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ツーリスト

2011-01-03 17:50:54 | レビュー
ジョニー・デップとアンジェリーナ・ジョリーのツーリストを観た。
日本では3月に公開される予定だ

一般客の評価は高くなく10点満点中 6.0 (IMDB, 1月3日現在)となっている。
個人的にはそこそこ楽しめた映画だと思う。
まずストーリーが破綻しており、最後のどんでん返しも無理矢理という感じだが、細部に皮肉が見て取れそれなりの仕上がりだと思う。
アメリカ人という設定のジョニー・デップがイタリアでスペイン語を使い続ける場面もそうだし、警察の官僚的発想も描かれている。

アンジェリーナ・ジョリーは神秘的な魅力を持った女性という役柄を完璧に演じている。
ジョニー・デップも彼女の相手役を見事にこなしている。

二人ともこの役柄でゴールデングローブにノミネートされているという事実が演技の質を物語っている。
にもかかわらず、この二人の間には特別な雰囲気がない。
Mr. and Mrs. Smith と比べるとその違いがはっきりする。
ブラッド・ピットとアンジェリーナ・ジョリーの掛け合いから放たれる独特のケミストリーがこの映画の核となっている。
ツーリストの評価が伸びないのはこの辺りに一因がある。
もちろん主因は監督の未熟さだろうが。

撮影地のベニスは美しく、ジョニーとアンジェリーナを引き立てている。
ここまでがこの映画の見所で、単純なストーリーと理不尽な展開がすっきりしない後味を残す。
二人の演技に敬意を表しても三つ星がせいぜいだ。

★★★☆☆