温室効果のあるメタンガスを含む牛のおならやげっぷの削減に取り組んでいる。そんなニュースが報道されていました(AFPBB NEWS)。メタンガスの温室効果は、二酸化炭素の約20倍と考えられているそうです。世界全体の温室効果ガス排出量のうち、農業分野が占める割合は20%とされ、うち40%はメタンが占めるそうです。この取り組みはフランスの農場でのことだそうですが、フランスの農場で使用される飼料の20%は、産業用としても用いられるトウモロコシや大豆が原料となっているそうですが、この農場では乾燥させたアルファルファを使うことで、冬の間もこうした飼料に頼ることなく牛を飼育することができる。また農場で栽培しているアマニ(亜麻仁)も飼料に加えることで、栄養の補助もしているそうです。アルファルファのようなマメ科植物や、アマニ、大豆などの油糧種子が配合された飼料で育った牛の乳は、オメガ3系脂肪酸を豊富に含むそうです。オメガ3系脂肪酸は人間の健康に良い効果をもたらすといわれるほか、牛の胃の中にあるメタン生成菌を抑えるとされており、メタンガス排出の削減も期待できるというのです。さらに、窒素固定能力を持つアルファルファによって、牧草地の土壌改善も期待できるそうです。ある試算によると、牛に与える飼料によっては、吐き出すメタンガスを最大65%削減することも可能と。しかし、経済的な制約と牛乳の質、牛の健康のベストバランスを保つために、20%が削減目標だそうです。
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