折々のうま-当たらぬでもなし

裏金じゃないよ、脱税だよ。

神との和解

2012年03月27日 23時05分14秒 | 東日本大震災
日常とは退屈なものである。
寄せては返す波のごとく、
今日、今の瞬間が永遠に続くかのような錯覚を覚える。
しかし、波でさえも海岸線を浸食していく。
時には大津波となって、無辜なる庶民の
ほんのささやかな日々の暮らしを奪い取ってしまう。

確かに三陸津波の常習地域に生活基盤を置いたこと自体が、
神への無謀な挑戦だったのかも知れない。
その報いが、2万人に迫る犠牲者、不明者というのは、
余りにむごい仕打ちである。

震災の際は東日本は直接の被害を受けた地域以外も、
すべての物資が一瞬にして姿を消した。
のみならず、やがて観光、産業、あらゆるものに影響が波及し、
失意の生活を余儀なくされるに至った。

この世のすべてのものは砂の城である。
我々大人がその咎を償うのはやむなしとするが、
震災孤児や幼気な遺影を抱く、
うら若き母たちの姿を見るたび、
私は神との和解ができないでいる。

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