永遠に、幸せになりたい。    by gorosuke

真夜中、いいおっさんが独り海に向かって延々と竿を振る。
アホだな。でもこのアホ、幸せなんだよなあ。

三匹目のドジョウは夕日だった。

2012-10-11 | アオリイカ
今、大阪の展覧会に向けて絵皿を作っているが、気分転換、午後遅くから釣りに出た。
窯焚きやらなんやら、これから暫くは行けないということもある。

また、前々回、柳の下に見事なドジョウがいて、前回も二匹目のドジョウがいた。
さらに今回、三匹目のドジョウはいるか?ということもある。

釣り座に立ったのは四時。
凪いだ海、風向きは悪くなかった。
さて、三匹目のドジョウはどうか?
前回、前々回の入れ食いを思い出しながらキャストを始めた。

一投目、アタリなし。
ふむ。

二投目、アタリなし。
ふむ。

三投目、方向を変えてみる。
しかし、アタリなし。

4投目、エギを替えてみる。
やっぱりアタリなし。

どうやら三匹目のドジョウはいないらしい。
まあ、こんなもんだろう。

かえってこのくらいの方が釣りらしい。
このポイントは懐が深い、そのうちスイッチが入るだろう。

なんてのんびりかまえるものの
その後もさっぱりアタリはなかった。

ほんとさっぱり、なんである。
どこをどうやってもまるでイカの存在が消えちまったようだった。

ふーむ。
しかし、晩飯のおかずくらいは釣って帰りたい。

釣れないが、空はとびきり綺麗だった。



キャストしてフォールを待つ間、思わずカメラを取る。




久しぶりの日本海に落ちる夕日だ。



この荘厳な夕日や月、星たちを眺めるのも釣りの大いなる楽しみなのだ。



と、小さいのが掛かった。リリース。

暫くして、また小さいの。

釣れないとはいえ、流石夕まづめ。
少しは状況が変わって来たと見える。

日は完全に水平線下に落ち、残照がほのかに海面を照らすその時
底でイカがエギに触っている微かな感触。
うっは、久しぶりの感触。

イカは用心深く様子を窺っている。
軽いダートで誘ってみる。そしてそっと待つ。
ゆっくり引いてみると抱いたような僅かな重さ。
そこで合わせる。ぐっと重さが乗った。
途中まで引いて来て、突然走り始める。
ロッドの先がグングンとお辞儀する。

その日、初めてのまともなヒットだった。




その後、ぼつぼつ。




このところ気に入っているダートマックス。あまり激しくしゃくらない私に相性がいいかも。渋い時に。



月もなく、真っ暗の暗闇の中
一投一投、集中してイカを掛ける。
ラインを伝わる微妙な魚信だけが頼りだ。
釣りらしいと言えば言える。

7時を過ぎたあたり、暗闇に閃光が炸裂しはじめた。
稲光である。
次第に閃光が近くなって来た。

突然、雲行きが怪しくなった。胸騒ぎがする。

イカもなんとか10杯、晩飯のおかずには十分。
終えることに。

車へと磯の崖を登っていると、案の定雨が降って来た。
それも土砂降り沛然。

車に戻るまでに全身濡れ鼠になっちまった。


三匹目のドジョウはいなかったが
見事な夕日は釣れたことだし、微妙な魚信のやりとり。

それに土砂降り。


なんだかな


へんてこで愉快な釣りだった。



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