たばこの煙に長期間さらされることで肺細胞に経時変化が生じ、細胞がより病気にかかりやすくなるとともに、がん化する下地がもたらされる恐れがあるとの研究論文が、Cancer Cellに掲載されたそうです(AFPBB NEWS)。肺細胞をたばこの煙に長時間さらす室内実験に基づくもので、暴露時間は20~30年来の喫煙者に相当するものだそうです。実験開始から約10日後、肺細胞の遺伝子発現に変化が生じ始めたそうです。このプロセスは「後成的変化」として知られている。この変化が、がんの発生率を高めるほど蓄積されるまでには10か月を要したそうです。後成的変化は、遺伝子の基本的なDNA配列の改変(変異)を伴わないそうです。このことは、禁煙を目指す人々にとっての希望が存在することも示唆しているものです。つまり、喫煙を特定のタイミングと継続期間でやめることができれば、後成的変化の蓄積に起因すると思われる(疾患の)発症率を低下させるチャンスが得られる可能性があること示唆しています。
http://www.afpbb.com/articles/-/3142546
http://www.afpbb.com/articles/-/3142546