前回釣った28センチをミクシイにアップしたら、福井のメバル師つーさんからコメントがあった。
「へへ、勝ったー!!」と。
で、よく見たら彼は明くる日29.8センチをあげていた。もう尺メバルといっていい大物である。
ふむ、流石つーさんやるもんだ。しかし、そう言われると口惜しいではないか。
これはもう、彼をぎゃふんと言わすしかないではないか。
なんてことを考えていると俄に沸々と闘志が湧いて来るのであった。
で、昨夕、彫刻刀をパタリと置いて出かけたのである。
場所は勿論、前回と同じ。
二年前、落下して右足首を骨折したので「右足の崖」と名付けている本命ポイントだ。
7時前、いつもの釣り座に立つと波は1.5メートル。
足下のサラシの範囲はそう広くはなく、海全体がザワザワとして活気があった。
こんな海は釣れるんである。
今夜はじっくりこの海と付き合おうと決める。
しかし、風が予想外に向かい風だった。メインの方向の真向かいである。
でも3メートルくらいだからキャストは出来る。
真正面からの風は飛距離が出ないが横風よりは釣り易い。
いつもの通り、先ずは6センチ7グラムのプラグを投げてみる。
向かい風だから、なるべく弾道低くライナーで。
思いのほか飛んでくれるようだった。
しかし、音沙汰なし。
そういえば、前回の魚の腹から小女子が出てきたことを思い出し、
ルアーボックスになにか細いやつないかと探してみれば、あった、カーマ60。
そいつを付けて投げてみると直ぐにアタックしてきた。
最初のアタックはバレたが、次もアタック。こいつは乗った。
最初のやつの方がでかかったが、まあいいだろう。
22センチ。
ところが、アタックは続かない。この二投だけ。
いろいろ違うプラグを付け替え投げてみるも同じ。
で、やはりフロートリグ+ガルプでやってみる。
ここは足場が高く、でかいのがヒットするポイントは遠いので、ジグヘッド単体というのは考えにくい。
6.7年前、この場所に出会ったことが飛ばしウキを使う切っ掛けになったのだが、向かい風となれば尚更のこと。
それでも海は沈黙であった。
しかし、帰る気には毛頭ならない。
この海は釣れるという半ば確信めいたものがあった。
一時間後、本命方向、遠いところでコン!と来た。
そこで合わせない、次のコン、ですかさず合わせる。乗った!
ゴリ巻く。強引に寄せる。バレる間も与えない。
抜き上げる。魚の全存在がロッドにかかる。いい感じ。
28センチだった。
やはり釣れないはずはないのだ。
と納得するが、その後パッタリ。
ほんとぱったり。
で休憩。
いろいろ考えてみる。何故釣れないのか。
熱いコーヒーをグビと飲む。
タバコも一服。
しかし、分からない。
空は薄曇りででっかい星と惑星だけが宙空にボンヤリと浮いていた。
我が頭もボンヤリで冴えた考えは出て来ない。
もう一度、プラグからやり直す。
潮目を狙っても、サラシ際、磯際、テトラ際を通しても、レンジを変えても、思い切り遠くを狙っても、プラグを替えても、音沙汰はなかった。
一時間後、再びフロートリグに替えてみると当ってきた。
25センチ。
28センチと25センチ、前回と同じようだが、前回とは海が違うのだがなあ。
時計を見ると丁度9時を過ぎたところだった。
まだ釣りはじめて2時間あまりだが長い時間やっているように思えた。
寒かった。気温は7℃でさほどでもないが、二時間向かい風の中に立っているとじんわりと冷えて来るようだ。
上着も真冬用ではなかった。甘かったか。
今夜はじっくりと粘るつもりだったが、この寒さにくじけそうになる。
さらに小一時間後、偶然のようなアタリ。
こいつも25センチ。
その後、風も強くなってきたし、その釣り座は諦め、移動することに。
帰り道通過する高いテトラ。
今年に入って何度か入ったが、釣れなかったポイントだ。
でも怪物がいそうな、そんなポイントでもある。
思った通り、ここは追い風であった。
途端に身体が温かくなり、闘志が湧いて来る。
そして、ここからがこの釣りのメインイベントだった。
早速、正面のテトラの浮き根辺りにフロートリグをキャストする。
海面まで10メートルはあり、上からの釣りなのでストラクチャーがあまり気にならない。
こここそ、飛ばしウキの真骨頂である。
ソロソロと引いて来る。ストラクチャーに近くなるとさらにゆっくり。
コツッ!と来た。
ガンと強く合わせると顎にしっかり食い込んだらしい。
ゴンゴン引いて、エイヤー!と10メートルを抜き上げる。
途中、テトラに擦りもするがかまわず巻き上げる。
重くても途中で躊躇してはイケナイ。一気に巻き上げる。
PEスペシャル93はこのポイントにもってこいのロッドだ。
重い魚がテトラをすり抜けるように上がってきた。大きいぞ。
手元で暴れて落とさないようすかさずフイッシュキーパーで口を掴む。
よく見ると思ったよりデカイではないか。
平らなところへ持って上がり、測ってみる。
29センチだった。
よし!!やはり今日の海はいいのだ。
チャンスの夜なんである。
なんだかどでかいのが来そうな雰囲気がある。
釣り座に戻り、キャスト再開。
数投後、同じ地点でまたカツン!と来た。
今度はちょっと待って
ゴゴゴゴと来たところで合わせる。ガツンと。
ここはしっかりフッキングさせないと抜き上げの途中でバレて落ちてしまうのだ。
海に落ちればいいが、テトラに当ったりすればオシマイである。なるべくそれは避けたい。
こいつも重かった。
グングン巻き上げる。魚が上がってきた。
こいつも計量サイズ。
28.5センチ。
尺クラスが来そうな予感に包まれ身体が熱くなってきた。
暫く間が空き、25センチ。
そして27センチ。
来そうで来ない。あとちょっと。
時計を見ると丁度12時だった。
そこでトラブル。
テトラに根掛かり、ラインブレイク。
PEを編み直し、再開するが、また足下のテトラに根掛かり、しゃくって外した拍子にリグとラインが縺れてしまった。
なんとか縺れを直そうと格闘すること20分、どうにもならず、ラインを切り刻んで綺麗にしたが、PEをまた編み直すのも面倒なので、PEラインを直接リグに結び、キャスト再開。
ところが、このやり方はちょっとしたことで直ぐにリグとPEが絡み縺れてしまうことに気が付いた。
リーダーを付けるのは自由にプラグやジグヘッド単体に付け替えられるからだが、それだけではなかった。フロートリグを付けた場合、縺れにくいのだ。
またひどい縺れになり、あーら面倒臭いと、これを機に帰ろうと思ったが、思い直した。
こんなチャンスの夜はそうそうないのだし、つーさんをぎゃふんと言わすサイズはまだである。
まだ余力も残っていた。
平らなところへ上がり、腰を据えてPEをもう一度編み直し、しっかりとリグを作り直した。
そんなこんなに小一時間費やしてしまった。
さてと、気を入れ直し、キャスト再開。
しかし、すったもんだやっている間に、すっかり海の様子は変わってしまった。
ワームを変え、落とすポイントを変え、延々とキャストするが全く反応はなかった。
それでも一時間後、突然引ったくるやつがいた。
重さからひょっとしてと思いながら巻き上げたが、
28センチ。
届かない。
その後一時間アタリなく、そこで諦めた。
2時半だった。
というわけで、ついにつーさんに届かなかった。
あの時トラブルがなかったら、と思うが、それも自分が未熟なせいである。
まあな、
つーさんのぎゃふん、は後の楽しみにとっておこう。
そのうちだ。
いよいよ水温も上がり、メバルたちの活気も少しは出てきたように思われる。
例年に比べると2~3週間遅れているような気がする。
「へへ、勝ったー!!」と。
で、よく見たら彼は明くる日29.8センチをあげていた。もう尺メバルといっていい大物である。
ふむ、流石つーさんやるもんだ。しかし、そう言われると口惜しいではないか。
これはもう、彼をぎゃふんと言わすしかないではないか。
なんてことを考えていると俄に沸々と闘志が湧いて来るのであった。
で、昨夕、彫刻刀をパタリと置いて出かけたのである。
場所は勿論、前回と同じ。
二年前、落下して右足首を骨折したので「右足の崖」と名付けている本命ポイントだ。
7時前、いつもの釣り座に立つと波は1.5メートル。
足下のサラシの範囲はそう広くはなく、海全体がザワザワとして活気があった。
こんな海は釣れるんである。
今夜はじっくりこの海と付き合おうと決める。
しかし、風が予想外に向かい風だった。メインの方向の真向かいである。
でも3メートルくらいだからキャストは出来る。
真正面からの風は飛距離が出ないが横風よりは釣り易い。
いつもの通り、先ずは6センチ7グラムのプラグを投げてみる。
向かい風だから、なるべく弾道低くライナーで。
思いのほか飛んでくれるようだった。
しかし、音沙汰なし。
そういえば、前回の魚の腹から小女子が出てきたことを思い出し、
ルアーボックスになにか細いやつないかと探してみれば、あった、カーマ60。
そいつを付けて投げてみると直ぐにアタックしてきた。
最初のアタックはバレたが、次もアタック。こいつは乗った。
最初のやつの方がでかかったが、まあいいだろう。
22センチ。
ところが、アタックは続かない。この二投だけ。
いろいろ違うプラグを付け替え投げてみるも同じ。
で、やはりフロートリグ+ガルプでやってみる。
ここは足場が高く、でかいのがヒットするポイントは遠いので、ジグヘッド単体というのは考えにくい。
6.7年前、この場所に出会ったことが飛ばしウキを使う切っ掛けになったのだが、向かい風となれば尚更のこと。
それでも海は沈黙であった。
しかし、帰る気には毛頭ならない。
この海は釣れるという半ば確信めいたものがあった。
一時間後、本命方向、遠いところでコン!と来た。
そこで合わせない、次のコン、ですかさず合わせる。乗った!
ゴリ巻く。強引に寄せる。バレる間も与えない。
抜き上げる。魚の全存在がロッドにかかる。いい感じ。
28センチだった。
やはり釣れないはずはないのだ。
と納得するが、その後パッタリ。
ほんとぱったり。
で休憩。
いろいろ考えてみる。何故釣れないのか。
熱いコーヒーをグビと飲む。
タバコも一服。
しかし、分からない。
空は薄曇りででっかい星と惑星だけが宙空にボンヤリと浮いていた。
我が頭もボンヤリで冴えた考えは出て来ない。
もう一度、プラグからやり直す。
潮目を狙っても、サラシ際、磯際、テトラ際を通しても、レンジを変えても、思い切り遠くを狙っても、プラグを替えても、音沙汰はなかった。
一時間後、再びフロートリグに替えてみると当ってきた。
25センチ。
28センチと25センチ、前回と同じようだが、前回とは海が違うのだがなあ。
時計を見ると丁度9時を過ぎたところだった。
まだ釣りはじめて2時間あまりだが長い時間やっているように思えた。
寒かった。気温は7℃でさほどでもないが、二時間向かい風の中に立っているとじんわりと冷えて来るようだ。
上着も真冬用ではなかった。甘かったか。
今夜はじっくりと粘るつもりだったが、この寒さにくじけそうになる。
さらに小一時間後、偶然のようなアタリ。
こいつも25センチ。
その後、風も強くなってきたし、その釣り座は諦め、移動することに。
帰り道通過する高いテトラ。
今年に入って何度か入ったが、釣れなかったポイントだ。
でも怪物がいそうな、そんなポイントでもある。
思った通り、ここは追い風であった。
途端に身体が温かくなり、闘志が湧いて来る。
そして、ここからがこの釣りのメインイベントだった。
早速、正面のテトラの浮き根辺りにフロートリグをキャストする。
海面まで10メートルはあり、上からの釣りなのでストラクチャーがあまり気にならない。
こここそ、飛ばしウキの真骨頂である。
ソロソロと引いて来る。ストラクチャーに近くなるとさらにゆっくり。
コツッ!と来た。
ガンと強く合わせると顎にしっかり食い込んだらしい。
ゴンゴン引いて、エイヤー!と10メートルを抜き上げる。
途中、テトラに擦りもするがかまわず巻き上げる。
重くても途中で躊躇してはイケナイ。一気に巻き上げる。
PEスペシャル93はこのポイントにもってこいのロッドだ。
重い魚がテトラをすり抜けるように上がってきた。大きいぞ。
手元で暴れて落とさないようすかさずフイッシュキーパーで口を掴む。
よく見ると思ったよりデカイではないか。
平らなところへ持って上がり、測ってみる。
29センチだった。
よし!!やはり今日の海はいいのだ。
チャンスの夜なんである。
なんだかどでかいのが来そうな雰囲気がある。
釣り座に戻り、キャスト再開。
数投後、同じ地点でまたカツン!と来た。
今度はちょっと待って
ゴゴゴゴと来たところで合わせる。ガツンと。
ここはしっかりフッキングさせないと抜き上げの途中でバレて落ちてしまうのだ。
海に落ちればいいが、テトラに当ったりすればオシマイである。なるべくそれは避けたい。
こいつも重かった。
グングン巻き上げる。魚が上がってきた。
こいつも計量サイズ。
28.5センチ。
尺クラスが来そうな予感に包まれ身体が熱くなってきた。
暫く間が空き、25センチ。
そして27センチ。
来そうで来ない。あとちょっと。
時計を見ると丁度12時だった。
そこでトラブル。
テトラに根掛かり、ラインブレイク。
PEを編み直し、再開するが、また足下のテトラに根掛かり、しゃくって外した拍子にリグとラインが縺れてしまった。
なんとか縺れを直そうと格闘すること20分、どうにもならず、ラインを切り刻んで綺麗にしたが、PEをまた編み直すのも面倒なので、PEラインを直接リグに結び、キャスト再開。
ところが、このやり方はちょっとしたことで直ぐにリグとPEが絡み縺れてしまうことに気が付いた。
リーダーを付けるのは自由にプラグやジグヘッド単体に付け替えられるからだが、それだけではなかった。フロートリグを付けた場合、縺れにくいのだ。
またひどい縺れになり、あーら面倒臭いと、これを機に帰ろうと思ったが、思い直した。
こんなチャンスの夜はそうそうないのだし、つーさんをぎゃふんと言わすサイズはまだである。
まだ余力も残っていた。
平らなところへ上がり、腰を据えてPEをもう一度編み直し、しっかりとリグを作り直した。
そんなこんなに小一時間費やしてしまった。
さてと、気を入れ直し、キャスト再開。
しかし、すったもんだやっている間に、すっかり海の様子は変わってしまった。
ワームを変え、落とすポイントを変え、延々とキャストするが全く反応はなかった。
それでも一時間後、突然引ったくるやつがいた。
重さからひょっとしてと思いながら巻き上げたが、
28センチ。
届かない。
その後一時間アタリなく、そこで諦めた。
2時半だった。
というわけで、ついにつーさんに届かなかった。
あの時トラブルがなかったら、と思うが、それも自分が未熟なせいである。
まあな、
つーさんのぎゃふん、は後の楽しみにとっておこう。
そのうちだ。
いよいよ水温も上がり、メバルたちの活気も少しは出てきたように思われる。
例年に比べると2~3週間遅れているような気がする。