高齢者における嗅覚機能の低下は、以降5年間に死亡する可能性を高い確率で示唆する「前兆」であるという研究論文がPLOS ONEに掲載されたそうです(AFPBB NEWS)。この論文は「全米社会生活健康加齢プロジェクト(National Social Life, Health and Aging Project、NSHAP」の一環として行われた初の在宅調査の結果を基にしたものだそうで、この調査を通じて年齢57~85歳の調査対象者のうち、嗅覚に関する簡単なテストで正確に答えることができなかった人の39%が、その後の5年以内に死亡していたことが判明しているというのです。また、嗅覚機能に軽度の低下が認められた人と健全な状態と判断された人のうち同じ期間内に死亡した人はそれぞれ、19%、10%だったそうです。嗅覚機能の低下は心不全やがん、肺病の診断よりも明確に死期を予測するとされるそうで、これを上回るのは、重度の肝臓障害のみだそうです。嗅覚機能の低下は、直接の死因とはならないものの、体内に何らかの大きな異常が発生したことを表すサインだということです。ただし、嗅覚機能の低下と死亡の明確な関連性は、不明とのことです。
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