ごとりん・るーむ映画ぶろぐ

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イースタン・プロミス(デヴィッド・クローネンバーグ監督)

2009-07-19 | Weblog
キャスト;ヴィゴ・モーテンセン、ナオミ・ワッツ、ヴァンサン・カッセル、アーミン・ミューラー=スタール、シニード・キューザック

評価:☆☆☆

コメント:英国のロシアン・マフィアを材料にしたフィルム・ノワール。病院の助産婦アンナをナオミ・ワッツが演じ、正体不明の運転手ニコライをヴィゴ・モーテンセンが演じる。両者ともに淡々と、しかし凄みのある演技を展開し、沈黙がそのまま「画」になっている。あまりにも淡々としているため、途中にはさまる暴力シーンが通常の映画以上に残虐にみえてしまうという効果も。途中で「ニコライ」の正体は明らかになるのだが、これフィルム・ノワールであると同時に、純愛映画ということもできるかもしれない。アンナもニコライも視線で本音を交錯させるが、最初から最後まで物理的な接触というものがない。ラストはクローネンバーグとは思えないラストで、それぞれの「希望」が画面に展開する。そして「社会的正義」も。
 KGBの後を告いだロシア連邦保安局(FSB)とロンドン警視庁、輸出されるグルジアの少女、カブールをはさんで輸入される大麻などかなりリアリティのあふれる設定。ヴィゴ・モーテンセンの体に刻み込まれた刺青の多さが「通過儀礼」の厳しさを物語る。

ストーリー;トラファルガー病院産婦人科の助産婦アンナのもとに薬局で破水した14歳の少女が運ばれてくるが、子供の命は助かるものの、少女は命を落としてしまう。遺物からキリル語で記された小さな手書きの手帳が見つかり、はさまっていたメモをもとにロシア料理レストランを訪ねるが…。「小さなことが最大の危機を招く」という主義のロシアン・マフィアは、小さなことを保持するために最大の防御策をうってくる。

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