■ 医療に対する提言・レポート from MRIC
「新型インフルエンザに厚労省がうまく対応できないわけ」
□小松秀樹:虎の門病院泌尿器科
http://ryumurakami.jmm.co.jp/dynamic/report/title22_1.html
「09年ゴールデンウィーク以後の新型インフルエンザ騒動は、厚労省の問題点を浮き彫りにした。行政は、実情の認識を基本にするのではなく、法規範や目標に現実をあわせようとする傾向が強い。医系技官は医学的知識を期待されているようだが、行政官であり、科学のような実情認識ではなく、規範を行動原理としている。規範が無理なものでも、押し通そうとする。これがインフルエンザへの対応をギクシャクさせた。WHOやアメリカのCDCの専門家は科学者だが、厚労省の医系技官は行政官であり、根本的に考え方が異なる。」
この根本原因は法規範策定の根拠が公表されず、いきなり検疫などの打ち手、規範だけが公表されるからではないか。インフルエンザの場合、検疫が効果があると判断した科学的根拠、その結果としての打ち手・ルール策定である。
コンサルでいうと課題、打ち手の効果の事実・定量分析がなく、いきなり戦略の提案があるようなものである。
どんなに科学的分析をしても結論がゼロイチにならず、世の中で必ず議論になる。が、それに耐えうる分析をしようとするところで科学者の水準が向上する。医系技官がローテーションしながら片手間ですむ問題ではなく、専門官や外部研究者の登用などが必要になろう。
世の中の議論でみんなの興味はどうしてもWhy so?ではなくSo whatに向きがちである。ある結論があり、それに対してステークホルダーがそれが自分にどう影響するのか考え、それに対して自分に都合がよければ賛成・よくなければ反対の議論がおこる。
今日の日経の一面を見ても
「温暖化ガス15%削減、国際交渉を主導」
「対北朝鮮決議案で合意」+対北朝鮮の制裁のポイント
結論と将来に向けての議論So whatが中心になっている。
結論から話すと早いのだが、Why so?が担保されない限り、結論が適当なのかどうかもよくわからない。そのためにはもっと時間を使って辛抱強くWhy so?を考えないといけない。手早く結論だけ理解しようとしてはいけないのではないか。
「新型インフルエンザに厚労省がうまく対応できないわけ」
□小松秀樹:虎の門病院泌尿器科
http://ryumurakami.jmm.co.jp/dynamic/report/title22_1.html
「09年ゴールデンウィーク以後の新型インフルエンザ騒動は、厚労省の問題点を浮き彫りにした。行政は、実情の認識を基本にするのではなく、法規範や目標に現実をあわせようとする傾向が強い。医系技官は医学的知識を期待されているようだが、行政官であり、科学のような実情認識ではなく、規範を行動原理としている。規範が無理なものでも、押し通そうとする。これがインフルエンザへの対応をギクシャクさせた。WHOやアメリカのCDCの専門家は科学者だが、厚労省の医系技官は行政官であり、根本的に考え方が異なる。」
この根本原因は法規範策定の根拠が公表されず、いきなり検疫などの打ち手、規範だけが公表されるからではないか。インフルエンザの場合、検疫が効果があると判断した科学的根拠、その結果としての打ち手・ルール策定である。
コンサルでいうと課題、打ち手の効果の事実・定量分析がなく、いきなり戦略の提案があるようなものである。
どんなに科学的分析をしても結論がゼロイチにならず、世の中で必ず議論になる。が、それに耐えうる分析をしようとするところで科学者の水準が向上する。医系技官がローテーションしながら片手間ですむ問題ではなく、専門官や外部研究者の登用などが必要になろう。
世の中の議論でみんなの興味はどうしてもWhy so?ではなくSo whatに向きがちである。ある結論があり、それに対してステークホルダーがそれが自分にどう影響するのか考え、それに対して自分に都合がよければ賛成・よくなければ反対の議論がおこる。
今日の日経の一面を見ても
「温暖化ガス15%削減、国際交渉を主導」
「対北朝鮮決議案で合意」+対北朝鮮の制裁のポイント
結論と将来に向けての議論So whatが中心になっている。
結論から話すと早いのだが、Why so?が担保されない限り、結論が適当なのかどうかもよくわからない。そのためにはもっと時間を使って辛抱強くWhy so?を考えないといけない。手早く結論だけ理解しようとしてはいけないのではないか。