永遠に、幸せになりたい。    by gorosuke

真夜中、いいおっさんが独り海に向かって延々と竿を振る。
アホだな。でもこのアホ、幸せなんだよなあ。

思わずスズキ釣り。

2013-10-25 | スズキ
幸運にもデカイのが釣れるともっとデカイのに出会ってみたくなる。

実に欲深くキリがないのだが、とまらない、仕方ない。

てなわけで、またイカ釣りに出かけたのだが、海は大荒れ、いつもの磯は波が被り入れなかった。

折角海に来たのだからと他に釣りが出来そうな場所を探して見るが、結局何処も無理だった。

イカには荒れ過ぎの海だがスズキには良さそうだ。

イカ釣りのとき、フクラギやヒラマサ、シイラなど青物が釣れる可能性があるのでいつもバッグの中にレッドペッパーなどトップウォーターを忍ばせているが、そのケースの中にスズキにも使えるルアーが少し入っている。

それに先日のモンスターイカにイカ用の玉網の柄を折られたので、スズキのでかい玉網も持って来ていた。


釣りを始めた頃、もっぱらスズキ釣りをやっていたが、その頃よく通った漁港に行ってみた。

時刻は丁度夕まづめ。

堤防に立って見ると、外界の荒れた波が突堤の先のテトラ群に当り、渦巻きサラシが出来ている。

ロッドもラインもイカ用だが、リーダーの先にノースクラフトのバリスティックミノー100EXをつけサラシを狙ってフルキャストした。

ルアーの重さは23g、遠くのサラシに届くルアーはこれしかなかったが、エギの3.5号ディープと同等、まあ心配はなかった。

数投目にゴツンとアタリがあった。

魚がいる気配濃厚。

思った通りヒットするまでそう時間はかからなかった。

引きは強く重くイカロッド、スペシメンは激しくしなるが問題はなかった。

グングン引き寄せるが途中で根に潜られた。

動かないのでラインを緩めるとバレてしまった。

昨春以来スズキを釣っていないので、この引きの激しさは懐かしかった。

一匹目をバラしたことで目が覚めたように闘志が沸いて来た。


数投後、再びヒット。

こいつは慎重に寄せた。

強い引きの割には小振りな魚体だった。

足場が高く、玉網の柄ギリギリで走り回る魚の取り込みは難しいものがあるが、何とか入ってくれた。

上げて見ると、銀色の魚体、体高の高さ、ヒラスズキだった。

以前、違うポイントで一度釣ったことがあるが、こいつで二匹目だった。





その後も入れ食いではないがぼつぼつヒットした。







こう書いて気が付くのは、このヒットする間隔、釣りの雰囲気はこのところのあまり釣れないイカと同じだということ。

まるでイカ釣りをしているようにスズキを釣っているのである。

その感じが自分でも可笑しかった。



結局、ヒットは8回だったが、寄せる途中で抜けたり、根に潜られたり、激し過ぎるエラ洗いでフックアウトしたり、玉網入れに失敗したりで取り込みが出来たのは三本だった。

バラシが多いのは久しくスズキ釣りをやっていないからか、或はPEラインのせいか、と思ったが

ようするにヘタクソなんだな。





イカ釣りも楽しいが、スズキ釣りも力勝負、豪快で楽しいのだ。

スズキたちは元気である。

彼らを相手にすると自ずと血沸き、肉踊るのだ。


スズキたちに遊んでもらった夜だった。









難しい釣りだった。   磯スズキ再び。                  6月18日

2011-06-21 | スズキ
能登の春の磯スズキのシーズンは6月いっぱいまでか。

メバルも6月いっぱいである。
メバルもあれからどうなっているのか気になるところ。

しかしこのところ凪が続いている。
デカメバルは凪では難しい。
凪ならばスズキである。
常識で言えば逆であろうが、能登外浦での私の釣りではそうなんである。

というわけで、またスズキ釣りへと出向いた。
海の状態もあるが、なにはともあれ、今スズキ釣りが面白い。

やはりO君とである。
今回は彼と二人だった。

ポイントは前回と同じゴロタ磯。
ウエダーを付けてのランガンスタイル。

「今、夜の時間帯は干潮の前後で厳しい釣りになるかもです。」
とO君は言っていたがそうでもなかった。

最初に入ったポイントで数投目にはゴツンと来て、



60ちょい。


その数投後にまたヒット。



同じく60ちょい。


暫くして、またゴンと来たが、こいつは小さいのでリリース。

あら、3本続けてバラシがない。
バラシ病、治ったか。

O君もヒットしているようだったが、みんな小さいとリリースらしい。


その後、アタリは途絶え、移動する。

次のポイントは全くアタリなく、早々にまた移動。
すでにランガンでどんどん移動しているO君を追いかける。

「今日は回遊が望めないので、居着きを拾っていくしかないですね。」と彼。
ヒットはしてもサイズが今ひとつらしい。

とにかく、少しやってはまた移動、小刻みに移動した。

O君の言う難しい釣りと言う意味が分かって来た。
どこでやってもすぐに藻に掛かった。
藻に掛からず足元までルアーを引いて来られるラインはなかなか見つからない。
藻に掛かるのは当たり前、藻をぶち切りながらの釣りである。

こんな釣りはPEラインだからこそできるのだ。
藻に当るとすぐに分かる。掛かり始めをしゃくり、藻の先端をぶち切るのだ。
タイミングが遅れるともろに根がかりしてしまう。

私が藻と格闘している間にもO君はしっかりヒットさせていた。
案外のサイズらしく、取り込みに時間がかかっていた。
大きいやつは近くに来てから走り始める。
彼は慌てない。十分に走らせ、弱らせてからランディングするのである。
70センチ弱だと言う。

その直後、彼のロッドは再びバットから折れ曲がっていた。
重そうだったが案外素直にランディング出来たようだった。
「さっきのよりデカイです!!」と彼。
75センチ。
流石である。

私には小さいやつさえ当らない。
この厳しい状況では腕の差がハッキリ出るようだ。

それどころか、またガイドにラインが絡まったままキャストしてしまい
1つしかなかったヨレヨレミニは何処かへ飛んでいってしまった。
その夜はそのルアーしか反応がなかったというのに。

もともとロッドもリールもPEライン用ではない。ガイドは大きくラインが絡みやすいことを肝に命じておかねばならぬ。

おまけにバックラッシュである。縺れがひどくて簡単には治らない。ラインブレイクの反動でそうなったのだろう。
これがベイトリールの欠点である。
釣り続行不可能。

リールを交換するしかない。
車まで戻ることに。

と・・・「江崎さんのルアー、回収出来そうですよ。」とO君。
なんと飛んでいったルアーに付いているラインをルアーを投げ、うまく引っ掛けてくれたのだ。
いや地獄に仏である。

一度車に戻りタバコを一服。
この日、ヨレヨレにしか反応がないとO君も言う。
前回も凪だったが、その夜は特別鏡のような凪だった。
そのせいかも知れない。

予備にもって来ていたコンクエストDCをロッドに装着して、
さて出直しである。

12時を回っていてランガンの疲れもあったが、まだ気持ちが収まらなかった。

前回、最後にデカイのが釣れたポイントに行こうかと思ったが、その夜は先客がいた。
で、最初のポイントに戻ってみることに。比較的藻の少ないポイントだ。

思い切り遠くへキャストする。
コンクエストのブレーキ音はギュイーン!!とアンタレスより乱暴だ。形もクラシカルでいかにもベイトリールという顔である。釣りを始めた頃、専らこいつを使っていた。懐かしい顔である。
コンクエストはアンタレスより古いタイプで、飛距離はアンタレスの方が上と言われているが、どうもコンクエストの方が遠くに飛んでいるように思える。
こちらの方が私には合っているのかも知れない。

しかし、当らなかった。
「アタリあるかー!!」と聞いてみると
「ないですぅー!」とO君。

今夜はこんなもんかなあと思っていると
突然ゴツン!!ときた。

強い引きだった。
いいサイズに違いない。

走る走る。

ググゥッー!!グググゥー!!
その夜初めてスプールが逆転する。

「でかそうですね、慎重に!!」
O君の応援の声。

お陰でバラすことなくランディング。
強烈な引きの割には小さかったが
その日の納得の一匹だった。
70センチ弱。




その後は先程のヒットが嘘であったかのようにひたすら沈黙の海だった。

時計を見ると2時だった。

干潮時の超シャローでの難しい釣りだった。
前回のまるでメバル釣りのような数多いヒットはなかったが
いろいろ新しい発見のあった釣りだった。


O君、今回もありがとうでした。





いや、スズキ釣りは楽しい!!




(コンクエストDC201、セブンセンスMWB972)




ボンヤリ満月の下。磯のスズキは力持ち。         6月14日

2011-06-17 | スズキ
4月、5月と2ヶ月余り仕事に追われ釣りに行かなかった。


6月8日、奈良での展覧会も終わり、能登に帰って来てやっと一段落。
ともあれ釣りに行きたかった。

ここ数年、6月のはじめには釣り友O君と磯のスズキ釣りをやるというのが恒例になっている。
彼と打ち合わせ出かけたのは10日の夜だった。

今年からO君はベイトタックルでやっているという。面白いじゃないか。
ならば彼に合わせてベイトリールとロッドを引っぱり出した。

そもそも私は釣りを福井の釣り師つーさんに習ったが、始めはベイトタックルでのスズキ釣りだった。
ベイトでやるのが当たり前だった。
メバルやイカをやるようになって初めてスピニングリールを使うようになり、今ではそのままスズキもスピニングでやることが多くなったが、日中の荒磯でのスズキ釣りには今だにベイトリールを使っている。

O君にどうしてベイトになったのか?と聞いてみると
「スピニングでは釣れ過ぎて面白くないので、自分に制約というか、枠を作りたかったんです。それにベイトは面白いし。」と言う。
彼は春から夏にかけて毎年300~400本のスズキを釣り上げる猛者である。ピーク時は出かける度に二桁が普通なのだ。
そんな彼だから「釣れ過ぎるのが面白くない」という言葉がすんなりと入って来る。

場所は能登半島外浦のとあるゴロタ磯。O君のフィールドである。
現場に行ってみると状況は極めて悪いと言う。
1メートルの波があり濁っているらしい。普通スズキは荒れていないと釣れないが、ここは違うらしい。澄んだ凪がいいという。この時期ここのスズキは磯の小さなバチやエビなどを食っているらしい。濁っているとそれらは見えなくなりスズキが岸に寄って来ないのだ。

ともあれやろうとやってみたが、私は50センチクラスが3匹釣れたのみ。
一度でかいのが掛かったが、玉網入れの段階でバラしてしまった。
そんな状況でもO君は60センチクラスを5匹、流石である。



私にとっては久しぶりの釣りだったし、遠ざかっていた釣りの感覚を呼び戻すためのリハビリのような釣りでもあり、結構楽しかったが、冴えない釣りだったとO君はいう。
数日前に80センチアップが出たらしく、私にでかいのを釣らせたかったのだ。

で、次回、でかいのを狙おうと別れた。



そして次回は14日となった。
夜の8時に待ち合わせ、磯へと向かった。
その夜は状況は良かった。凪で追い風だった。

よし!今夜は70アップを釣ってやるぞ。
むくむくと闘志が湧いて来る。


ポイントはゴロタが帯のように点在する浅い磯である。水の中を腰まで浸かり歩いてゴロタ群の一番前のキャストしやすそうな岩に上がり前面の海にキャストするのである。
海側にちょっと離れたいい岩があり、その上に乗った。
この岩はこの辺では一級の釣り座だという。広角度でキャスト出来るし魚も多いらしい。

早速正面にフルキャストしてみる。ヒュイーンというデジタルブレーキの音とともにルアーが闇に消えていく。いい感じだ。
浅い磯なので早めにサミングし、着水とともに巻き始める。

が、根がかりである。藻であれば28ポンドのラインは藻をぶち切って回収も出来るのだがどうもそうではないらしい。うんともすんともである。
しかたなくラインは切れてルアーはロストである。その時は干潮の底、浅い磯がさらに浅くなっていたのだ。
初っぱなからこれである。このところロストはなかったので警戒心が足らなかった。

ラインを組み直し、新品のデュエル・ハードコアをつけて気を新たにキャストする。
と、今度はバチッと嫌な音がしてルアーは虚しく闇に消えてしまった。
ラインがトップガイドに絡んだままキャストしたのだ。
ああ・・・またラインの組み直し。
トラブルは往々にして重なるものだ。どこか間が抜けている。
リールもロッドもPEライン用ではなく、特にロッドのガイドにはラインが絡みやすいことを肝に銘じておかねばならぬ。

ラインを組み直している間にO君は既に魚を引き寄せている。
なんかなあ、気持ちは焦るがしかたない。

さあ、キャスト再開。
早巻きで根がかりを回避しながらの釣りである。
着水とともにグングン巻く。

数投目、掛かった。元気のいいやつ。でも引き寄せると小さかった。50センチクラス。
前回と同じようなサイズだ。
リリース。

数投後、またヒット。今度は幾分重かった。
足元まで引き寄せてライトを付けると魚体がギラリと反転する。 60センチくらいか。
玉網をとろうと背中に手を回すがうまく柄が掴めない。もたついている間にクンとフックアウト。あららら。

そのうちまたヒット。今夜は調子が良さそうだ。しかし、また小さい。
リリースしようと思ったが、フックが目の玉をえぐっていた。こいつはリリースしても死んじまうだろうとキープ。

その時、O君と誰かの話し声。
釣具屋の若大将かっちゃんがやってきたのだ。
ここから三人での釣りとなった。

その後、暫く間を置いてゴンと来た。まあまあのサイズ。今度こそと慎重に寄せるが、いざ玉網入れの寸前にバチンとまた外れてしまった。玉網の中にはルアーだけが残った。

なんかなあ、前回もデカイの足元でバラしたしなあ、バラシ病というのがあると聞いたが・・・・やな感じ。

ヒットするものの結局小さいの一匹だけである。

その後、アタリは遠のいたようだったが、粘っているうちに遠くでガツン。
こいつは今日一番の引きだった。
強引に寄せてなんとか玉網入れ成功。今度はうまくいった。
65センチ弱。体高もあってなかなかいいかたち。
先ずは今日の一本である。




しかし、その後はサッパリで移動することに。

夜の磯を水に浸かりながら移動するのはちょっくら骨である。
よく見えない底は凸凹だらけ。下手するとつまづいて転び、ウエダーといえ胸から水が入るし、手にしたリールも水没しかねない。
慌てない。ゆっくりと泳ぐように歩く。

歩きながらO君。
「始めは調子良かったんですがね。でも小さいですね。リリースばっかです。」
すでに10回ちかく掛けたらしいが、彼のストリンガーにぶら下がっているのは3本だ。
カッチャンのストリンガーには2本、私も2本。

「バラシが多いんだよな、背中の玉網を取るのにもたついてなあ」と私。
「ぼくは寄せている途中で玉網を取り、股に挟んで用意しときます。」と彼。
なるほど、と思う。
ある程度の距離があれば片手でロッドを保持していてもテンションは抜けにくい。それに比べて近くはテンションが抜けやすいのだ。
足元まで寄せたらさっと玉網に入れる。これに限る。

時計を見ると12時だった。
でもみんな帰る気は毛頭ない。
デカイのに出会いたかった。

次のポイントは同じゴロタ磯だが、浅い曲線を描いて切れ込んでいる湾である。
なんでもここはエザキワンドという名前がついているらしい。
昨年私が気に入って固執したポイントだからだ。
ちなみにカッチャン岩というのもあるのだとか。

昨年と同じ岩、湾の左先端の岩に乗った。なんだか懐かしい。

正面50メートルに大きい浮き根、その右手30メートルに小さい浮き根がある。なんだか魚たちがいそうな気配。
うむ、必ずいる。
湾の右先端にカッチャンが陣取り、その15メートル向こうにO君である。

ボンヤリとした満月が水平線の上にあり、ライトがなくても薄ボンヤリと景色が見える。凪だがまったりとした大きい波が時々やって来る。
正面の浮き根と右手の浮き根の間を方向を変えながらキャストする。

アタリはなかった。
しかしそのうち来るという強い予感があった。
ロッドを思い切り振り抜く。ヒュイーン!とリールが唸る。薄暗闇を飛んでいくルアー。着水と同時に早巻きで引いて来る。その繰り返し。延々と。黙々と。まったりと。
濃密な時間であった。

突然のように右浮き根近く、遠いところでガツンと来た。
まあまあのサイズか、強引に寄せる。が、半分まで来たところでクンと抜けちまった。

15分後、またヒット。今度は正面の浮き根の左手である。近くまで寄せたところでまたバレた。
ふふ、バラシ病。

さらに15分後、今度は正面で来た。
今度こそと半分くらい寄せたところで玉網を取り股に挟んだ。で、足元まで寄せその勢いで玉網に入れた。O君方式、確かにうまくいく。
でもサイズは大したことはない。60弱。




その後、魚信は遠のいた。

O君が叫ぶようにカッチャンに釣果を聞いていた。
「4匹です!!」とカッチャンの声が聞こえる。

小生はまだ一匹。うはは。ちと焦るじゃないか。

でもアタリはなかった。

静かな海である。
ボンヤリ満月が水平線に落ちてきた。
2時を過ぎた。そろそろ終わりの時間か。

と、ゴッツン!!
強い衝撃だった。
正面浮き根の右脇だ。
ロッドを立てて合わせる。うっっ!!重かった。
リールを巻けなかった。

ロッドを起こし、倒しながら巻き、またロッドを起こす。
ドラグがググッ!!グググッ!!と出て行く。スプールがいやいや逆転するのだ。ドラグを締める。
ラパラ、チタニウムブレイド1.5号は28ポンド、一杯に締めても問題はない。
全身の力で引き寄せる。俄に心臓が高鳴った。

しかし、途中でガンと動かなくなった。根に潜られたか・・・ここで慌ててはいけない。
ラインのテンションを緩め、暫くそのままにして、再度ゆっくり引いてみた。
するとやつはゆらりと動いた。また走り始める。
力の強いやつだった。全身で引き寄せる。

再びドラグが唸った。ドラグが止まるとまた寄せる。またドラグ。また寄せる。
右腕の筋肉が痛くなって来た。玉網を背中から引き抜き、用意する。
ライトを付ける。ライトの範囲に魚体が入って来た。
右手でロッドを持ち、魚を足元に誘導するがやつも最後の力を振り絞って右に左にと抵抗する。

しかし、私の勝ちだった。
玉網に入った魚体は堂々としてまさにスズキなのであった。70センチくらいか。




そして10分後、また来た。
そいつも重かった。でも案外素直に寄って来た。
近くになって走ったが、先程のような格闘ではなかった。
素直に玉網に入ったそいつは意外にも先程のやつよりでかかった。




いい感じである。
もっと釣れそうだったが、二人から「そろそろ止めにしませんかあ!!」と声がかかった。

この二匹で気持ちは収まった。
今夜の目標は70アップだったのだし、一応それは最後の最後で達成出来たわけである。

終えたのは3時前だった。

いや、楽しい夜だった。
O君、ありがとう。カッチャンもご苦労さんでした。

またやろな。






O君。



かっちゃん。






三人の釣果。小さいやつは深く傷ついたやつ。最大は75センチ。






ロッド; Gクラフト、セブンセンスMWB 972MLRF
リール; シマノ、アンタレスDC
ライン; ラパラ、チタニウムブレイド1.5号28lb 
リーダー; フロロカーボン20lb
ルアー: デュエル、ハードコア100シンキングペンシル、ジップベイツ、スライドスイムミノー85、邪道ヨレヨレミニ68など。






このところの。

2010-11-19 | スズキ
このところ、2度ばかり釣りに出かけたが、仕事に追われゆっくりブログを書くことが出来なかった。

でも、記録として少し書いておこうか。


11月10日。
富山高岡での展覧会から帰ってきたその日の夜遅くスズキを釣りに出た。
2週間ぶりの釣りである。

翌日、来客があるというのでスズキの刺身を馳走してやろうと。

前回の漁港。
波は3メートル。

ウエダーを履き、雨カッパを着込む。その上からゲームベストを付ける。そしてマグネット式で玉網を背負う。万全の装備。これで雨が降ろうが槍が降ろうが大丈夫。うっは。
ロッドにルアーを付けて、いざ釣り座へ。
なんかこの物々しい出で立ち、戦場に向かう兵士のようだ。
誰もいないが、ちと恥ずかしい。

時折大波が突堤を越えて背中にどどどっと降りかかる。
スズキには、ここはこのくらいの荒れが丁度いい。
釣れると思った。

早速、向かいの突堤の先のオレンジの灯りがほのかに照らす海面にフルキャスト。
緩い追い風、ブルースコードスリムは直線を描いて闇に消える。よく飛ぶ。

二投目、20メートルあたりまで引いて来たところでゴゴンと来た。

元気のいいやつ。暗い海面に白い飛沫が横に走る。

足元まで引き寄せ、背中の玉網を片手で外し伸ばし、玉網入れ。
暴れながらもすんなり入る。
流石スズキ用の60センチの玉網である。

今夜はフルストリンガーかと心躍ったが、
その後・・・・・・・・さっぱり。

荒れ狂う港の外と静かになる内との境あたり、今にもヒットしそうなのだが・・・

2時間粘り、やはり・・・・さっぱり。

帰ろうかと思いながらの未練キャスト。

近くまで引いて来てガッツンと来た!!

強烈な手応えだった。

走る走る。

激しく首を振るロッド。

強引に引き寄せる。

海面に姿を現した魚は手応えの割には大きくはなかった。

その後、大物を狙ったが再び当たりは途絶えた。

60センチクラス2匹。
まあ来客に馳走するには十分か。






その三日後、11月13日。

羽咋のO君が釣り友と輪島にスズキ釣りに来ると言う。

午後9時、いつもの漁港で待ち合わせた。

出かけてみると荒れ続けていた海が一転して凪いでいた。
うねりを期待したが、大したうねりはなかった。

で、釣れなかった・・・・・・やはり。

小生は早々にスズキを諦め、イカを狙ったが、O君と釣り友浜ちゃんはテトラ、磯と場所を変えながらあくまでもスズキを狙い続けた。

O君ならこの状況でも釣るかもしれないと期待したが、駄目だった。
彼とは何度も釣りに出かけたが、 彼がボウズというのを初めて見た。
浜ちゃんもボウズである。

イカも渋かった。流れが早く、着底が分からない。
重いエギを使って、やっと二杯。
まあ、これが今年のイカの見納めだろう。




釣れなかったが、二人の笑顔は爽やかだった。
心底釣りを楽しんでいるんだな。

浜ちゃん。
アホは自信あるが、負けそうなくらいアホである。
また一人、元気で愉快な釣り友ができた。




雨のスズキ釣り              6月18日

2010-06-20 | スズキ
メバルを釣りに行った明くる日、突然O君がやって来た。いつもの人なつこい笑顔である。

仕事で奥能登に来た帰りだと言う。
展覧会に出かける前に彼のフィールドで一緒にスズキを釣ったが、帰ってきたらまたやろうと約束していたのでグッドタイミングだった。

仕事部屋に座るや否や釣りの話である。彼の話は聞いていて楽しい。
毎日のようにスズキを釣っている彼ならではの実践話はとても参考になるし、話自体に躍動感があり熱いのである。釣りへの熱情が人間の皮を被っていて、その皮が内側の熱情のあまりの圧力に張り裂けんばかり、というのが彼ではなかろうか。

で、早速、次の日に釣りに出かけようと言うことになった。

さて、次の日であるが、午後から雨になった。
待ち合わせの夕刻に近づくにしたがって雨は強くなるようであった。

雨か・・・・ふむ。
「雨がバンバン降っているが、そちらはどうか?」とメールを送ると
「こちらもぱらぱら降っていますが、やるきなら僕は付き合いますよ!!」と返ってきた。
その意気に雨も蒸発しそうだ。小生が行かなくとも、独りでもやりそうである。

薄暗くなって、降りしきる雨の中、ポンコツハイエースを走らせた。

待ち合わせ場所に少し遅れて到着すると、0君がやはり笑って待ってくれていた。
もうひとり、ハッサク君も来ていた。
馴染みのメンバーである。
早速それぞれウエダーを付け、ロッドを握り磯へと向かう。
雨は小振りになって、さして気にならない程度だった。
少し雨が降っている時の方が活性が高いと小生は思っている。
ちょうどいいではないか。

真っ暗な磯、水の中を歩いて進む。
ヘッドライトで足元を照らすが、凹凸につまづいて転びそうになりながら、
前進する。ゴリが慌てて逃げていくのが見える。綺麗な海である。

それぞれが一番前の適当な岩の上に立ち、キャストをはじめる。
目の前の海はところどころ岩が突き出しているくらいであまり変化のないオープンな海である。ベタ凪で小雨のせいか、水面がぼうっと靄っておりちょっと幻想的でもある。
なんだかいい感じ。
数日前、O君が80センチを上げたポイントらしい。
デカイのと出会いたかった。
この幻想的な海を割って怪物のようなやつが出現するのである。
想像するだにワクワクして来る。

先ずは遠方の回遊を狙って、ヨレヨレ68、13グラムをフルキャストする。
このプラグはとにかく良く飛ぶんである。
全体が浅場なので竿を立てての早巻き、表層を走らせる。もうグングン巻く。
前回は一投目でヒットしたが、今回はどうやら状況が違うらしく全くアタリがなかった。

10メートル横でキャストしているO君もアタリはないと言う。
「潮が動いていないみたいですね」と彼。

しかし、流石O君、暫くすると彼のロッドはしなっていた。
「来ましたね」
「でかいか?」
「そうでもないっす」
しかし、取り込んでみれば70オーバーだとか。

案外近くでアタックしてきたというので、プラグをスライドスイムに替えて、ゆっくり引いてみる。一度、ガツンとアタックして来るが乗らない。
そしてその後はサッパリである。

近くを探って食わないということは、遠くにいたやつが追っかけてきて近くで食いつくのかもしれない。そう思い、再び、ヨレヨレで遠くを狙ってみる。

右45度の角度でフルキャスト。
やはりグングン巻く。すると、ゴンと来た。
合わせると重く乗った。魚が必死に逃げ惑う振動が直に伝わって来る。
とにかく重かった。リールを巻くがなかなか巻けない。9.6フィートが折れ曲がる。
デカイかもしれない。
全身で思い切りロッドを引く。その瞬間、ガクッと抜けた。あんらら~~。

「惜しかったですね」
様子を見ていたO君が慰めてくれる。

暫くして再び彼にヒットしたようだった。
「小さいのでリリースします」と彼。

その後はアタリは全く途絶え、移動することに。
遠くでやっていたハッサク君も釣れなかったらしい。
煙草を忘れたので、一度車に戻った。
小生も煙草は好きだが、O君もそれがないといけないらしい。
「煙草を吸うとテンションあがりますから」と笑う。

小休止、煙草一服。
雨は小降りのままだった。

さて、試合再開。

海沿いの道、先ほどのポイントを過ぎ暫く歩いたところで磯に入り再び水の中を歩く。
深くなったり浅くなったり。
深いところは腰ほどの水深。
底の地形をよく見て歩く。つまずかないように。
ヘッドライトに照らされる澄んだ水が波紋を作り美しい。

そしてまたそれぞれが適当な岩の上に立ち、キャストをはじめる。
前方には突き出た岩もなく、ただ広く浅い海だった。
最初のポイントよりさらに浅い感じなので、王道スライドスイムを投げ、ゆるりと巻く。

左手20メートルにハッサク君、右手50メートルにO君である。

数分して、ハッサク君が声を上げた。
「やっときましたあ~!!ばれるなよ~!!」
ハッサク君らしい、微笑ましい声である。

O君もヒットしたようであった。

小生にも来た。が、直ぐにバレてしまう。

その後、アタリはなく、なんだか釣れそうな雰囲気がないので、早々に移動することに。

歩き始めると、ハッサク君も移動するらしく向こうから歩いてきた。
彼のストリンガーにはさして大きくはないものの2匹が繋がれていた。

「今日はおれ、ボウズかもしれんなあ」と言うと
「まだまだこれからっす」と彼。
軽い口調だが、優しいんである。

O君がやっている岩を越えて暫く歩くと、軽く湾になっているところに出た。
湾の左手の岩に上がってみる。
前方左手には大きな岩が突き出し、右手には小さな岩が顔を出している。
なんだかいい雰囲気。ここでじっくりやってみることにする。

ハッサク君は湾の右手に陣取ったようだった。

全体に少しは深いようなので、先ずはヨレヨレ68を正面にフルキャストし、ロッドを立てて早巻きである。あくまで表層を走らせる。
それでもあちこちに沈み根があり、時折根掛かりしそうになる。
だが、ラパラチタニウムブレイド1.5号は28ポンド、少々の根掛かりは大丈夫なんである。

扇形に右へと打っていき、右手に突き出した岩の近くでガツンと来た。
思い切り合わせると今度はちゃんとフッキングしたようだった。
重く激しい手応え。スズキの手応えである。
もうグングン巻く。バレる隙もないほどに。
近くに来て左右に走る。魚も必死である。
右手でロッドを保持し、左手で背中の玉網を抜き取る。
二三度空振りして、やっと玉網入れ成功。
強い引きの割には小さくて、60センチクラス。
しかし、なんとかボウズは逃れたのだった。



その後の一投目、左手の岩の近くにフルキャストし、巻きはじめたところでゴン!!と来た。
合わせると乗った。またグングン巻く。
「入れ食いじゃないですか」と近くに移動してきたO君。
40メートル向こうの海面に波しぶきがあがる。
エラ洗いするやつはでかくはないが、すこぶる元気はいい。
力の限り走り、その引きは重く激しい。
魚の躍動がそのままロッドに伝わって来る。
それが楽しい。
取り込んでみると、やはりまた60センチクラス。
最近のアベレージサイズらしい。



その後、入れ食いどころか、パタリとアタリはとまった。
しかし、移動する気にはならなかった。
移動してもここよりいいところに出会う感じがしなかったし、まだ釣れそうな予感があったからだ。
O君たちはどんどん移動しているようで、遠くに離れてしまった。

確かに居着きを拾っていくにはランガンスタイルが有効なのだが
雰囲気のある自分の感覚にピタッときた場所ではじっくりとやってみたい。
粘るのは本来得意なのだ。

ハッサク君作の尺八ミノー80に替えてやってみる。
このミノーもよく釣れるのだが、当たらなかった。
で、またスライドスイムの登場である。

ジップベイツというメーカーは基本的に好きだが、このルアーは特に小生のお気に入りである。特別際立った特徴がある訳でもないが、いつもルアーボックスに入っていないと落ち着かない。ボンヤリとした信頼感。そんなルアーなんである。

ヨレヨレほど遠くに飛ばないが、ゆっくりと巻ける。表層をゆらゆらと泳がすのである。

シャローでのスズキ釣りにそんなに経験がある訳ではない。
この磯のこともまだよくは知らない。

とにかく、ヨレヨレの早巻きで遠くの回遊を狙うのと、スライドスイムのスロー巻きで近くの居着きを狙うというこの二本立てが今夜のテーマであった。

最初から、扇状に角度を変えながら打っていく。

と、右斜め45度方向、35メートル付近でゴゴンと当たった。
距離はあるが浅いところだ。
ロッドを立てリールを巻く。
またエラ洗い。水面で魚体が跳ねる。
小さいやつだ。
でも、ゴンゴン引っ張る。ロッドがグングンしなる。
いい感じ。
思った通り60センチに満たないやつだった。




その後、また沈黙。

雨が強くなりはじめた。
ヘッドライトの明かりの中、雨が太い直線になって海面に落ちてゆく。
そろそろ引き際か。

左前方の岩と左の磯の間を狙ってフルキャスト。
極めて浅いところなので根掛かりしないよう早めに引いていると・・・・ゴツン!!
合わせる。乗った。
こいつも元気がいい。
さっきのやつより重かった。
近くに来てさらに走る。
左手で玉網をとろうとするが、掴めない。
焦る。
バレるなよ。
やっと手が届き、玉網入れ。




その後、さらに雨が強くなり、終わりにした。

誰かに80センチは来るだろうとO君は言ったが、
結局来なかった。
しかし、スズキ釣りのあの躍動に満ちたやりとりは存分に味わえた。
釣りは楽しいのだ、と改めて思わせてくれた釣りだった。

また、前回もそうだったが、シャローの磯でルアーを一本もロストしなかったのは気分がいい。
少しはシャローでのスズキ釣りに慣れたのかもしれないな。

釣果はO君8本、ハッサク君4本、小生が4本だった。
プラスαトビウオが2尾。トビウオだってルアーにアタックして来るのだ。面白いことにヒットしてリールを巻くと、魚は海中からではなく、空中からやって来たりするんである。飛んで逃げようとするのを引き寄せるわけだ。







連れ合いの友人たちが明日やって来るので、是非彼らにスズキの刺身を食わせてやりたいと言っていたら、普段、釣ってもその殆どをリリースするO君が、小生が釣れなかったことを考えできるだけキープしてくれた。
結果、10本も持ち帰ることになった。
お陰で村の人たちや友人たちにも配り、勿論、連れ合いの友人たちにはたらふく刺身やムニエルを馳走でき喜んでもらえたのだった。
普通、スズキは魚屋さんにもなくてなかなか食べられない。今回のスズキは特別うまかった。


ところで、この10本のスズキをハイエースに積み込もうとした時、ちょっと中腰になり、腰に違和感、
嫌な予感が走った。

2日後の今、予感は的中、何年ぶりかのぎっくり腰なんである。
次の展覧会に向けてそろそろ仕事を始めなければならないというのに。
とほほほ。

楽しいことは続かないんである。
欲張ったバチが当たったんであろう。



春の磯スズキ

2010-05-20 | スズキ
連休のつーさんたちとのメバル釣り以降仕事が続いた。

5月28日からの大阪ブリコラージュ展覧会に向けての仕事である。
作陶仕事、皿の絵付けなどに追われていた。

それも一段落した18日、スズキ釣りの猛者、O君からスズキ釣りの誘いのメール。
今、調子が上がっているとの事。

春の磯スズキか・・・。
スズキがヒットした時の感触がリアルに蘇って来る。

ここ暫く頭の中は仕事の事が一杯で釣りの世界が遠のいていたが
O君のメールで一挙に帰ってきた。

そういえば、昨年、この春スズキのために軽めのロッドとゴアテックスのウエダーを手に入れたのではなかったか。
今こそ、そいつらの出番ではないか。

大阪に出発するまでやるべき仕事は山ほどあるが、ここは気分転換、行くしかないではないか!!

長らく眠っていたスズキ用のリールとルアーたちを叩き起こした。

午後7時、待ち合わせの場所に着くとO君の人なつこいいつもの笑顔があった。暫くするとルアービルダーのハッサク君もやって来た。彼も久しぶりである。元気そうでなにより。

ポイントの磯に着き、みんなでウエダーを付け、竿を担いで暫く水の中を歩き、それぞれが適当な岩の上に立った時、ちょうど日が落ちて残照が微かに辺りに漂い、海は凪いで静かな夜が始まろうとしていた。
後ろからの軽い春風も気持ちがよかった。

さて、小生の初陣ロッドは中古で手に入れたダイコー、レガーロ9.6フィート。その綺麗さからあまり使われていなかったと見えるが、その細さと軽さは使いやすそうだった。
釣り道具の初陣はなんでもそうだが、ワクワクするものがある。
先ずはスライドスイム80を付けて前方にフルキャストしてみる。
ガチンコロッドではないが、しなやかで、ロッド全体のしなりを使って振り抜くと小さいプラグはよく飛ぶようであった。
着水音が聞こえるまでの時間から相当遠くに飛んだ事が分かる。

ゆっくり引いてみる。
とは言っても、深くない磯なので根掛かりを用心してのゆっくりだ。
凪でのPEラインなのでルアーの動きがよく伝わって来るようだった。
と、ゴゴン!!とショック。思わず合わせる。
根がかりか、と思ったが、そうではなかった。
確かな魚の生体反応がロッドを伝わって来る。リールをごんごん巻く。
水面を水しぶきが走った。
まぎれもないスズキだった。
一投目から来るとは。

引き寄せ、右手でいなしながら左手で背中の玉網を引き抜き、すくう。
60センチ弱。小さいが元気なやつ。玉網の中で暴れまくる。



ストリンガーに掛け、二匹目を狙う。
一投目から来たので入れ食いかと思ったが、そうではないらしい。
その後、時々アタリはあるが掛からない。

「今日は今ひとつですねえ」とO君も言う。
昨夜の方がよかったとか。
彼は状況さえ良ければ、仕事帰りに毎晩のように来ているのだ。
この情熱、凄まじい。

と、来た!!
小さいアタリに合わせると乗った。
先ほどより引きが強く、ロッドが折れ曲がった。
ごんごん巻く。有無を言わせず。
近くまで来て、右に左に走りまくる。
ジッ!ジッ!!とドラグが出る。
左手を背中に回し玉網をとろうとするが慌ててうまくいかない。
ロッドを握っている右手がつらい。
もたもたとする。バレるなよ。
やっと玉網をとり、その中に入れる。ほっとする。
やはりさっきのやつより二周りはでかかった。
70センチはあるか。



その直後、
「来ました!」とO君。
見ると薄暗闇の中、彼のロッドがしなっていた。
2匹目らしい。




その後、アタリはなくなり、移動することに。
どうやら回遊の群れはいそうにないので、歩いて居着きのやつを捜すしかなさそうだ。

我々から少し離れて釣っていたハッサク君もやってきた。
彼も2匹釣っていた。



水の中を歩き移動する。
なんせ夜の磯である。
足元がよく分からず、つまづいて転びそうになり胸まで水浸しになる。

100メートルくらい歩いたか。第二のポイント、またそれぞれ岩の上に立ち、キャスト再開。
ここも時々小さいアタリはあるが、なかなか乗らない。
まあ、粘ってみようとキャストを繰り返す。

ふと気が付くとO君が魚を引き寄せていた。
いることはいるのだ。

プラグをハッサク君作の尺八ミノー80に替えて遠くを狙う。
こいつは8センチの割に重いので遠くに飛ばしたいときいいのだ。
いつだったか、この近くで75センチを掛けたことがある。

替えて一投目、ヒット!!遠くだった。
こいつは二匹目より引きが強く、寄せるに力が入った。
確実に70オーバーだと思った。
が、引き寄せてみると60センチに届かない小さいやつだった。
いや、驚いた。小さくても力の強いやつもいるのだ。



暫くして左手で釣っていたハッサク君が叫んだ。
「尺メバルが釣れましたあ!!」
えっ、メバル?・・・・・

どうやら、外道でメバルが掛かったらしい。
といっても、彼作の尺八ミノーはメバルも想定しているのだが。

メバルを抱えハッサク君がやって来た。嬉しそうであった。
一度、彼とメバルを釣りに行き29センチを釣った事があるが、尺となれば初めてのことである。



メバルの場合、特に釣り上げたとき尺かと思っても、いざちゃんと計ってみるとわずか尺を越えず、泣き尺となることが多いのだが、計ってみると正真正銘30センチオーバー、30.5センチ。見事な魚体だった。




その後、小さいのが掛かり、それでアタリは止まったので再び移動する事に。
11時を過ぎていたが、みんなまだ余力は十分残っているようだった。


3番目のポイントも同じような状況だった。
時折アタリはあるが、乗らない。
しかし、キャストを繰り返した。そのうち掛かりそうな予感はあった。

やはり、O君にヒットした。
彼もその日はハッサク君の尺八ミノーを投げ続けていた。
とにかく遠くだと言う。

思い切りのフルキャストを続けた。
すると、小生にも掛かった。
大きくはないが、それなりに引いた。
この時期、60センチ前後がアベレージサイズだと言う。
そのサイズだった。

その後、雨が降り始め、潮も止まったようだったので、終わりとした。

結局、三人とも5匹の釣果だった。
ハッサク君はプラスαの尺メバルだ。

O君は「ちょっともの足らないなあ」と言っていたが
小生にとっては初スズキ釣り、初陣ロッドでの一投目で掛かったし、楽しい釣りだった。釣果も十分であった。
ハッサク君にしても思わずの尺メバルと遭遇できたのだし、いろいろとドラマチックな釣りには違いなかった。

ありがとうO君!!

大阪から帰るのは6月の半ば。
その頃、またやろうと約束し別れた。

メバル釣りは楽しいが、スズキの豪快な釣りも面白いのである。








ロッド:ダイコー フェルザスレガーロ9.6フィート
リール:ダイワ セルテート2508
ライン:ラパラ チタニウムブレイド1.5号28lb
リーダー:フロロ20lb
プラグ:尺八ミノー80、スライドスイム80、おーい!スズキ(小生自作プラグ、釣れなかった)