せき、くしゃみ、鼻水などの症状に効く安価なアレルギー薬が、C型肝炎の治療に有効かもしれないとする論文が、Science Translational Medicineに発表されたそうです(AFPBB NEWS)。C型肝炎は、がんや肝硬変を引き起こす恐れのある肝臓の疾患で、治癒が可能な最新の抗ウイルス薬は、4か月の投薬に8000ドル(約96万円)もの費用がかかるそうです。一方、抗ヒスタミン剤「クロルシクリジン塩酸塩(CCZ)」では、錠剤1個の薬価が50セント(約60円)程度に抑えられるとのこと。C型肝炎患者は世界で約1億8500万人に上り、特にアジアやアフリカでは風土病のようにまん延しているということで、既存薬の新たな活用が患者に希望をもたらす可能性があるそうです。ヒト肝細胞を移植したマウスを用いた実験では、クロルシクリジン塩酸塩はHCVを阻害しただけでなく、C型肝炎治療で問題になりやすい薬剤耐性を引き起こすこともなかったそうです。さらに、他のC型肝炎治療薬と同時に投与すると、より効き目が高くなることも確認されたとも。
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