昇交点

五藤テレスコープ的天文夜話

アイソン彗星再び

2013-10-10 10:25:49 | 天体観測

131010_0339_ison_s

話題のアイソン彗星ですが、このブログでは2月の

http://blog.goo.ne.jp/gototelesco/d/20130212

以来なので記事としては8か月ぶりになってしまいました。
明け方の空に見えるようになって狙おうと思ってはいたのですが、筆者の自宅からは建物に隠れてしまいなかなか撮影できなかったのです。そうしているうちに条件が良くなり、今朝ですが久しぶりにアイソン彗星をとらえることができました。

8か月の間にアイソン彗星は木星軌道から火星軌道へ入り、尾も出てくるようになったことで彗星らしくなってきました。しかし、光度が当初の予想よりもやや下回っていることから懸念の声も上がっているのはご存じのことかと思います。

世紀の大彗星になってほしいのは私も同じですが、天文学はまだ彗星のすべてを解き明かしたわけではないので、予想と違うことは十分にありえます。そんなとき「残念だった」とか「しょぼかった」という思い出だけにしないで科学的な視点で彗星という天体を理解するというのもあって良いと思いました。予想通りでも、予想以上でも、予想を下回っても、アイソン彗星を通じて研究や理解がかなり進むのではないかと思います。今回はそんな考え方でアイソン彗星を追いかけられればと思います。(kon)

画像:10月10日未明のアイソン彗星


いるか座新星だいぶ暗くなりました

2013-10-08 09:25:48 | 天体観測

V339del_graph

8月14日に発見されたいるか座新星(V339Del)ですが、10月に入ると減光ペースが上がり、10等級目前の明るさになってしまいました。筆者は一眼デジカメのRAWモードで撮影し、天体画像処理ソフトでR・G・B画像に分けた後G画像のみで測光しています。グラフにしてみると、9月下旬に減光ペースが少し鈍りますが、10月に入って一気に暗くなったことが良くわかります。

ちなみに機材を使った測光観測としては光電管や冷却CCDを用いるのが主流ですが、だれでも気軽に使えるものではありません。その点普及している一眼デジカメが使えることで測光観測が身近になったと思います。

これなら、学校の天文部、公開天文台、科学館などで行いやすく、かつ天体観測を体得することもできるのでチャレンジしてみる価値はあると思いました。秋はアルゴル・ミラ・カシオペア座ガンマなど観測しやすい変光星があるのでこの機会にいかがでしょうか。(kon)

筆者が参考にしたサイト(いるか座新星はいるかな?)
http://www5f.biglobe.ne.jp/~hosizora/de/