アミノ酸の一種であるアラニンの過飽和水溶液を室温下で5GPaから11GPaに加圧することで、生体の材料となるペプチドが生産されることが明らかになったそうです(財経新聞)。研究では、代表的なアミノ酸である「アラニン粉末」と「アラニン飽和水溶液」を、室温条件で5GPaから11GPaの圧力条件に1時間置き、ガスクロマトグラフィー質量分析装置を用いて反応生成物の分析。その結果、回収試料にはアラニンの二量体と三量体が含まれていることが明らかに。今回の分析条件では、四量体以上の生成物は検出することができないため、実際には四量体以上の大きなペプチド分子が生成されていた可能性もあるそうです。今回の温度圧力条件では、アミノ酸と共存する水は氷の高圧相(氷VII相)に変化しているため、固体である氷の中でアミノ酸が脱水縮合したことになるそうです。氷VII相は氷衛星に存在すると考えられているため、今回の結果は、地球から遠く離れた氷衛星や氷惑星でも、生体関連物質であるアミノ酸のペプチドが生産される可能性があることを示していることに。
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