ニコチンを含む液体を加熱して蒸気を吸引する電池式機器の電子たばこは、成人の禁煙の助けになる可能性がある反面、若者の喫煙開始を助長する恐れもあるとする米国の調査報告書が2National Academies of Sciences, Engineering, and Medicineに発表されたそうです。この報告書は、電子たばこの健康への影響に関する査読論文800報以上の調査に基づくものだそうです。電子たばこの安全性をめぐる国際的な議論が高まる中、この報告書は米国連邦議会の要請を受けてまとめられたそうです。報告書は、ここ10年で使用が拡大している電子たばこについて、従来のたばこに比べて含有する有害物質の数が少なく、濃度も低いとしている一方で、その常習性についても触れているそうです。電子たばこによって体内に取り込まれるニコチンの量はさまざまだそうですが、電子たばこの使用経験が長い成人は従来のたばこと同程度のニコチンを摂取しており、これが電子たばこ使用者に依存常態の症状を引き起こす傾向がみられたそうです。また電子たばこの使用率は成人より若者の方が高く、電子たばこが従来型たばこを始めるきっかけとなるリスクへの実質的証拠が今回の報告書では明らかにされているそうです。また、成人の喫煙者が禁煙目的で電子たばこを使用する場合には、喫煙関連の病気を減らす機会が得られるとも。報告書は、電子たばこの使用により従来型たばこに含まれる多くの毒性物質と発がん物質にさらされるのを抑える証拠が示されたとしながら、従来型たばこから電子たばこに切り替える結果として、複数の臓器系で短期の有害転帰が減少するとしているそうです。ですが、電子たばこの長期的な影響については不明のままだそうです。そして、電子たばこが公衆衛生にとってプラスの影響かマイナスの影響かについても、研究者らはその区別を明確にしていないとも。
http://www.afpbb.com/articles/-/3159739
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