永遠に、幸せになりたい。    by gorosuke

真夜中、いいおっさんが独り海に向かって延々と竿を振る。
アホだな。でもこのアホ、幸せなんだよなあ。

おお!!ボウズ逃れの磯よ!!       5月30日

2009-05-31 | メバル
昨日、遅ればせながらブログを書いて、心もすっきり。
さて版画仕事にかかろうとイメージを探っていた。
一月前からイメージは数々浮かんではいるが、具体的な入り口が見つからない。
なにか新たなきらりと光るもの。

ふむ・・・・・。

と、何気に久しぶりにレオンさんのブログを覗いてみる。
めばるingだ。

ふと目に止まったのは単体ジグヘッドでのメソッド。
カーブフォール、底でのカーブフォールの連続、ほっとけメソッド、いろいろある。

小生もはじめは師匠つーさんに教わり単体ジグヘッドから始めたのであるが
その後、次第に飛ばしウキやスプリットリグを多用することになり、今ではそれが自分のスタイルになっている。
尺メバルに出会った場所が自然にそうさせたのであるが、なにがなんでもルアーを遠くへ飛ばしたいという小生の変な好みと言うか、押さえきれない欲求もあった。

本命尺メバルポイントは足場が高く、いつも荒れていて風も強い。
でかいやつが掛かるのも、近くより遠くだった。
小磯やテトラを間に挟んで、その向こうを狙うことも多い。
ジグヘッド単体が有利な状況は少なかった。

がしかし、その本命ポイントは今年釣れない。

釣れないことが新しいポイントへと心を向かわせた。

このところ通いはじめたイージーテトラとボウズ逃れの磯。
ここは考えてみれば、飛ばしウキより単体ジグヘッドだ。
イージテトラは灯りの届く範囲の近いところででかいやつが食いついてくる。
ボウズ逃れの磯は遠くでも掛かるが、あちらこちら足元近くの深い磯際がポイントとなる。

うむ、単体ジグヘッド・・・・・

カーブフォールや底あたりでのリフトアンドカーブフォール、ほっとけメソッドは飛ばしウキでもできないことはない。
飛ばしウキは引けば浮き、止めれば沈む。リフトアンドフォールは案外簡単だ。
でも、手に直接的である単体ジグヘッドはまた微妙なところが違うのだろうし、
それに、つーさんの一点シェイク、こいつは飛ばしウキではできない。
なんだか面白そうである。

な~んて考えていると、

晩飯後、ウエスタンカンファレンス決勝レイカーズ対ナゲッツの第6戦、レイカーズが勝つだろうことを見届けて、出かけたのであった。

イースタンではキャバリアーズが思わぬ苦戦しているが、なんとか逆転勝ち残って、ファイナルでコービー・ブライアントとレブロン・ジェームスの戦いを是非見たいもんである。

イージテトラの釣り座に立ったのは9時、潮が下がり始めたところ。
雨がぽつぽつと落ち始めていた。

ジグヘッドはデコイ2.5グラム、ガルプベビィサーディン、チャートを付けて先ずは左テトラ際のラインを。ロッドはブリーデン、83ディープ。

第一投だった。
底まで落とし、ソロソロ引いていると、根掛かりのような・・・思い切り合わせると乗った。
重い!!テトラの根に潜られないようロッドを海側へ突き出し、ぐんぐん巻いた。
足元まで寄ると暴れ飛沫が飛んだ。
慎重に抜き上げる。元気のいい立派な魚体だった。
27センチ、文句なしのメガメバル。
勿論、ここでは最大である。



続いて同じライン。
同じ辺りでまた食いついた。
24センチ。



で、またヒット。
が、寄せる途中でバレてしまう。

次、引き寄せ、抜き上げて握ったとたん、暴れて落下、そのままリリース。
こいつは25センチくらいだったな。

次も、また落下。フックの掛かりが浅いのだ。

しかし、今夜は爆釣の雰囲気じゃないか。しかも前回の爆釣よりサイズがでかい。
雨が本降りになりそうだが、ここでやめるわけにはいかない。
車に戻り、カッパを着込み、車の中にあった短い玉網をもって再び釣り座へ。

同じラインを通す。
テトラ際の遠いところで食いついてきた。
手応え十分だったが、寄せる途中、何かに引っかかるような感じで抜けてしまった。
また、同じライン、またかかる。
やはり重く、今度こそと思って巻くのであるが、やはり同じところ、同じように抜けてしまう。
おそらくテトラの根かなにかの障害物があり、そこに引っかかりバラしてしまうようだ。

それならと、障害物の向こうへ場所を変え、やってみることに。
しかし、そこからではかからない。
近くからだとルアーの動く角度や深さが変わるのかもしれない。

確かに魚はいるのだし、と、いろいろやってみる。
潜んでいそうなところへ落とし、ほっとけメソッド。しかし、食いつかない。
つーさんの一点シェイクも駄目である。(ヘタクソなんだろうな)

で、元の釣り座へ戻り、キャストを続けるが、アタリは次第に遠いた。
前回使ってみて効果のあった、ベビィサーディンがくっ付いている枠と言うか、太いところを半分に切って作ったデカワームでやってみると、ぼちぼち乗ったが、どれも25センチを超えなかった。




(ワームの突起のところに正規のベビィサーディンがくっ付いている。)




イージーテトラのアタリは爆釣的だったが、その割に釣果は大したことない。
とにかく、バラシが多かった。
食いが浅いのか、掛け方がヘタクソなのか、ロッドのこともあるのだろう。

ディープ83は堅いロッドである。
軽いし、感度は抜群であるが、反面弾いてバレやすい。
でも、感度がいいのはやはりいいんである。
第一、振って使って気分がいい。
魚のアタリはいうまでもなく、底の様子もわかりやすく、根掛かりを回避しやすい。
少々の藻なんか平気なんである。
バラシやすいのは腕でカバーできる。今のところ腕が悪いのだ。

ジグヘッド単体。
イージテトラはそんなに深くない。深いところで3~4メートル。
カーブフォールも底でのリフトアンドカーブフォールもほっとけメソッドもやってはみたが、
結局一番当たったのは底をソロソロ引くことであった。
もう少し深いところで試してみたいところだ。

12時を過ぎ、車に戻った。雨ガッパは濡れてしょぼしょぼになっているし、雨はさらに強くなっているようで、大きい雨粒がウインドウをしたたかに叩いていた。
帰ろうか・・・・・
しかし、なんだか終われない気分。もう少し。

ともかく、ボウズ逃れの磯に行ってみるだけ行ってみようと。


イージーテトラではそう感じなかったが
ボウズ逃れの磯は予想外に荒れていた。
雨も雨だが風も強そうだ。

どうするか・・・

せっかく来たのだから、一、二投だけして帰ろう。

と、降りしきる雨の中、磯に向かったのだが、
その夜の釣りは実はここからが本番だった。

集落の灯りが届く範囲の一番先の磯に立つと、波は1.5メートル、時折磯を駆け上がり膝までかぶり、磯にぶち当たった飛沫が身体にかかった。
さらに左斜めからの向かい風が強く、雨と一緒になってカッパを叩いた。
一瞬、逃げ帰ろうかと思ったが

ともかく一、二投。

集落の明かりがぼんやり照らす海面は左前方であるが、この向かい風にジグヘッド単体は意味をなさない。
濡れそぼったバッグを開けて、ハッサク君制作15グラムの飛ばしウキを付け、その先に例のガルプ自家製デカワームを付けて、風に向かって弾道低くフルキャストした。

どれほど飛んだかわからなかったが、とにかく、5つカウントダウン、波とうねりの中そっと引いてくる。
こんなんじゃ釣れんだろうなあ~と思いながら。

ところが、10メートルくらいのところで、ゴゴンと来た!!重いアタリである。
合わせると乗った!!
うっひゃ~、かかったあ~!!
リールを巻く。重い!!
ディープ83がグングンとしなる。
近くまで寄ってきたところでライトを付ける。
明かりの中、海面にその姿が浮き上がった。
磯に引きずり上げる。
おお!!でかいではないか。
28センチだった。



で、第二投、またヒット!!
抜き上げる。
26センチ。



第三投、やはりヒット!!
27センチ。



第四投、ヒット。
が、ズルッと抜ける。

第五投、当たるが乗らない。

その後が続かなかった。
アタリはぱったりと消えた。

写真なんか撮らずにどんどんキャストするべきだったか。

強風と波、どんなラインでルアーが来るのか、見当がつかない。
そのうち根掛かり、飛ばしウキをロストする。

予備の飛ばしウキを取り出しまた装着。キャストするが一投目で再び、ロストしてしまう。

また、装着し直す。雨でラインがうまく結べない。心は焦る。もどかしい。

雨はさらに激しくなり、すでに軽いカッパは役に立たなくなっているようだった。
時折でかい波が岩の上に置いたバッグと魚バケツを押し流そうとする。
左足の長靴の中はもう水浸しになっていた。


がしかし、帰る気はしなかった。

ほんと久しぶりのメガメバルであったし、
ひょっとしてここで尺が釣れるかもしれない。
帰るわけにはいかなかった。

気を取り直し、キャスト再開。
でも、アタリはない。

さっきの連中はどこへいったのか?

あちらこちら方向を変えて投げるもやはりアタリなし。

で、これまで当たったことがないうえに根掛かりしやすい右側の暗い方へ向かって投げてみた。
右の磯の根はテーブル状になっていて、ガクンと深くなっている。
その根の際を通してみた。
が、左からの強烈な風に流されうまくいかない。根掛かりするが、なんとか回収。
風を計算して、ずいぶん左にキャスト、ゆっくり引くと、沈みながらカーブを描いてちょうどテーブルの下あたりに入ったようだった。

そっと引く。根掛かりするなよ。
と、グンと当たった。
根掛かりか・・・・ゆっくり合わせると魚体の重さを感じ、さらに合わせる。
乗った!!
重い!!
根に入ろうとする。
引き剥がす。
バレるなよ。

魚体が水面を割った。

いっちにの、さん!!で磯の上に引きづりあげた。
おお!!
でかい!!
その魚体の迫力よ。



ひょっとして尺かもしれない・・・

が、計る余裕がなかった。

直ぐに次のキャストを続けた。

が、大きいアタリはもうなかった。

22~3センチが2匹釣れただけだった。

時間は2時を過ぎていた。

もう少し粘れば、再び時合いは来たのかもしれないが
いくらなんでも、もう限界だった。

車に戻り、先ほどのやつを計ってみると
29センチ。1センチ足らなかった。

ボウズ逃れの磯、予期せぬ祭りとなった。
この磯に、ボウズ逃れという名を付けたのは甚だ失礼だったかもしれない。


ジグヘッド単体の釣りのつもりだったが、最後はやはり飛ばしウキになり、はちゃめちゃになっちまった。

しかし、ほんと久々のデカメバルたち。楽しかったし、心は熱く沸いたのであった。

そして、尺狙いのポイントがひとつ増えたことは何よりも嬉しいことであった。




釣果は29センチ、28センチ、27センチ2匹、26センチ、24センチ他20オーバー7匹。20センチ以下はリリース。


ロッド:ブリーデン.グラマーロックフィッシュTR83deep(初期タイプ)
ライン:ラパラ、チタニウムブレイド0.4号  リーダー:フロロ2.5号
ジグヘッド:デコイ、マジックミニ2.5グラム、ロックマジック2.5グラム
ワーム:ガルプ、ベビィサーディン、自作デカワーム(ベビィサーディンの枠)

飛ばしウキ:ハッサク工房ウルトラシンキング15グラム
飛ばしウキ用ジグヘッド:自家製ジグヘッド(がまかつJIG29#2+がん玉0.5g)、リーダー:フロロ2.5号






新月、久しぶりのメバルたち          5月21日

2009-05-29 | メバル
4月作陶、5月GWの窯焚き、その後の展覧会、そして窯出しと、なんだかな、じっくりと釣りをする雰囲気ではなかった。

というより、正直な話、心は釣りから遠ざかっていた。

海の状況がよければ、なにがなんでも身体が先に海に向かってしまうというジャンキー状態だったが
このところ、ちょっくら様子が違った。
釣りに飽きたのか、いや、そんなものではないだろう。
釣りに対して余裕というものが少しはできたのだろう。

ちょっとした心境の変化、よくは自分でもわからない。

釣りへの第二段階に入ったのかもしれない・・・・・

このまま、暫く釣りをしないでおこうか、それも面白いではないか、などとも思ってみたが、

窯出しがおわり、仕事が一段落した日の夕暮れ、

おもむろに、静かに道具を整え出かけたのであった。

さて、どこに行こうか、
尺本命ポイントは今年釣れない。例年の今頃は5匹前後の尺は出ていたが、今年は未だその顔を拝めない。
単に年の巡りなのか、小生の知らぬ間に荒らされてしまったのか、あるいは環境の変化で魚がいなくなったのか・・・わからない。
本命ポイントで釣れないと言うのは、一種名状しがたい寂しさがある。

しかし、まだわからぬ。昨年最後の尺を釣ったのは7月半ばだった。まだ時間はある。


本命ポイントに向かったが、新月であることに気がついた。
ここは灯りが全くなく、新月周りで釣れたことがない。

で、道路の常夜灯がぼんやりと海面を照らすイージーテトラとその向こうのボウズ逃れの磯でやることにした。
尺ポイントは次の満月まで置いておこう。静かに。

先ずはイージテトラ。ここは「静かな爆釣ポイント」と呼んでいたが、その後、爆釣しないのでイージテトラと名を改めた。
道路に車を停め、釣り座まで2分とかからない。気軽にちょいと入れるのでイージなんである。
このポイントの特徴は爆釣しなくとも、新月周りでは25センチクラスがぼちぼちと安定して釣れる。
ともあれ、忘れかけたデカメバルクラスの感触を味わいたかった。


ちょうど日が落ちたところからキャストを始めた。
べた凪、周囲はまだ夕日の残照で明るかった。
全体がほんのり明るいうちはアタリはなかったが、完全に暗くなり、
道路の常夜灯がぼんやり海面を照らすようになって、ぼつぼつと当たってきた。

はじめ飛ばしウキで広範囲を探ってみたが、アタリがあるのはやはり常夜灯の灯りが届く近くの狭い範囲だった。
で、2.5グラムジグヘッド単体に替えての一投目、近いところでゴンと来た。
強い引き、ルナキア9フィートがググングンと派手にしなった。
抜き上げ、魚体をしっかりと握った。
25センチだった。




その後、また掛かった。同じく近いところ。
23センチ。



暫く時間をおいて再び25センチ。



そして、また掛かった!!
が、ちっこいソイだった。うっは。




その後、ぱたりとアタリはなくなり、少し粘ってみたが、ジグヘッドのフックに掛かるのは藻ばかり。
よく見ると、目の前の海面全体に藻の塊があちこちと浮いている。いつの間にか流れてきたのだ。
で、やめようと思ったところ、足元で食いついてきた。
24センチだった。




となれば、もう少し粘ってみる。が、藻の塊たちには手を焼きどうにもならぬのでやっぱりやめることに。

しかしこのポイントは不思議である。でかいやつはみんな近いところ。
足下のテトラから出てくるやつもいる。
普通のポイントでは足下で食いつくのは小さいやつと相場は決まっている。でかいのは遠くの深場である。
道路の灯りが届く範囲が小さいということ、それに釣り人が来ない、というのがその原因だろう。面白いポイントである。


その後、ボウズ逃れの磯へ。
いつだったか、新月に本命ポイントで全く釣れず、帰りにふとここに立ち寄り思わず25センチクラスを数匹釣ったことがある。それを聞いて釣り具ネットショップのサライさんが「ボウズ逃れのポイントですね」といったのでこの名前が付いた。

ここは集落の灯りがうっすらと磯を照らし出し、浮き根もありいかにも魚たちが潜んでいそうな磯である。

灯りの届く範囲の先端の磯に立ちキャストする。幸いここには藻の塊は浮いていないようだった。

正面向こうの浮き根の際を狙う。前回はここがヒットポイントだったが、今回はアタリがなかった。
左手の浅場広範囲を探ってみるがやはりアタリはない。
少し前からぽつぽつ来ていた雨が本格的に降り始めたが、寒くもなく帰る気はしなかった。

気分を変えて大きいワームでやってみることに。
がまかつのでかいフックにがん玉を付けたハンドメイドジグヘッドにガルプベビィサーディンが並んで繋がれている根元の太いところ(ボトルではないやつはプラモの部品のように枠に並んでくっ付いている)を付けて投げてみると、磯際の近いところで引ったくるようにアタックしてきた。カサゴかと思ったらメバルだった。
23センチ。



再び同じところを通すと、やはり強烈なアタック。こいつは案外の手応え。根に潜ろうとするのを引きはがす。
でかいと思ったが、24センチだった。




その後、20センチが続き、そのうちアタリはなくなった。

12時もとっくに過ぎたことだし、雨が軽めのレインジャケットをしたたかに濡らしていた。
もう十分、帰ることに。

大した釣果ではないが、晩飯のおかずにはなるだろう。

久しぶりのメバルの感触、楽しかった。

次回は満月あたりか、尺を狙って本命ポイントへ行くとしよう。

釣果は25センチを頭に20センチオーバー9匹。それ以下はリリース。