健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

温暖化で溶ける永久凍土

2018-12-22 08:30:11 | 研究
世界有数の寒冷地であるロシア・シベリア東部ヤクーツク(Yakutsk)では、温暖化の影響を受けて永久凍土が危険なレベルにまで溶け始めているそうです(AFPBB NEWS)。世界で唯一、永久凍土の調査を行っている「メルニコフ永久凍土研究所(Melnikov Permafrost Institute)」の科学者によると、ヤクーツクの平均気温は過去10年で2.5度上昇。地元民によると、20年前までは気温が氷点下55度以下になると学校が数週間休校になったそうですが、今ではそのように極端な寒さが続くことはまれだそうです。ヤクーツク市内にある旧ソ連時代に建てられた大半のアパートはコンクリート製で、床下の通気性を考えて建物が支柱の上に載せられた構造になっているそうです。このため永久凍土に熱が伝わることはないが、安定性を保つには地面が凍っていることが条件に。ですが、夏の気温上昇によって、この永久凍土が破壊される可能性が出てきているそうです。永久凍土が溶けると、道路や建物など、その上に造られているものは沈んでしまうそうです。ロシアは、国土の約65%が永久凍土。人口約30万人のヤクーツクは、永久凍土に造られた都市としては世界最大規模。古い建物の建設時は、温暖化については全く考慮されておらず、1960年代の建築基準では、支柱は永久凍土層の6メートルの深さまで掘ることが定められていたそうです。だが温暖化が進んだ今は、この深さでは不十分となり、ひびだらけの建物や、既に取り壊された建物もあるそうです。北極圏に領土を持つロシアは、他国に比べ約2.5倍の速さで温暖化が進んでいるそうです。ロシアの天然資源環境省は今年公表した報告書で、永久凍土の溶解は、水資源、下水施設、原油パイプラインに影響する他、永久凍土に閉じ込められている化学物質、病原体、放射性物質などの放出につながる危険があると指摘しているそうです。

http://www.afpbb.com/articles/-/3201002?cx_part=top_category&cx_position=4
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