永遠に、幸せになりたい。    by gorosuke

真夜中、いいおっさんが独り海に向かって延々と竿を振る。
アホだな。でもこのアホ、幸せなんだよなあ。

友の笑顔

2012-05-09 | メバル
ちょっと遅くなっちまったが、やはり書いておこう。
友の笑顔があまりに印象的だったから。

連休に京都から友人福ちゃん一家が遊びに来ていた。

彼らに釣りたてのメバルの刺身を食わせてやりたいと一家のお父さんである福ちゃんとでかけた。

彼はサビキでのアジ釣りくらいしかやったことがないので
いきなり暗闇でのキャストは無理だろうと少し明るさが残っている時間に出かけた。

海の状況は悪くなかった。
このところの凪が前日突然荒れて、その日ちょうど収まって来たところ。
1.5メートルの波か、適当なサラシが出来ていて風も追い風だった。
なんだか釣れそうな雰囲気が充満していた。

ただ、先客がいた。今年初めての先客だ。
しかし、どういうわけか左の釣り座だったので、われわれは右の釣り座を陣取った。
メバル釣りなら右の釣り座の方が本命なのだ。運がいいとしか言いようがない。
後から聞いてみると、彼は朝まづめの青物が本命で、その場所取りに前夜の夕方から来てメバルやアジを釣って朝を待っているのだという。
青物なら左の釣り座なのだ。このところ朝まづめにヒラマサやガンドが釣れるらしく、それを狙っての釣り師も多いらしい。
いや、前の晩から場所取りとは気合の入った釣り師である。

我々はあくまでもメバル。
まだ明るさの残っているこの時間、先ずは福ちゃんに飛ばしウキだけを付け、キャストの練習をしてもらう。
私は様子見にキャスト開始。

思った通り、暫くすると頻繁にアタリはじめ、先ずはヒット。23センチ。



次のキャストもヒット、22センチ。



サイズは小さいが、活気がある。時合いだ。

友人もバランスが悪いながらもなんとか飛ばしウキを海へ運ぶことができるようになったようだったので、リグを装着、早速やってもらう。
今がチャンス、なんとしても彼に釣ってもらいたいわけだ。

ところがなかなかうまくいかない。
足元の磯に根掛かりしたり、ライントラブルの連続で、とうとうラインがぐちゃぐちゃに縺れてしまった。
既に辺りは暗くなり、暗闇へのキャストなわけで、初心者には何がなんだか分からないというのも当然のこと。

縺れをほどき、リーダーを付け直してやりたいが、今が時合いである。
メバルの時合いは短い。
彼らに刺身を食わせたいし、彼に釣ってももらいたい。

この矛盾、焦りを彼は読み取ってくれ、直すのは後にして今は釣ってくれと言う。

この時合いは言葉に甘えることにして、釣ることの一連の動作を見学してもらい、とにかく釣る。


23センチ。


24センチ。みんなでかくはないが、形がよかった。

その後小さいの数匹、やはり短い時合いだった。


その後、最初の時合いほどではないものの、アタリはぽつぽつあり、ぽつぽつ掛かった。


やっとデカメバルらしいやつ、26センチ。


23センチ。


25センチ。

まあこんな感じで、まあまあコンスタントに掛かるのだがサイズは26センチどまりだった。

中クラスの群れだったようだ。


先客もメバルのタックルに変えてメバルを狙うが掛かっている様子がない。
彼の釣り座からの方向にはメバルはいないのだろう。
後からやって来てこちらだけが釣り上げているのはなんとなく気持ちが落ち着かず、彼に声をかけ場所を譲ってみるのだが、やはり釣れない。

不思議なのだ。彼も飛ばしウキを使い、ワームも同じ、投げる方向も同じなのに釣れない。
何故か掛かるのは私だけなのだ。

福ちゃんにヒットしないわけはハッキリしている。ルアーが魚のいる場所に届かないからだ。
しかし、先客はキャストを見ても相当のベテランである。しっかり届いている筈なのに、釣れない。
こういったことはよくある。原因は分からない。

微妙なレンジの違いかと、ジグヘッドまでのリーダーの長さも同じにしてもらったのだが、やはりかからないのだ。
私が彼の立場なら、頭に来て帰るところだが、彼はその状況を笑っている。
まあ、本命が青物だから余裕があるのだろう、いや、ひょっとして相当練れた釣り師なのかもしれない。

福ちゃんは相変わらずトラブルの連続で飛ばしウキのストックもなくなって来た。
優しいやつでそのことに気を使うのだが、問題はない。
なくなったら、なくなったときなのだ。

それより、彼がまともな釣りが出来ないことが残念だった。
やはり、初めてでいきなり夜のキャストは難しかったとみえる。
で、一度、見本に私がキャストしてしてみせ、彼に引かせてみた。
すると、かかった!!


22センチ。

とにもかくにも初めて釣ったメバルだが、彼の顔は満足していない。


その後、私が根掛かりラインブレイク。
ラインを編み直している間、
彼の叫び声!

見ると、彼のロッドが絞り込まれているではないか。
ロッドの曲がりから案外でかいのではないか。
巻けー!!巻けー!!と思わずでかい声を出しちまった。

そしてバレずに上がって来た。
26センチ。

ついに彼が釣ったのだ。彼自身のキャストで。



やはり、先程の顔とは違い、心からの笑顔である。
ともあれ一匹釣るという彼の目標は達成されたのだった。
そして、私としてもこの写真を撮るのがその夜の一番の目標だったのだ。


その後、アタリは遠のいたので、プラグでやってみると



先客さんもプラグに付け替え、
すると、掛かった。

「やっと掛かった!」と満面の笑顔でメバルを我々のバケツへ。
ありがとう。


その後、とうとう飛ばしウキもなくなり、アタリもなくなったのでオシマイにした。


全体に久しぶりのメバルの活気だったが、ついに尺クラスにはお目にかかれなかった。
釣果は22~26センチ20匹だった。




明くる日、福ちゃん一家はたらふくメバルの刺身を食べ、京都に帰って行ったのだった。


福ちゃん、これに懲りずにまたやろうな。

次回はきっとうまくキャスト出来るよ。




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8 コメント

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ありがとうございました。 (福ちゃん)
2012-05-09 18:56:08
いやはやこのブログ登場できるとはおもいませんでした。なんだかわかり易い自分に笑っちまいました。初心者に釣れるほど甘くないめばる釣りで釣れたのは、きっと釣りの神様がいて”こっちへおいで!”と言っているような気がしました。またやりたいです!そしてありがとうございました。
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Unknown (ふなむし)
2012-05-10 01:13:45
釣りホストの時は「釣ってもらいたい、釣ってもらいたい」とゲストが釣れるまでははらはらどきどきするもんですが、ゲスト側はそこに立って釣り糸を垂れるだけで満族だったりすると思います。それが釣れたんだから、ホストもゲストも楽しい釣りだったでしょう。しかも釣果は流石!半端無いですね~20cmオーバーの数釣りならそれは楽しいですよね。それにしてもメバルは釣れる人には釣れるってのが明確な魚ですよね。だからこそゲーム性が有って皆熱狂するんだろうなぁ。それにしても今だけブルーが釣れるってには、よいポイントなんでしょうね。
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福ちゃん (ゴロスケ)
2012-05-10 02:07:54
なんかな、ルアーの釣りって面白いのだが、最初がちょいと入りにくい。ルアーをキャストするというテクニックがいるのだな。いきなりやれって言われてもなあ、なかなかだ。
だから面白いとも言える。釣れなくてもキャストの練習になるわけで、少しづつ上達する感じが楽しかったりな。
最初の頃、とにかく遠くに飛ばすにはどうすればいいのかと、魚を釣ることより、その方が重要で遠くに飛んだらよし!!なんてね。
冬なんか、今だに積った雪の上で的を作ったりしてキャストの練習しているよ。練習というより遊びかな。冬、暇だから。
今回の体験は大きいと思う。
またやろうな。次回は秋のイカ釣りがいいのだがなあ。昼できるのでとても練習になる。
是非、秋に。


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ふなむしさん (ゴロスケ)
2012-05-10 02:51:41
ホストの場合、どうしてもいいの釣ってもらいたいと思うんだよなあ。釣る楽しさを体験して欲しいからね。
で、ゲストの釣り上げた満面の笑顔を写真に撮るというのがおれの目標になる。
このところ、ホストをするとゲストがおれよりデカイの釣ることが多いなあ。でもそれは大成功であって、実はゲストよりもっとでかいのを釣ったことなんだと自負している。負け惜しみかな、うっはー。

メバルは釣れる人には釣れるというの、どうなのかな~?分からんなー。
今回は先客が釣れず、おればかりが釣れたのだが、その反対のケースも何度か経験があるよ。何故かおれにヒットしないというね。
原因はテクニックの差というより、魚の群れの範囲が小さくて、同じ方向に投げていても微妙にそこに届いていない、外れている、ということじゃないかな、と思うのだが、実のところは分からないね。

いいポイントだが、釣れんときはさっぱり釣れんな。当たり前か。
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Unknown (たかかず)
2012-05-10 11:30:36
お友達さん、いい笑顔ですね♪

その気持ちわかります~
僕もたまに釣りに興味があるって言う初心者の友達を連れてタックルも貸してあげて行くのですがなんとか釣ってもらいたいという気持ちになりますね。
その前に自分がなんとか1匹でも出して志気を高めてあげたいと言う状況がほとんどなんですが・・・

それにしてもメバルはやはり難しいですね。
同じリグで同じことやってるのに隣の人はぜんぜん釣れないって話は聞いたことありますが、自分が能登の磯へ行って釣れないのは魚がいない、渋いとかではなく何かが違うんでしょうね。
そう言う状況もあるということを肝に銘じて試行錯誤を繰り返し経験積まないと上手くなりませんね~
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Unknown (おしの)
2012-05-10 17:31:51
う~~ん。もう少し早く伺っていれば、おこぼれを頂けたかも~。悔やまれます。
ほんの少しの時間でしたが、お会いできて良かったです。ありがとうございました。
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たかかずさん (ゴロスケ)
2012-05-11 00:49:23
ほんと文句なしの笑顔です。

誰かと一緒にやっていて、リグもワームも同じ、キャストの方向も同じなのにどちらか一方だけに釣れるというのはよくあることですね。それが単なる偶然でないとしたら、同じところに投げているつもりが、微妙に違うということではないかと思っています。大きい群れならそれでも釣れるのでしょうが、小さい群れだと、その微妙な違いで届いていないことになる。
キャストにはそれぞれの癖があって、実際は思っていたところよりずれたところに落ちたり、飛距離も違ったりしますからね。
要するに釣れていない方は魚のいるところに届いていない。
ということではないかと考えています。
勿論、アタリがあるのに釣れないというのは多少テクニックの問題があると思いますが。

確かに釣れない状況で釣るのは難しいね。
でも、釣れる状況だと簡単に釣れるよな。

それには先ず場所だと思う。それと気象のこと、海の荒れ具合、など。
この2つが重なれば簡単に釣れたりするよな。
当たり前のことだけど。

能登の磯で釣れないというのは恐らく場所の問題じゃないのかな。

まあお互い、励もうぜ。






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おしのさん (ゴロスケ)
2012-05-11 00:56:50
そーなんだよ、みんなで大皿てんこ盛りのプリプリ刺身を平らげた後、おしのさんが来たんだよーー。
いやー、実に美味かった。残念!!!

またいつか、腹一杯御馳走するよ。

こちらこそ、久しぶりのおしのさんのプリプリの顔見れて嬉しかったな。ほんともっとじっくり話がしたかったよ。いろいろとね。うっは。

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