に入ると、なんだかアンモニア臭い。
私の席は、窓側から3席ならびの通路側の席。
カイタック空港時代の、高層アパート群の洗濯ものを引っかけそうな迫力のランディングがない今は、窓側でも通路側でも、どうでもよい感じ。
そして、すでに窓側に座っていたおじさんは首から一眼レフを下げている。
しばらくすると、CAがやって来て、そのおじさんに「いつもご利用ありがとうございます」と深々と頭を下げ、挨拶をしていたので、JLの上級会員か?
それにしては、エコノミークラスだし、ウィングで視界が遮えられるような席にしてるんだろ?
離陸するとおじさんは、窓の外を激写していた。
狙いはスカイツリーか、ゲートブリッジか、単なる空撮マニアか?
さて、離陸後の、機長のカツゼツ悪いアナウンスでは、「香港の悪天候により、一時間の離発着が27便に制限されたための遅延」とのこと。
な~る~。それなら、MHも遅れてるわけだ。

やがて、パーソナルビデオで、ニュースを上映するというアナウンスがあり、私は映画を見ることにした。
が、パーソナルビデオは、非オンデマンドの流しっぱなしで、タイミングよく最初からは見れない。
番組もあまり豊富でなく、アカデミー賞でいろいろ受賞した「アーティスト」を見ることにした。
しばらくして、ミールサービスがはじまったが、1種類のみでチョイスがないというのにびっくり。
日本らしいお弁当で、おなかにたまらないのはよいけれど、、、


ストーリー展開がベタに感じた「アーティスト」が終わり、「ロボジー」に切り替えたら、まさにラストシーン。
ラストを見ちまってから、また冒頭から見直すが、眠くなってきたので、そのままZzz...
そして目が覚めたら、ふたたびラストシーン。
と思ったら、CAがやってきて、私の横の通路にひざまづいた。
窓側のおじさんにご用かな?と思ったら、CAは、私に話しかけてきた。
「○○様、お乗り継ぎがございますよね?香港に到着いたしましたら、係員がご案内させていただきます。」
「乗り継ぎ便も遅れているので、大丈夫だと思います。」
「わたくしどもでは確認できておりませんので、ご案内させていただきます。香港に到着し、ベルト着用サインが消えましたら、すぐに前のドアのところにお越しくださいませ。」
「前方のドアって、どの前方のドアですか?」
「あちらの、私どもの○○が立っているところでございます。」
個人名は知らないよ、なのだが、前方で、CAのお姉さんが微笑んでいる。
私の他にも、あと2人、誘導する人がいるとのこと。
「ついでですみませんが、今からオレンジジュースをいただけますか?」
「かしこまりました。」
と日系らしい、丁重な対応。
ほどなく、オレジューがやって来たら、奥のカメラおじさんが、紅茶を所望。
「ブランデーをたらしてもらえますか?」と指先のジェスチャーはちょびっと。
そして、紅茶が出てくると、機内用のぷちボトル。
おじさん、紅茶じゃなくて、そのボトルが欲しかったんでしょ!?

香港に着陸し、ベルト着用サインが消えると、ほぼ全員がいっせいに立ち上がった。
おかげで、「すぐに前方にお越しくださいませ」も何もなく、私は、前にも後ろにも動けない状態に陥った。
前方でCAは苦笑するだけ。
その中で、もがいて前に出ようとしているおじさんが二人いた。
ああ、きっとこの人たちが、乗り継ぎ案内をしてもらう人たちなのね。
それにしても、こんなときにCAは、「お乗り継ぎお急ぎのお客様がいらっしゃいますので、お譲りくださいませ」とか、どうして言わないんだろう?
気が利かないんだから、と思いつつ、乗り継ぎ時間には問題なさそうだし、寛大に列が動くのを待つ。


香港國際機場
ゲートでは、数名の地上職員が寄って来た。
香港人地上職員も、日本からのフライトなので「○○様」というアプローチ。
そして開口一番、「YouはE1に行かなくてはいけない!」と告げられ、愛想のない地上職員女子に連れられ、E1とやらへ向かう。
彼女は、超早足で歩く。早すぎる・・・。
東京でも、こんなに早く歩かないんですけど・・・。
スタスタスタスタ・・・
けっこう歩いて、トランジットカウンターの並ぶ場所に出た。
最初に連れて行かれたカウンターには、MHがなく、愛想のないお姉ちゃん、「???」
反対側のカンターにMHのマークがあり、無事、ボーディングパスをGET。
新しい出発時間を確認すると、17:50。
うーん、MHもずいぶん遅れている。
まだ3時間くらいある。
しかも、ゲートも決まっていない。

地上職員にセキュリティチェックの入り口まで連れていかれ、「あとは4Fにあがって、たぶんゲートは500番台からだけど必ずチェックしてね」と言われ、さよなら。
エレベーターで出発階にあがると、「この機場でかっ!」と思う。
チェクラップコク...覚えにくい空港名だ。
窓の外は、低い山々がずいぶん近くに迫っている。
まだまだ雲が低く、低気圧な感じ。
いろんなエアラインが入り乱れ、次々と離発着して、飛行機がそこここでタキシングしていて・・・
なんだか忙しい「機場」だ。


出発まで3時間もあるので、ちょっとお茶でもと、上のフロアにあるフードコートにあがるが、ファーストフード系は、マックもチャイニーズフード系も、どこもアホみたいな行列になっている。
やや値のはるレストランも、ウェイティング。
そして、フードコートの席数はすごいが、大家族で満卓で、座れるところがない。
そうだ!座って飲み食いは無理そうなので、手持ちでいけるエッグタルトを買おう。
が、エッグタルトがメニューにある店にせっかく並んだにもかかわらず、エッグタルトは売り切れていた。
フリーワイヤレスはつながったりつながらなかったり。
おやつタイムは断念して、また下のフロアに戻り、DUTY FREE散策。
空港の規模のわりには、たいしたことがない。
でも、あまりお客に声をかけない方針らしいので、見やすい。

さて、コタキナバルゆきのゲートは501になった。
500番台方面をさすサインボードに沿ってゆくと、エスカレーターで下に降りるようになっている。
さらにサインボードをたよりに進んでゆくと、そこはバス乗り場だった。
ふ~ん、沖止めなんだ。
でも、バスの乗車口に、何便の搭乗かの掲示もなければ、アナウンスもない。
しかも、ここには店もなく、単なる待合室的な、殺風景な空間。
出発ゲートとボーディングタイムだけ再確認して、不安定なWiFiのもと、ネットを見ながらベンチで待つ。
搭乗開始時刻が近くなったので、バスの乗車口に行ってみる。
すでに人をいっぱい乗せたバスの扉が閉まるのを見計らって、係員の女子に「501はここからバスに乗ればよいの?」とのんきにたずねたら、一度は閉じたドアが開けた。さっさと乗れ、ということだ。
そして着いたのは、飛行機の下ではなく、サテライトだった。
なーんだ。
サテライトには無人トレイン、沖止めにはバスという先入観で、変な場所で時間を過ごしてしまった。


2時間遅れのマレーシア航空


501番ゲートにゆくと、まだゲートオープンではないのに、気の早い人は、もう並んでいた。
窓の外には、またいろいろなエアラインが、所狭しと動き回っていた。
MHの小さなジェットの後ろを、エミレーツのA380が、どや顔で通ってゆく。
気のせいだろうけれど、ここの機場は、航空機と航空機の車間が、狭く感じる。
それだけ多くの便の離発着があって、それだけ多くのエアラインが乗り入れているってことなんだろうな。

少したつと、ボーディング開始。
決していい香りではないが、なじんだ空気のMHのにおいに、ほっとする。
とぅあんとぅあんだんぷあんぷあん。
やはりこのアナウンスじゃなくちゃね。
なんだか、ポテト臭いと思ったら、隣の香港人カップルが、マックの袋を抱えている。
そして、水平飛行になったら、バーガーやポテトをもりもり。
冷めたマックよりは、温かい機内食の方が、ましそうなのに。


私は機内食もおいしくいただき、KK着陸は、ほぼ21時。
あーあ。これじゃ、KLまわりとほとんど変わりないじゃん。
KKIA(コタキナバル国際空港)に到着すると、イミグレは、3人待ちくらいで、さっさと通過。
荷物も、すぐに出て来た。
ショッピングセンターでの両替はもう無理なので、空港で両替して、タクシーでホテルへ移動だ!

<つづく>

ガレ場のいやし

2011-12-21 22:11:24 | ボルネオ
真っ黒で地味だけど、見つめていたい。
動きが早くて、ゆっくり見られないけれど、ずっと見ていたい。



シパダンの南側は、ピッキピキのサンゴ畑の中、ところどころにガレ場がある。
みんなスルーしがちだろうけど、そこにはけなげに暮らす、黒いカエルウオがいっぱい。

シパダン初心者の頃、あまりにギンガメとバラクーダの群れに夢中になり、バファローだ、ハンマーだと興奮し、別のボートがジンベエを見たことに打ちひしがれながら図鑑を見ていたら、そのときの担当だった若者DMに、「You only like big fishes!」と挑発された。パラオや沖縄は、マクロに造詣深いイントラのいるショップを厳選して潜ってるんだから、そんなことはない。もちろん、当時、まだ見たことのないジンベイの方が、小物よりはるかに魅力的だったが。「マクロも好きだよ」ムキーっ、と答えると、ここぞとばかりに図鑑を取り上げられ、「I like this fish, very handsome」と開いたページはカエルウオ。

そんな会話はすっかり忘れていた翌日のダイビング、DMが手招きをしているので、どんなレアものかと思って寄ってみると、指さす先は、朽ちたサンゴが堆積するガレ場。
私には、たいしたサカナは見えてこない。
明らかに「?」な私に、DMは同じ目の高さで見るようにサイン。
根気よく指差してくれる先を凝視していると、黒い子たちがひょこひょこ。
藻をつついたり、消えたと思ったら、また次のが出てきたり。
シャイ、というよりは、警戒心が強いんだろうけど、ときどき朽ちたサンゴの上でじっとこちらを見てたりすると萌えである。
見方のコツを覚えると、いくらでも見つけられるが、教えてもらわなかったら、たまたま視界を横切りでもしてくれない限り、気がつかなかっただろう。
決してレアものではなく、個人の好みを紹介してもらっただけなのだが、とぅりまかしばにゃーなのだ。
あれから幾星霜ってやつだけど、今も、ガレ場にこいつらを見つけると、ほっとする。

イシガキカエルウオのような愛くるしさはない。
フタイロカエルウオなんかとはちがって、色は地味なこげ茶~黒。
姿もぶとっとしているが、黒ラブ的愛嬌がある。
遠巻きには、どう見てもインドカエルウオ。
たぶんインドカエルウオなんだと思う。
でも、ここのはアイリングがゴールドだ。

皆さんも、是非、シパダンはガレ場も、凝視願います!



9月、シパダン、セレベス・エクスプローラー(11) 9月25日(日)かえり

2011-12-05 22:10:42 | ボルネオ
タワウでの半日
夜中から、ひたすらのどが痛い。
切れそうに痛い。
友だちも夕べ寝る前から、ノド痛を訴えはじめ、ひと足早く下船したもうひとりも、ノド痛を連発していた。
これはもう明らかに、はやりやまい。
今思えば、C/Eのスタッフたちも、なんらか病みってた。
カラテカみたいなボートマン→ジェリー→エリエルの順に体調不良を訴え、クスリを飲んでいた。
みんな2日程度で回復したようだけれど、きっとC/Eには、風邪菌が蔓延していたにちがいない。
それに、キャビンの空気もやばいと思う。
だいたいエアコンのフィルターなんて、まず洗わないだろうし、カビ菌やらハウスダストだらけなんだろうな。

ノド以外は正常なので、午前7時半頃には起き上がった。
窓からは遠くに海が見える。

ホテルのななめ前にあるキリスト教教会には、日曜で礼拝に出入りする人がいっぱいみえた。
正しい日曜日のあり方だなぁ。

特に眺めがよいわけではないが、ほっとする景色だ。

さて、のどが痛かろうが、まずは朝食。
ホテル隣接のショッピングモール、イースタン・プラザに入ると、薄暗くて人気もない。
午前8時半じゃ、まだほとんどの店が開店前だ。
でも、地下のフードコートの一角だけは、しっかり営業中。
3.5リンギットの北京ダックや、

クエ(マレーシアのお菓子)に心ひかれながらも…

結局、麺の店で汁麺朝食にした。

飲み物は、もちろんテタレ。
フードコートのテタレでも、お姉さんが左右にジャーを持って、けっこう何十回もけだるそうにtarik。
(tarik=タリッ、マレー語で引っ張ること)
あわあわで甘々な、濃いリプトンと練乳がたまらない。
一方、麺には、野菜とシーフードがバランスよく入っており、細麺だけど、なかなか美味。

2人前で、テタレが4.5リンギット、麺が11リンギット、ひとり200円くらいで満足度の高い朝食。

9:30に、フードコート横のスーパー、サーヴェィがオープンしたので、サバティーやお菓子を買う。
スーパーを出た頃には、他のテナントも開き始めた。
一応、各フロアまわったが、ひやかす気が起きる店がない。
いちおう「Eastern Plaza Shopping Complex」という名まえなのだが、名まえ負けもいいところ。
さっさと部屋に戻り、95パーセント乾いた器材をパッキング。
そして小一時間、台湾のMTVで、わざとダサさを強調した衣装とメガネの男性歌手特集を視聴。

早めにチェックアウトして、べルボーイに荷物を預け、買い物とランチのために町へ出ることにした。
スーパーならジャイアントに行きたいが場所を知らず、サーヴェイは、さっき隣のイースタン・プラザ店に行ったから、私にとってはいちばんプライオリティの低いミレメワで妥協である。
町に出るために、隣のイースタン・プラザ前のタクシー乗り場にゆくが、タクシーはいなかった。
ホテル前に戻り、横断歩道のない車道をわたって、キリスト教教会の前で客待ち中のタクシーに乗り込んだが、そのタクシーにエアコンはなく、とても暑かった。
タワウのモスクはサバ州最大だと、夕べのタクシードライバーが言っていたが、サバ州にはクリスチャンが多いので、キリスト教教会も多い。オーシャン・エリア・シーフードレストランの近くには、モダンな教会、プロムネード・ホテルの前には、マレーシアらしい建築の教会、スーパーに行くまでの、わずか数分の間にも小さな教会がある。その小さな教会の敷地やら私有地にまで乗り入れてまでショートカットするタクシー。自由だなぁ。
ミレメワに着くと、またまた食料品を買いあさり、1リンギットのミレメワエコバッグも買った。
品物はその中に入れてくれるのかな、と思ったら、エコバッグごとプラスチックバッグに突っ込まれる。
それを私は特に止めることもなく、意味ない買い物に。

ミレメワからプラスチックバッグをしゃらしゃらひっさげて、きょうもオーシャン・エリア・シーフードレストランにゆく。
途中、ケーキ屋さんの横を通ったら、並ぶケーキに「かわうい~ね」と、ついついパチリ。

レストランに着くと、夕べの準備風景でわかっていたとおり、きょうは披露宴の看板が出ている。
店の中を覗くと、宴は夜らしく、まだウェイトレスたちが、会場設営作業をしていて準備中。
円卓にだらりんとすわったローカルのウェイターが、私たちを見て、クビを横にふるので、あきらめてその場を去りかけた。
数歩すすんだところで、背後のドアが突然開き、さっきのウェイターに「こちらへどうぞ」と、準備中の間が大宴会場なら、小宴会場にあたる方に通された。
きっと雇用者側チャイニーズが、指示したに違いなく、きょうもメガネの年配の店主と、家族で経営に携わってるっぽい女性が、かんじんなオーダーはとりにくる。
またお茶選びからだが、ウェイトレスに「どれがおすすめ?」とたずねると、夕べのウェイトレスは違う茶葉。
すすめられるままに、おすすめ茶葉にしてもらう。
きょうもサユルマニス。しばらく食べられないだろうな。

KKで食べられなかったレモンチキン。

KKの發記のレモンチキンよりも、カリッとしている。
食感はこちらがよく、ソースは發記の方が好きかも。
でも、おいしい。
ミバサシーフード。

KKではコンローミーばっかり食べてて、やっとミバサにありつけた。
私はやっぱり、ミバサの方が好きだ。
ところできょうは珍しいことに、Tigerをオーダーしていない。
ノドは朝起きぬけが最悪なもので、だいぶ痛みはひいているが、体がBEERを欲しないのだ。
でも、食欲はしっかりで、友だちが、ココナッツプリンは、ひとりひとつでもいけるというので、じゃあ、と。
どーんとホールココナッツをひとりじめするのは、どや顔を禁じえない爽快さである。

5人分はとれるのに・・・。

難なく完食。

きょうも苦しくなるほど食べたが、52リンギット。
さよならオーシャン・エリア・シーフードレストラン。
今回も、おいしかったよ。
願わくば、また数ヶ月以内に戻って来たい。


KKへのフライトの時間がせまっているので、ゆっくりはしていられない。
タクシースポットに向かって歩く途中、ちょうど空車がやってきたので、止めようと思ったら、私たちより前を歩いていた人が、あっさりつかまえてしまった。
ドライバーがたむろっている街路樹のところまで3分ほど歩き、「てくし?」「やー!」で無事乗車。
プロムネードに寄ってもらい、荷物をピックアップして、そのままタワウ空港へゆくことにした。
いつも町のホテルから空港まで40リンギットなので、町からホテル経由で空港でも、あわくば40で!と思ったが、市内の近距離の料金10+町から空港までの40の、しっかり別計算で50リンギットかかった。
こうして、あわただしくタワウでの約18時間が過ぎていった。


KKでの8時間40分
タワウ→KKは、いつものMH2134便で、タワウ14:40発KK15:30着。
そして、KKからは、OZ(アシアナ航空)でインチョン乗り継ぎをする。
KKからは、OZ758という便で、こよみがあしたに変わってすぐの0:10発。
MHの羽田ゆき直行便が、日曜日あってくれさえすればと思うと、本当に残念だ。
いや、残念というか、MHの本社の運航計画担当や、マーケティング担当、考えろ。
月曜日のMH直行便にしようかな、とも思ったが、まるっと1日の年休が惜しい。
MHのKL乗り継ぎで帰ると、成田着だし、会社にも数十分、遅刻してしまうだろう。
シンガポール乗り継ぎは、羽田に帰れるが、KKからシンガポールゆきのフライトの発時間がちょうど昼頃。
香港乗り継ぎも、ちょうど昼頃の出発。
これだと、せっかくのシパダン・ウィークなのに、土曜日に潜れないし、KKも楽しめない。
OZなら、KKでのトランジットが8時間40分もあって、KKに少しでも長くいたい私には、むしろ好都合。
それに、OZなら、日本のさまざまな空港に乗り継げる。
ただ、残念ながら、羽田便への乗り継ぎは悪く、早く帰りたければ成田に帰るしかない。
どうせ成田に着いて遅刻なら、MHで地味に遅刻するのではなく、OZで派手に遅刻して半休のふりをしよう。
東京、名古屋、福岡と、みんな別の空港発着なので、行程のあわせやすさもあって、OZにした。
でも、名古屋の友だちは、OZがとれず、香港乗り継ぎになり、帰国も1日早くなってしまった。

OZで唯一不都合なことは、タワウで、MHから荷物のスルーチェックができないこと。
タワウのMH的には、他社への乗り継ぎで、日付けがかわるとダメという規定なんだそうだ。
今回もチェックインカウンターで、ダメもとで「日付が変わるたって、10分だけじゃないっすか!そこをなんとか。」と言ってみたが、ダメなものはダメである。

わかってはいたことだが、KKまでしかタッグがつかないことに、チェッ、と思いながら、1階の雑貨店で、カゼ薬を探す。
でも、あるのは胃痛や頭痛薬ばかり。
店員に「カゼでノドが痛い」と言ったら、「Dequadin Lozeng」というトローチをすすめられた。
グラクソ系の薬なので、あやしくはなく、Berprisa Sitrus=柑橘風味なのだが、おいしくはない。
私がかぜをひくとすれば、いつも、ベンザブロックでいう「のど系」タイプなので、長期間KKにいた頃などには、よく買ったことがあるやつだ。
劇的に効くわけでもないが、まったく効かないわけでもない。
こっちで具合の悪いときは、薬よりも、バクテスープやクダイ・コピで、生のレモンとグラニュー糖をホットウォーターで割ったやつなんかを飲むと、めきめきと回復するし、気温が高いからたいして悪化せずにすみ、この程度で十分ではある。
発熱の自覚症状はないけれど、これから、エアコンで寒いフライトと、涼しくなっているであろう日本に着いたとたんに悪化することが予想されるので、ノド専用ではなく総合かぜ薬的なものがほしかった。

そして、ダイバー御用達のTシャツ&バティークショップには見向きもせず、さっさと2階にあがり、セキュリティチェックをクリアし、トイレに寄っておく。
毎回、空港税返せと叫びたいタワウのトイレ。
臭い・水浸し・流れない・トイレットペーパーがないことが多い等、不快指数が超高い。
さらにきょうは、洗面の下に巨大ゴキブリがいて絶叫。
臭い・汚い・暗くはないけどこわい(ゴキブリが)、まさに3K!
どっと疲れてゲートへ向かうと、KKゆきの搭乗ゲートは大混雑で、ベンチに空きはない。
昼にビールのビの字も出なかったほど、弱りはじめている私たちは、どうしても座りたかった。
隣のゲートはクローズされていたが、職員に、あっちのベンチに行ってよいかたずねたら、「入ってよし」と言われ、人ごみとは離れたベンチで便を待つ。
搭乗開始になって、ゲートにゆくと、行列の最後尾ははるか彼方。
列が切れるまで待って最後に乗るか、後ろまで歩くか?
ふだんならどうってことない距離だが、もう立っているのも、短距離移動もしんどい。
そんなところに、夕べ、オーシャンエリア・シーフードレストランで、私たちをホテルまで送るとオファーしてくれたチャイニーズにばったり再会。
彼は、笑顔で横入りさせてくれようとするので、きょうも丁重に辞退しとく。
でも、強くすすめられ、ご好意に甘えて、ついついズルをする。
ありがとう。

離陸すると、曇っているのと、若木が多くて地面が目立って茶色っぽく、ボルネオ・グリーンもどんより。
そういえば、伐採後のはげはげ椰子の木農園が多かったな。




そして、あっという間にKKに着いた。




ターンテーブルで荷物をピックアップし、さて、どうしたものか!?
KKIAで荷物を預けても、21時までしか預かってもらえない。
OZのチェックインは、21時40分からで、荷物のためにKKIAに40分早く来るのももったいない。
荷物を持って、スパの4時間半コースという手もあるが、この体調不良は、スパで回復というよりも、寒さにやられそう。
どこか安ホテルをとって休むってのもありかも。
でも、せっかくKKにいて、ホテルで寝てるのももったいない。
ふと、タワウでプロムネードに泊まったから、KKのプロムネードで荷物を預かってもらおうというアイデアが浮かんだ。

プロムネードに乗りつけると、ベルボーイたちは優しかった。
「タワウのプロムネードをさっきチェックアウトして、きょうここに泊まるわけじゃないんだけど、カフェで時間つぶしたいので、荷物預かってくれない?」とたのむと、快く預かってくれた。ほっ。
さすがに、カフェにお金を落とすことをアピールした手前、さっさとホテルを去るのも気が引けて、あんまり乗り気でもないが、さっそくカフェに入る。
ここでもBEER気分にはなれず、かと言って、甘い冷たいものでもなく、いちばんリーズナブルなコーヒーにした。
しんどさはピークに達し、無口になっているところに、隣のテーブルには、キナバル山を下山したばかりの日本人グループがやって来た。
登山後なのに元気いっぱいなのがうらやましい。
コーヒーも飲み干し、日も西に傾き始めたので、意を決してカフェを出ることにした。
TAXとサービスチャージを入れて、ふたりで31.30リンギット、813円くらい。
KKにしては高いコーヒーである。

プロムネードを出たら、がんばってサンセットをみにゆく。
ハイアット前まで、けだるく歩いてゆくと、けっこういい感じのサンセット。
ローカルに混じって、南シナ海のサンセットを堪能。






でも、体が楽じゃない。
楽じゃないのでバクテにゆくことにした。
發記で中華か、スリメラカでマレー料理と思っていたのに、がっつり系は無理と判断。
バクテスープなら、具が食べられなくても、スープは入るにちがいない。
きょうのこのパープル具合は素敵なのに、テンションは低い。




少しでも近い店で、少しでも早くすわりたかったので、本日のバクテは新記にした。

店は混んでいて、店内に一カ所だけあいているテーブルに案内されるが、とても暑い。
暑さでさらに弱りそうなので、「暑いから、待っても歩道に出ているテーブルがいい」と告げると、「こっちも同じ」と、別の看板が出ている隣の店の軒下に連れていかれ。
新記のバクテを食べさせてくれるの?と思うが、お茶でもなんでも、隣からじゃんじゃん持ってくる。
グツグツとバクテが出てきて、うー、食欲ねぇー、と思いながらも、ひと口食べると、以外にはいる。


肉もぜんぜんいける。
熱さとハーブ効果で、血行がよくなり、ふたりともみるみる元気に。
バクテすごい!
こんな大なべに大量のスープ。


さらに火を通して、ぐつぐつしているのを見るだけでも、パワーがわいてくる。

コラーゲン効果に薬膳効果、すばらしい食べ物だ。

バクテですっかり元気を取り戻し、ついに、「今から飲みにゆこうか?」となった。
町の中心に向かって、りっくりっくと歩いていくと、まだミレメワが開いている時間だった。
「寄っとく?」と、ついついミレメワに入り、またまたおみやげを追加購入。
センポルナ、タワウ、KKと、ミレメワ3都市制覇。
ミレメワは、他のスーパーより陳列が雑だし、一番行きたくないスーパーなのに、今回はごひいき状態。
けっこう時間をかけてミレメワで買い物をしていたら、またダルくなってきた。
エアコンで冷えたっぽい。
「もう、きょうはアルコールは無理だね。ワリサンのスタバででも休む?」という話になった。
別にコーヒーが飲みたいわけではないが、楽に座っていられるところは、そのくらいしか思いつかない。
ただ、スタバに行く前に、スタバよりきれいなトイレのあるメリディアンに寄ることにした。

夜のメリディアンは、ロビーやトイレまで、オイルやキャンドルでアロマっていた。
トイレから出ると、ちょうど都合よくソファがあいたので、アロマランプのもと放心状態。
スタバのことなどすっかり忘れて。
こんな不毛なトランジットにするはずじゃなかったのに。
ハッピーアワーで明るいうちから飲みはじめ、早めのディナー、そのあとまだ飲んで、サパーまでして、思い残すことなくソウルゆきのフライトにのぞむつもりだったのに、計算外だ。
こうして、不完全燃焼のまま、KKを去るときが来た。

21時すぎに、プロムネードに戻り、荷物をピックアップして、KKIAへ。
ベルボーイのお兄さんは、夜勤の人と交代していたが、やはりやさしかった。
けっこうな順番待ちのあと、OZにチェックインすると、KKからインチョンまでのボーパス(ボーディングパス)を渡され、インチョンから成田分は、いちばんはじのカウンターで受け取ってと言われた。
去年はすんなり2枚のボーパスを受け取れたのに、めんどうくさいなぁと思いながら、指定のカウンターにゆくと、そこは、ビジネスクラスカウンター。
でも、実際には、乳幼児連れの人の対応とか、エコノミーのボーパスを持って、このシートがいやだから交換してほしい、ってような、駆け込み寺状態になっていて、みんななかなか引き下がらない。
やっと順番が来て、「成田でのボーパスを、ここでピックアップするように言われました。」と伝えると、MHのユニフォームの女性職員は端末操作してはてな顔。
彼女は、DUTYマネジャーらしき、コリアンの男性職員に、成田便へのチェックインができない不思議についてたずねるが、コリアンは、ボーパスが今は出ないという趣旨のことを言っている。
結局、「ボーディングパスは、インチョンのトランスファーデスクで受け取ってください。」ということになり、「WHY?」と聞いてみたが、答えは「I don't know!」
チェックインが走らない、ってやつだ。
福岡の友だちのは走ったのに、なぜ成田は走らない?
まあ、インチョン6:25着、成田への乗り継ぎ便のOZ102は、インチョン9:00発なので、時間はたっぷりあるからよいけれど、面倒臭いなあ。
おまけに、SQのクリスフライヤーのマイル加算のためにカードを出したが、ボーパスには番号も入っていない。
MHは、OZのチェックインなんて、所詮は片手間に代行してるだけで、スターアライアンスなんて知ったこっちゃないんだろうなぁ。

KKIAといえば、往きに見たナマコ石けん。
帰りに、友だちへのお土産に買おうと思っていたのに、ナマコのことなどすっかり忘れて出国。
パスポートコントロールでのフィンガープリント照合が、私も、イミグレ職員も、お互いイラッちんぐになっているのがみえみえなほど、何回も失敗しまくった。
そして、搭乗までスタバでげっそり。
こんどは、コリアンのなんかのスポーツ団体の学生たちがいて、うるさくてくつろげない。
それに、空港は、伝統的に寒すぎ。

搭乗時間となり、じゃばらから外を見ると、地面がぬれている。
ふーん、いいときに町から出て来たな、とちょっと満足。
特徴のない機内食を食べて、ビールも飲まず、トイレにもたたずにひたすら眠った。


9月26日(月)
午前6時25分のほぼ定刻にインチョン着。
朝のノド痛はひどく、肺に違和感もある。
もう、立派な気管支炎。
トランジット旅客のためのセキュリティチェックを受け、出発階にあがり、トランジットカウンターへ。
成田ゆきのボーディングパスをもらいがてら、シャワーの場所をたずねる。
なんでも日本語で通用するのがインチョンの便利なところ。
そのままシャワーへゆくと、シャワーは7時からで、10分ほど待つことになった。
7時になって、レセプションらしきところにゆくが、誰もいない。
同じブース続きの反対側のレセプションにゆくと、いそいそとおばさんが出てきた。
そこはネイルサロンで、私がシャワーが使いたいだけとわかったとたん、おばさんの愛想は悪くなったが、シャワーは無料で勝手に使っていいんだそうだ。
すばらしいぞ、インチョン!
でも、タオルも石鹸も、何もない。
ボディソープとシャンプーは、シャワーのために持っていたが、バスタオルは借りたいところ。
有料で貸してもらえるようだが、別のラウンジまで行かないと買えないので、手持ちの速乾タオルですませることにした。
私の前にいた外人は、数秒思案して、バスケットの中に入っている、使用済みのバスタオルを持っていった。
げっ!超不潔!気持ち悪くないんだろうか?
無料に感激したものの、昨日の使用済タオルを始末してないとか、目皿には髪の毛だらけとか、清潔感がない。
国際空港にあるまじきことだ。
インチョンって、けっこう高評価を受けるエアポートだけど、これじゃぜんぜんダメじゃん。
シャワー後、スタバで休んでいた福岡へ帰る友だちと合流し、免税店を見るが、韓国海苔すら買わず、「お互い早く回復しようね」と言ってバイバイした。

成田ゆきのフライトは定刻に出たが、「強い向かい風」で、定刻の11:10から40分も遅れた。
着陸して間もなく、まだスポットへの移動中に、隣のコリアンのビジネスマンのケータイが鳴った。
おい、電源切ってなかったんでないの?
「すみましぇん、飛行機が遅れて、今、着きました。」と日本語で腰低く、盛んに謝っている。
別に、天候で遅れたんだから、しょうがないじゃん。
取引先にたいしては、そうも言えないのか?
OZのクルーは感じがよいし、悪くはないのだけれど、もう今回でインチョン乗り継ぎは最後にしたい。

また、このぷちディレイで、会社には半休どころではない遅れになることが決定。
都心に最も早く到達するためには、タイミング的にスカイライナーだったので、新しい車両になってから初めて乗ったが、確かに、あっという間に日暮里に着いた感がある。
成田で降機したときも涼しすぎたが、日暮里で10日ぶりに東京の外気にあたると、肌寒すぎ。
慣れない日暮里乗り換えで右往左往し、山手線に乗ると、真夏のいでたちの私は、周囲から浮きまくり。
この涼しさが、体調不良に追い討ちをかけそう。
ああ、この次からC/Eに乗るときは、ファブリーズ、除菌グッズ、マスクを持参しよう。
もしかしたら、寝袋引いて寝たほうがいいんじゃないかなあ。
でも、多かれ少なかれ、空気の循環がいまいちなクルーズのキャビンには、C/Eに限らず必要かも。



*2011年9月版おわり*

9月、シパダン、セレベス・エクスプローラー(10) 9月24日(土)下船のあと タワウ編

2011-11-28 20:25:16 | ボルネオ
C/Eからのボートは、きょうもシーフェスト・ホテル前に着いた。
C/E乗船代といっしょに、「センポルナJetty使用料」なる名目で10リンギットを事前徴収されているが、私はこれを、新しいJettyの使用料だと思い込んでいた。
だって、新しいJettyを使ったときには、なぜここで?なテングザルの写真のついたレシートをくれたもの。
でも、今回は、行き帰りともNew Jettyを使っていない。
Jetty使用料が、New Jettyの利用時のみかかるのか、センポルナからボートを使う場合には、無条件に課せられるものなのかは知らないが、ボロボロでもシーフェスト前の方が便利だし、ま、いいか。

さて、今回は白タクらなくてすむように、C/Eの送迎車を予約してある。
いつもならJettyにボートが着いた時には、車が待機しているのに、今日はいない。
ジェリーも下船。明日からのホリデーを前に、きょうはセンポルナでランドリー・イブニングらしい。
明日の朝、いったん船に戻って、ゲストを見送ったら、長距離バスでKKに帰るんだそうだ。
センポルナの町へゆくジェリーとバイバイ、ボルネオ・グローバルの前で、「遅い!」とプリプリ言っているうちに、数分で、ワンボックスがやって来た。
ドライバーが窓から顔を出し、「そーりー、そーりー!」と叫んでいる。
車に乗り込んだとき時計を見たら、17:33だった。
センポルナ到着は17:30と言われていて、その時間にあわせて、トムなりが陸と連絡をとっていてくれたわけだから、C/Eからのボートが早く着いてしまっただけで、送迎側はほぼ定刻にやってきたわけだ。

送迎車には先客ありで、どこかのリゾートのスタッフと思われるローカルが乗っていた。
通常のパッケージどおりのスケジュールなら、タワウまでの送迎は、C/Eのパッケージ代に含まれるが、わざわざ夕方タワウに移動する変則スケジュールには、エキストラがかかるのだ。
そこにタダ乗りしているのに、RUDEなやつで不快指数急上昇。
ついでに自分のことをかっこいいと思っているのがみえみえの、C/Eのタンクボーイも乗ってきた。

センポルナを出た頃には、すっかり日も西に傾き、夕日に照らされる椰子の木農園を飽きもせず眺めていた。
きょうのサンセットは、金色がかっていて、とてもきれい。
サンセットタイムに、この道を通ることはあまりないので、サンセットと椰子の木の写真でも撮っておきたいが、車は常時100キロ超で走るから、iPhoneじゃピンが合わない。
のろのろ走るタンクローリの後ろについたとき、追い越しチャンスをねらう間だけスピードダウンするが、そんなときは、夕日はタイミング悪く、椰子や山の影に入ってしまう。
こうして、徐々に日は暮れて、タワウまでの1時間半でとっぷり暗くなった。
タダ乗り2人組は、最初は、どこぞやのカンポンに帰るために乗って来たんだろう、途中で降りるだろう、と思っていたが、とうとうタワウまでやってきた。われわれが降りてもまだ乗っていた。夜遊び?


プロムネード・ホテル・タワウ
きょうは、おととし開業のプロムネード・ホテル・タワウに泊まる。
町の中心からは離れているし、アゴダのレビューでは、賛否両論なだけに微妙だなあ、と思いつつ。
KKのプロムネードと同じ系列だから、きっと同レベル。
それに新しいから、たぶん、そう悪くはないはず。

車がホテルに着くと、やたらと急なファサードに違和感がある。
でも、ベルボーイはすぐに荷物を運んでくれるし、ロビーはモダンできれい。
チェックインも、あっという間に完了したので、ここまで好印象。
しかし、部屋は、思ったより広さがなく、細長い印象。
ぱっと見、こぎれいではあるが、リネンとかがいまいち。
さらに、バスタブがないことに衝撃!
器材洗いのために泊まったといっても過言ではないのだから。
それでも、シャワーで頑張って器材洗浄。
バスルームには、バスタオル、フットタオル、コップしかない。
KKには、一応、フェイスタオルもあるし、一通りのアメニティがあるのに。
古くても、マルコポーロにしときゃよかった。


サビンド
部屋中のさまざまな備品を使い、ありとあらゆる工夫をこらして器材を干したら、待望のグルメタイム。
安くておいしいものをさがしに、屋台の並ぶ、サビンドに行ってみようと思う。
ホテルからサビンドまで、歩いて歩けないことはないが、ちょっと遠いので、タクシーで移動。
当然、ホテルの真ん前からタクシーに乗れるものと思ったら、タクシーの影もない。
ベルボーイが呼んでくれるのかと思ったが、ベルボーイがたまたまいなかったので、レセプションにたずねると、タクシーは隣のショッピングモール前から乗れるらしい。
普通、タクシーってホテルから乗れるものなのに、このホテル、やっぱり残念かも。
スタッフが、タクシーのところまで連れていってくれたが、モール前といっても、レーンを2本程度はさんだところだから、雨のときは、傘いらずとはいかない。
さて、サビンドに、特にお目当ての店があるわけではなく、とりあえず的な感じだったので、タクシーは、私たちを、サビンドで一番有名だというチャイニーズ・レストランの前で落としてくれた。
タクシー代は、ホテルからサビンドまで10リンギット。

ふーん、金陵さんが、No1なのね。


人気店というだけあって、栄えている。


この店には朝、2~3回、来た記憶がある。
かなりおいしいけれど、飲茶などをどんどんすすめるので、けっこうお金がかかるのだ。
といっても、払う金額はしれているが。
サビンドには、たくさんの飲食店があるので、いろいろチェキらすることにした。
いいにおいがすると思うと、焼き手羽をそこここで売っている。


日没頃には、いろんな屋台からけむりもくもく、にぎわっているが、夜8時にして縮小モードで残念。
かわりににぎわっていたのが移動遊園地。

入場料は、2リンギットらしい。




昔のデパートの屋上に毛がはえた程度の素朴さが、ほほえましい。


海昇海鮮楼「オーシャン・シーフード・レストラン」
サビンドの屋台街をぐるっと見て回ったが、やはりココナッツプリンが食べたい、という話になった。
でも、きょうは土曜日。
ココナッツ・プリンのオーシャン・シーフード・レストランは、週末だと、ローカルチャイニーズの結婚披露パーティのために貸し切りで、入れないことが多い。
それでも、いちかばちか、よりおいしくて、より高いオーシャンシーフードレストランにゆくことに。
入れなかったら、肉骨茶にすればよいということで。

サビンドから10分弱歩いて、オーシャン・シーフード・レストランに到着。
案の定、今宵も何かの宴をやっているようだ。
「だめかも。」と言いながら店の外から覗いていると、ウェイターがドアを開けて招き入れてくれた。
今夜は、レストランの中央に仕切りがあって、そのむこうでは、宴たけなわのようである。
パーテーションのむこうでは、風船が飛び交っているし、こどもが多いようだ。
二人ではさびしすぎる大きな円卓につくと、いつもの中国人のご高齢の店主がオーダーをとりにきた。

まずは茶葉選びをせまられる。

ウェイトレスにどれが一番よいのかを聞くと、2種類のmixという。
言われるままに、透明のビニールに入った花みたいなやつと、紙袋に入った茶葉にしてもらった。
そして、海鮮せんべいと、ザーサイのお通しと、チリ&ガーリックソースが出て来た。

メニューを見せてほしいと頼むが、メニューの用意はないという。
前はあったのに。
野菜だけ、「サユルマニスガーリック!」と指定。
あとは、肉は、味付けだけジンジャーであえてほしいと伝え、白身魚は、もうおまかせ。
そして、一番大事な「ココナッツプリンをひとつ!」
すると店主が、すまなそうに「ココナッツプリンはありません」
動揺する私たち。
「え~、売り切れ?」とか、「明日また来ればある?」とあわあわしていると、ウェイトレスがささっとやってきて、「ひとつだけあるわよ!」と店主に耳打ち。
タワウでのメインイベントのひとつ、ココナッツプリンに無事ありつけることになった。
隣の円卓には、チャイニーズのおじさんのグループがいて、われわれをガン見。
さすが日本人遭遇率の低いタワウだけある。

素敵な茶器。


おいしい中国茶。


そして、Tiger Beerを飲んでいる間に、じゃんじゃん皿がやってくる。
サユルマニス。いつ食べても、おいしい。





お魚


これに白い御飯で、けっこうな食べっぷり。
でも、おいしいから、もうちょっとなんか行っとこか?ということで、おまかせでスープをオーダー。
これが予想を上回る具沢山っぷりだった・・・。


う~、満腹。もう無理。
しかし、もう一品。
毎度おなじみ究極の別腹アイテム、ココナッツプリン。


さて、食べているうちに、パーテーションのむこうの人々は、どんどん帰宅開始。
そのうちパーテーションも撤去され、こどもが何人か走り回ったり、風船で遊んでいるほかは、ご婦人たちが数名、お茶を飲んでいるだけになった。
セッティングから、どうやら、誕生パーティーを盛大にもよおしていたようだ。
やがて、誕生会組は全員帰り、スタッフらが手際よく、テーブルクロスをとりかえ、明日の宴の準備。


あっという間に、店はガラガラ。
隣のチャイニーズも、数名を残していなくなり、すっかり閉店モード。   
ココナッツプリンを無事完食した私たちも、帰ることにした。
こんなにおいしくて、こんなにたくさん食べて、こんなに苦しくなったのに、しめて76.60リンギット!
ビールは1本しか空けなかったけど、2人で2000円しない。
伝票を見ると、牛だと思って食べていた肉は、鹿肉だった。
おいしかったし、まあ、いいや。
レストランのエントランスからプロムネード・ホテルが見えているので、ドアを開けてくれたウェイターに、「プロムネードまで歩ける?」と聞くと、「ぼれー(CAN)」とのこと。
ちょうど隣のテーブルのチャイニーズが、ランクルで帰るところで「たっぼれ~(Cannot)、送ってあげるよ。」と言うが、丁重にお断り。
歩道に出ても、「お嬢さんたち、お乗りなさい」と声をかけてくるがお断り。
昼の炎天下に歩くのはきつい距離だが、夜なら、腹ごなしにちょうどよい散歩な感じだ。
プロムネードに無事帰り、シャワーを浴びると、なぜだかBEERを飲む気にもなれず、お茶だけ飲んで、なんとなく喉に違和感をおぼえつつ、おやすみなさい。

シパダン Season44 Ep9 5月7日 スーパーマーケット・フレンジー タワウ編

2011-07-08 21:08:33 | ボルネオ
5月7日土曜日、朝。
マルコポーロの部屋から見えるタワウの空も、曇りがち。
朝はお粥!ということになり、「粥」の文字を求めて、町をさまよう。

午前8時前、タワウのクダイ・コピ(KEDAI KOPI)の多くは、シャッターが閉まったまま。
タワウの朝って、こんなに遅かったっけか?
土曜日だから?

お粥は大好物とまではいかないものの、華僑の国に来たら、1回は行っときたいメニューだ。
数少ない営業中の店を片っ端から覗くが、「粥」の文字はない。
いざさがすと、なかなかないものだ。
かわりに、夕べはなかなかみつからなかった「肉骨茶」の文字が目に飛び込んでくる。
世の中、うまくいかないもんだ。 「お粥やってますか?」と聞けばよいのだが、英語でポリッジといっても、店の給仕には伝わらないので、マレー語で言わねば。でも、粥のマレー語をど忘れ。えーと、なんだっけ?
バリでよく、鳥粥が出るけど、アヤムえーと。んー。気持ち悪い。くやしいが、ついにiPhoneに入ってる英馬、馬英辞典を参照。答えはbubur! そうだ、ぶぶーるだ。バリで人気のぶぶーるあやむ(鶏粥)!
無事に「粥」と書かれた紙が貼られた店も発見し、アヤムではなく、サカナ、ぶぶーるイカンにした。
所詮はお粥なので、爆発的な感動はないが、普通においしい。


熱いお粥で、すっかり暑くなり、外に出た頃には、多くの個人商店が開店していた。
朝食後、ATMを使いたくて、May Bankに寄るが、なぜかローカルも入り口で引き返し、中に入れてもらえない。
警備員は首を振るだけ。
ドアに貼ってある営業時間になっているのに…。
今朝のタワウは、すべてがスロー?
ATMはあきらめて、おみやげを物色しに、またまたスーパーミレメワへゆくが、9:30の開店まで、20分ほど時間があった。
開店までの時間つぶしに、ファーマシー2件、ガーディアンとワトソンが並んでいるのを、涼みがてら、冷やかす。
フタの開くシャンプー・コンディショナー・ボディソープの類は、しゅぽしゅぽにおいをかいでみる。
かぐシャンプー類もなくなったところでミレメワに戻り、開店と同時に入店。

海外旅行の楽しみのひとつは、ローカルのスーパーマーケットにある。
まずは、生鮮食料品チェック。

あ、チリ!いっぱい入ってて、いーねー。


なんとなく写真をとってしまった。
奥には鶏の足いっぱい。嫌いなくせにとってみる。


日本とは違って、精肉はむき出しなので、肉売り場一帯は、とても肉臭い。

なぜか、狂ったように写真をとりはじめた私たち。
だって、ケータイを通して映る青果コーナーは、カラフルでキレイなんだもん。












まだまだ気になるタンドゥアイ。


だいぶ、復活はしてきたけれど、陳列棚がスカスカだった東京のスーパーを思い出し、物資が豊富な国はいーねー、と思ってしまう。


マギーのチリソース。私は、常備品にしてる。


サバティーも常備品。


お菓子コーナー。はしごだってかかってる。


日本では、売ってなくなったコルゲート。ミントが効いてて好きなのに。


レジ前のラストミニッツ商品、タンドゥアイ。


ああ、タイガー。


ミレメワのあとは、きのう、RATを蹴飛ばしたトラウマさめやらぬタワウ・バザールを抜け…




続いて、サーベイ&パークウェルにゆく。


ここは、スーパーと百貨店とホームセンターのmixみたいな感じである。
入り口で荷物を預け、4階、日用品売り場から攻める。

なべたち…。


さまざまな中華なべ。


キラリやかん。


ぞんざいに陳列されたしぶい石臼セット。


なんてカラフルな掃除用具たち!




トイレにある手おけ。


土鍋。安ッちい。


こっちの飲食店といえば、な合成樹脂の食器たち。


とにかく、この圧倒的な陳列数がすばらしい。
他にも、寝具売り場、家電製品、おもちゃ用品、カー用品などをひやかした。
エスカレーターで降りながら、3階紳士用品、2階婦人用品をひやかし、本命・1階のスーパーの部へ。

配布系チープおみやげ決定版、アポロのパンダンケーキ。


ひさびさにアンカービールを見た。


サイ印の解熱水。


マギーのインスタント麺も豊富。


さまざまな缶詰。


魚風味系スナック。




1階には、他に、舐品コーナー、CD屋さん、パン屋さんもある。
パン屋には、思わず目が釘付けになる、具がはみ出るほど、もっりもりのホットドッグ!


エッグタルト


デコレーションケーキ。


いったんマルコポーロ・ホテルに戻り、パッキングを完成し、チェックアウトタイムの12時ちょい前にチェックアウト。
ベルボーイに、荷物を預けて、タワウ最後の正餐へGO。
タワウのランチといえば、もちろん、「オーシャンレストラン」である。

タイガーのあてにも最適、おとーしの、エビせんべい


このレストランならではの、ニンニクじたてのチリソース


超大好物のサユルマニス


超大好物のミーゴレンバサ


友達のミースープシーフードもちょっとうらやま。


そして、これまた大好きな組み合わせ、ビーフとジンジャー


もう、おなかいっぱい。

でも、究極の別腹デザート、ココナッツプリン。


レストランを出ると、時計はすでに13時をまわっていた。
KKゆきのフライトは、14:40発。
満腹に苦しみながらマルコポーロ・ホテルに戻り、荷物をピックアップして、タクシーで空港へ。
ふだんは空港まで30分、のはずが、ぷち渋滞。
土曜日、こちらはまだ半ドンの会社が多く、通勤渋滞のもよう。
国内線だから、30分前でもなんとかなるよね、と思いつつ、一抹の不安。
空港に着いたときには、まさに30分前をきったところだった。
もう、カウンターにはチェックインに並ぶ人もなく、クローズと言われたら、どーしよーと思ったが、大丈夫だった。
急いで2階の出発ホールにあがり、C/Eに乗っていた皆さんとも、無事再会。
フライトは、到着機材の遅れで、20分ほどdelay。
おかげで、ベンチに座ってみんなと話しをする時間もあった。
やれやれ。。。

タワウ後泊 2006年9月3日

2006-09-03 22:48:23 | ボルネオ
あっという間にカパライでの4泊5日は終わり、今日、カパライを出てきた。
今夜はタワウどまり。
今朝は、シパダン・バラクーダポイントで、ハンマーヘッド3本、バラクーダの群れ、カンムリブダイの群れという、まずまずの収穫。今回のシパダンは、ひさびさにバラクーダの巨大トルネードに出会えたし、なかなかよかった。
この1ヶ月、バラクーダの群れは、バラクーダポイントに常駐しているそうだ。
これからもずっといてほしい。
マクロは、カパライで、ピグミーシーホースを見せてもらい、やはりシパダンまわりの海は、大物からマクロまで、いちどに楽しめるので、他の海に行く必要性を感じなくなってしまう。

最終日、カパライではなく、あえてタワウに泊まるのは、リゾート出発日も午前中2ダイブでき、タワウではおいしいごはんを食べられるというのが気に入っている。
もちろん、ラストナイトをカパライでくつろぎ、余韻に浸るというのも、それはそれでよいものだが。また、リゾート1泊の料金に比べ、タワウのホテルがはるかに安いので、コストパフォーマンスもすばらしい。

タワウでは、「ヘリテージ・ホテル」という新しいホテルを、Pulau Sipadan Resort経由で、1室US38ドルでとってもらった。
レセプションのスタッフはフレンドリーで感じがよかった。
ホテルは新しいが、チェックインのとき、いまどきのホテルの多くはゲストカードに記入なのに、こちらは、メモ帖のような台帳にサインで、新しい割には、宿泊管理は、マニュアルっぽかった。
部屋に入って勢いよくカーテンをあけると、工事現場ビュー。
友達が「こっちはみえへんやろ?」というが、作業中の人々がいっせいにこちらを見た様子から、「いや、みえてると思うよ。」と言うと、案の定、手をふられた。
部屋の設備は、バスタブはなく、シャワー(固定)オンリーだが、お湯の出もよい。
あしたのKKへのフライトが朝便で、ピックアップは午前7時にホテルに来るというので、さっさとごはんを食べにいくことにした。
タワウはシーフードがおいしいく、いつもはSabindoというエリアの屋台に行っていたが、今回は、タワウ名物ココナッツ・プリンが食べたいので、「オーシャンエリア・シーフード・レストラン」というところに行った。
前に、ココナッツプリンの話題で書いた、旅行会社Uツアーさんのホームページで「オーシャン・レストラン」と紹介されているところだ。
ホテルのレセプションで、「オーシャンレストランはどこ?」とたずねると、「教会がみえる通りにつきあたるまで歩いて、左に曲がって。」ってな感じで説明され、わかったようなわからないような感じでレストランに向かう。わからないまま進んでいくと、ほどなくオレンジ色の、まだ新しくきれいな教会がみつかり、4~5分で、しっかりレストランに到達できた。
タワウの街には、やたら警官がたくさんいたが、治安のためか、それとも、不法入国者の取り締まりかなにかに力を入れているのか。
18時よりちょっと前にレストランにつくと、どうやら開店前だったらしく、従業員の人達は、まだまかない食中。
メニューをもらうと、全部中国語でかかれており、エビ、トリ、ナマコ、フカヒレ、牛肉、といった判別はできるが、詳細がよくわからない。
思いつくメニューで、エビチリ、レモンチキン、ミーゴレン、ミースープ、サユルマニス、タイガービールと、およそ2人では食べきれない皿数をオーダーしてしまい、店の人も、絶対こいつら無理、という顔をしていた。
そして、やはり食べきれなかった。
胃拡張になりたいほど、おいしかったのに、残念だ。
それでも、1個で5人分というココナッツプリンは、しっかり別バラにおさめて帰ってきた。
ものすごくおいしくて、幸せ。

最終日のタワウ後泊プランというのは、ダイビング的にもグルメ的にも楽しいので、もうはずせない。