永遠に、幸せになりたい。    by gorosuke

真夜中、いいおっさんが独り海に向かって延々と竿を振る。
アホだな。でもこのアホ、幸せなんだよなあ。

春の磯スズキ

2010-05-20 | スズキ
連休のつーさんたちとのメバル釣り以降仕事が続いた。

5月28日からの大阪ブリコラージュ展覧会に向けての仕事である。
作陶仕事、皿の絵付けなどに追われていた。

それも一段落した18日、スズキ釣りの猛者、O君からスズキ釣りの誘いのメール。
今、調子が上がっているとの事。

春の磯スズキか・・・。
スズキがヒットした時の感触がリアルに蘇って来る。

ここ暫く頭の中は仕事の事が一杯で釣りの世界が遠のいていたが
O君のメールで一挙に帰ってきた。

そういえば、昨年、この春スズキのために軽めのロッドとゴアテックスのウエダーを手に入れたのではなかったか。
今こそ、そいつらの出番ではないか。

大阪に出発するまでやるべき仕事は山ほどあるが、ここは気分転換、行くしかないではないか!!

長らく眠っていたスズキ用のリールとルアーたちを叩き起こした。

午後7時、待ち合わせの場所に着くとO君の人なつこいいつもの笑顔があった。暫くするとルアービルダーのハッサク君もやって来た。彼も久しぶりである。元気そうでなにより。

ポイントの磯に着き、みんなでウエダーを付け、竿を担いで暫く水の中を歩き、それぞれが適当な岩の上に立った時、ちょうど日が落ちて残照が微かに辺りに漂い、海は凪いで静かな夜が始まろうとしていた。
後ろからの軽い春風も気持ちがよかった。

さて、小生の初陣ロッドは中古で手に入れたダイコー、レガーロ9.6フィート。その綺麗さからあまり使われていなかったと見えるが、その細さと軽さは使いやすそうだった。
釣り道具の初陣はなんでもそうだが、ワクワクするものがある。
先ずはスライドスイム80を付けて前方にフルキャストしてみる。
ガチンコロッドではないが、しなやかで、ロッド全体のしなりを使って振り抜くと小さいプラグはよく飛ぶようであった。
着水音が聞こえるまでの時間から相当遠くに飛んだ事が分かる。

ゆっくり引いてみる。
とは言っても、深くない磯なので根掛かりを用心してのゆっくりだ。
凪でのPEラインなのでルアーの動きがよく伝わって来るようだった。
と、ゴゴン!!とショック。思わず合わせる。
根がかりか、と思ったが、そうではなかった。
確かな魚の生体反応がロッドを伝わって来る。リールをごんごん巻く。
水面を水しぶきが走った。
まぎれもないスズキだった。
一投目から来るとは。

引き寄せ、右手でいなしながら左手で背中の玉網を引き抜き、すくう。
60センチ弱。小さいが元気なやつ。玉網の中で暴れまくる。



ストリンガーに掛け、二匹目を狙う。
一投目から来たので入れ食いかと思ったが、そうではないらしい。
その後、時々アタリはあるが掛からない。

「今日は今ひとつですねえ」とO君も言う。
昨夜の方がよかったとか。
彼は状況さえ良ければ、仕事帰りに毎晩のように来ているのだ。
この情熱、凄まじい。

と、来た!!
小さいアタリに合わせると乗った。
先ほどより引きが強く、ロッドが折れ曲がった。
ごんごん巻く。有無を言わせず。
近くまで来て、右に左に走りまくる。
ジッ!ジッ!!とドラグが出る。
左手を背中に回し玉網をとろうとするが慌ててうまくいかない。
ロッドを握っている右手がつらい。
もたもたとする。バレるなよ。
やっと玉網をとり、その中に入れる。ほっとする。
やはりさっきのやつより二周りはでかかった。
70センチはあるか。



その直後、
「来ました!」とO君。
見ると薄暗闇の中、彼のロッドがしなっていた。
2匹目らしい。




その後、アタリはなくなり、移動することに。
どうやら回遊の群れはいそうにないので、歩いて居着きのやつを捜すしかなさそうだ。

我々から少し離れて釣っていたハッサク君もやってきた。
彼も2匹釣っていた。



水の中を歩き移動する。
なんせ夜の磯である。
足元がよく分からず、つまづいて転びそうになり胸まで水浸しになる。

100メートルくらい歩いたか。第二のポイント、またそれぞれ岩の上に立ち、キャスト再開。
ここも時々小さいアタリはあるが、なかなか乗らない。
まあ、粘ってみようとキャストを繰り返す。

ふと気が付くとO君が魚を引き寄せていた。
いることはいるのだ。

プラグをハッサク君作の尺八ミノー80に替えて遠くを狙う。
こいつは8センチの割に重いので遠くに飛ばしたいときいいのだ。
いつだったか、この近くで75センチを掛けたことがある。

替えて一投目、ヒット!!遠くだった。
こいつは二匹目より引きが強く、寄せるに力が入った。
確実に70オーバーだと思った。
が、引き寄せてみると60センチに届かない小さいやつだった。
いや、驚いた。小さくても力の強いやつもいるのだ。



暫くして左手で釣っていたハッサク君が叫んだ。
「尺メバルが釣れましたあ!!」
えっ、メバル?・・・・・

どうやら、外道でメバルが掛かったらしい。
といっても、彼作の尺八ミノーはメバルも想定しているのだが。

メバルを抱えハッサク君がやって来た。嬉しそうであった。
一度、彼とメバルを釣りに行き29センチを釣った事があるが、尺となれば初めてのことである。



メバルの場合、特に釣り上げたとき尺かと思っても、いざちゃんと計ってみるとわずか尺を越えず、泣き尺となることが多いのだが、計ってみると正真正銘30センチオーバー、30.5センチ。見事な魚体だった。




その後、小さいのが掛かり、それでアタリは止まったので再び移動する事に。
11時を過ぎていたが、みんなまだ余力は十分残っているようだった。


3番目のポイントも同じような状況だった。
時折アタリはあるが、乗らない。
しかし、キャストを繰り返した。そのうち掛かりそうな予感はあった。

やはり、O君にヒットした。
彼もその日はハッサク君の尺八ミノーを投げ続けていた。
とにかく遠くだと言う。

思い切りのフルキャストを続けた。
すると、小生にも掛かった。
大きくはないが、それなりに引いた。
この時期、60センチ前後がアベレージサイズだと言う。
そのサイズだった。

その後、雨が降り始め、潮も止まったようだったので、終わりとした。

結局、三人とも5匹の釣果だった。
ハッサク君はプラスαの尺メバルだ。

O君は「ちょっともの足らないなあ」と言っていたが
小生にとっては初スズキ釣り、初陣ロッドでの一投目で掛かったし、楽しい釣りだった。釣果も十分であった。
ハッサク君にしても思わずの尺メバルと遭遇できたのだし、いろいろとドラマチックな釣りには違いなかった。

ありがとうO君!!

大阪から帰るのは6月の半ば。
その頃、またやろうと約束し別れた。

メバル釣りは楽しいが、スズキの豪快な釣りも面白いのである。








ロッド:ダイコー フェルザスレガーロ9.6フィート
リール:ダイワ セルテート2508
ライン:ラパラ チタニウムブレイド1.5号28lb
リーダー:フロロ20lb
プラグ:尺八ミノー80、スライドスイム80、おーい!スズキ(小生自作プラグ、釣れなかった)

25センチの呪い解ける。みんなと釣った。

2010-05-05 | メバル
デカメバルのシーズンだというのに、仕事と天候のタイミングが悪くなかなか釣りに出かけられなかった。

このGW、師匠つーさんと弟子たちが遊びにやって来た。
で、2日の夜、遅くからみんなと釣りに出かけた。

目指すは勿論デカメバル本命ポイント、ライトフットの崖である。
予報は1.5メートルの波、6メートルの風だったが、
現場についてみると、風はなく波も静か過ぎるほどだった。

総勢5人、それぞれの場所に立ってキャストをはじめるが
誰にもアタリらしいものはなく重い空気が流れた。

駄目か・・・・

しかし、そのうち右テトラの向こう、深いところを引いていた小生にコツンとアタリがあった。
それは根に当たるコツンではなく、確かに魚のアタリであった。
いけるかもしれない・・・
数度、同じ方向、同じ深さをゆっくりと引いていると、再びココンと来て、慎重に合わせるとグッと乗った。
久しぶりのデカメバルの手応えである。竿先がしなやかに曲がる。
足元まで引き寄せ、高い足場を抜き上げる。
26センチだった。




・・・・26センチ・・・あんら!!

なんと、今年あれだけクリアできなかった25センチの壁をあっさりクリアしちまっていた。
25センチの呪いは解けたのだ。
いとも簡単に。なんということもなく。
まあ、解ける時はこんなもんだろう。

すると、隣でやっていたセント君もヒットしたようで竿先が曲がっていた。
セント君はバス釣りはやったことがあるがメバル釣りは初めての今回飛び入り参加の青年である。
初メバルが26センチの赤メバルであった。



その後、25センチが掛かり
暫くして、テトラ際深いところ、コココンと来る。
引くのをやめて間を作ると、やはりまたココンと来たその瞬間、合わせる。乗った。
こいつは重かった。有無を言わせず引き寄せ
えいやっ!!と抜き上げる。
でかい魚体だった。
つーさんやってきて「尺はあるある」と言ってくれるが、
メジャーで計測してみると、29.5センチ。どう計っても5ミリ足らん。うっは。





そのすぐ後赤メバル26センチ。




セント君も25センチをあげていた。

どうやら、小生とセント君のヒゲボウズ組が調子良かった。
その夜は我々のキャストする方向にメバルたちがいたようだ。

そして、再び小生に重い手応え。ほんの近く、足元で食ってきた。
抜き上げの重さでひょっとしたらと思ったが、
計ってみると、28.5センチ。



その後アタリは遠のいたが帰る気はしなかった。
緩い春風は気持ちよく、星たちも綺麗だった。
左上に北斗七星、真正面に北極星が瞬いていた。
まぎれもない春の海なのだ。

セント君とつーさんが渋い状況ながら、いろいろ場所を変え方向を変え、ぼつぼつ釣り上げる。

しかし、前回、29.5センチを釣り上げたミズノと、ともちゃん二人の女釣り師についぞアタリは来ない。
ふむ・・・・・

と、小生とつーさんが同時にヒットする。
これは愉快な事である。2匹とも25センチ。
うっはっは。



そして、ついにともちゃんの竿がぐんなりと曲がったのだ。
おお!!かかった!!バラすなよ!!
なんだか落ち着きリールを巻き上げるともちゃん。
上がってきたのは赤メバル26センチだった。
ともちゃんの自己記録である。



その後、全くアタリは遠のいたようなので帰ることに。

決して活性のある状況ではなかったが、全体的にはまあまあだったか。
小生にとっては一年ぶりの尺クラスだったし、なにより25センチの呪いが解けたのは幸いだったな。

ついにミズノにアタリが来なかったのは残念だった。
前回尺クラスを釣り上げ、今回はボウズである。
理由は分からない。これが釣りの面白いところ。
いろいろ考えてみて、次回リベンジしよう。

セント君は初めてまともな海釣りをしたと言っていた。
これから彼は海釣りにはまるだろうと思われる。
この秋はイカ釣りにきっとやって来るだろうな。