ごとりん・るーむ映画ぶろぐ

 現在584本の映画のあくまで個人的な感想をアップさせていただいています。ラブコメ、ホラー、歴史映画が好きです【^_^】

BONES~骨は語る~第1シーズン第1話~第10話(ハート・ハンソン監督)

2009-04-21 | Weblog
キャスト;エミリー・デシャネル、デヴィッド・ボレアナズ、ミカエラ・コンリン、エリック・ミレガン、T.J.サイン、ジョナサン・アダムズ

評価:☆☆☆

コメント:ドラマシリーズは「はまると抜けられない」のが怖いのであまりレンタルでは借りないようにしているのだが、この「BONES」は1話完結型。1時間ほどミステリーやアクションを楽しんでから睡眠につくことができるのでレンタルもしやすい。もちろん「はまってしまう」のだがゆっくりDVDを借りていけばいいわけで。アメリカでは現在シーズン4に突入しているらしいが、私は今頃になってシーズン1を見ていてしかも最後までまだ見ていない。
 このドラマ、アメリカでも日本でも人気だが、その理由はなんとなくわかるような気がする。「スクインツ」というインテイジェント集団と元陸軍レンジャーのFBI捜査官が第1話ではぎこちない壁を作っているがそのうちに仲間意識が芽生えてくる。登場人物のほとんどは白人系だが、所長はアフリカ系アメリカ人、アンジェラはネイティブ・アメリカンと人種的多様性が画面にはっきり映し出され、その後、そうした人種の壁や組織や個々のライフスタイルを超えた友情や信頼関係が築き上げられていく様子。殺人事件がどうこうではなく、集団がよりよい集団に変貌していくその状態が視聴者に心地よいのだろう。
 「理想の未来」は当然人間だれしも持っているが、ドラマではまず現実のドロドロをしっかり描く。そして1話1話ごとに理想の状態と現実のハザマにある問題点を集団で解決して乗り越えていく。いわば集団のヒーローとヒロインの物語で、もしこの人気ドラマシリーズが最終回を迎えるときには、おそらくブース捜査官とテンペランスが結婚して捜査にあたる…というシーンとなり、その背後にかつての仲間たちがいる…という構図になることは予想に難くない。
 組織がFBIだけに殺人事件が発生する場所もアメリカのほぼ全土に拡大していく。
第1話;
「墓地の眠れぬ魂」(Pilot )ではテンペランスはダレス国際空港にグアテマラから帰国してくる。「スカリーとモルダーみたいだな」(Xファイルより)の引用の台詞ヴァネッサ・ウィリアムなどの固有名詞が出てくる。
第2話;
 
「自爆テロリストの真実」(The Man in the SUV)37歳のアフガニスタン青年が出演。「1970年のFBIの不手際」という台詞がでてくるが、これは爆発事件の犯人を捜すためにFBIがミルウォーキー公共図書館の貸し出し記録を調べようとしたことを指していると推定される。アラブ系アメリカ人が多数出演するほか、ラストではイスラム穏健派の集会がハミルトン文化センターで開催されようとするシーンまで続く。 第3話;
 「木に吊るされた少年(A Boy in a Tree)では寄宿舎制度の有名私立高校ハノーバー・アカデミーという部分社会を描写。ここではテンペランスとザックは「知恵こそ最大の富」というラテン語を読みこなすシーンがある。そして殺害された少年はベネズエラ外交官の息子という設定だ。
第4話;
「クマの中に残された証拠」(The Man in the Bear)ではハイダ族というネイティブ・アメリカンの部分社会を描く。シアトル支局の事件がワシントンにまわされてきた…という展開でテンペランスはまたワシントンを離れる。
第5話;
「小さな死体」(A Boy in a Bush)では、熱画像装置を使用する前にザックが「まるでマーズ・アタック」という台詞を。ショッピング・モールの通路に20箇所以上の監視カメラが稼動しているという設定にアメリカ社会の犯罪の深刻さを見る。隠れたテーマは「養子制度」と「児童虐待」。「辛いときには細部に注意して感傷にひたらないこと」というテンペランスの冷徹な、しかしそれしかない正論が聞ける。
第6話
 「壁の中の逃走」(The Man in the Wall)テンペランスとアンジェラがヒップホップを踊りにいく場面から始まる。第6話ではコスタリカ人が登場。ヒップホップにエスニックなものを感じるという発言で周囲から顰蹙を買う場面も。
第7話
 「32時間の命」(The Man on Death Row) 「ライザ・ミネリのキャバレーみたいに」という台詞が。このドラマの監督も脚本家もおそらく相当に映画が好きなのだと思う。ハワード・エッブス死刑囚の判決をめぐるドラマだが、このラストはぜんぜん予想していなかった。若きエイミー・モートン弁護士という役も登場。
第8話;
 「冷蔵庫に捨てられた少女 」(The Girl in the Fridge) 四川風チャーハンをテンペランスが食べるシーンと「ルワンダで何百人も殺害した人間もいる」というテンペランスの台詞が印象的。ノースウエスタン大学の教授をへて、ジョージ・ワシントン大学の学部長に招かれたかつての恩師を法廷でテンペランスが対決する。陪審コンサルタントが検察側と弁護側の両方につく場面とコロンビア特別地区裁判所の裁判官の冷静さが印象的。ヒドルホルモン(医療用ヘロイン)の投与が意図的な殺人事件かあるいはSMプレイの延長だったのかが争われる。
第9話
「過去からのプレゼント」(The Man in the Fallout Shelter)  12月23日のジェファソニアン研究所。1950年代の死体をめぐってドラマが展開する。ある建物を1960年代に政府が差し押さえていたがそのシェルターから死体が発見。1950年代の黒人と白人の恋愛がいかに大変なことだったのか…が語られる。「1950年代のオクラホマといえば…」と研究所が重い雰囲気に包まれる。
 この第9話が個人的には非常に好きで、12月23日の午後6時から物語が始まり、それぞれの研究員のプライベートが明らかになっていく。また政府の農業関係者を施設に招いたところで核シェルターが発見され、その中に1950年代の死体とパリ行きの航空券が2枚…という設定もおしゃれだ。それから約50年。アメリカも、そして日本も確かに変化したことを実感する。
第10話
「自分を消し去った女」(The Woman at the Airport)  舞台は今度は西海岸ロスアンゼルス、ビバリーヒルズへ。事件の手がかりは豊胸手術に使用した生理食塩水バッグ。そして同時並行で古代イングランド南部から発見された死体鑑定がワシントンで行われる。ピクト人がはたしてイングランドのどこまで南下していたかを示す貴重な遺体鑑定とバラバラ殺人事件が1時間に同時並行というのが面白い。映画の引用は「ビッグ」

ストーリー:法人類学者テンペランス・ブレナンにFBIから捜査協力の依頼が。FBIのシーリー・ブース捜査官とペアを組んで数々の難事件を解決していく。しかしそうした殺人事件の背後にはテンペランス・ブレナンの両親の失踪事件がまだ横たわっている…。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿