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えすみの日記

ふつーの主婦ですが、日本の未来を真剣に考えたい!

坂の上の雲

2010-07-10 23:03:23 | 読書
ようやく読み終わりました。

司馬遼太郎さんの

『坂の上の雲』

文庫本で8冊。

実は、最初図書館で借りて読んでいたのですが、

あまりに面白くて、
繰り返し読みたくなってしまい、あわてて全巻買いました。

副読本(小説に載ってない日露戦争についての写真や詳しい資料)と突き合わせつつ、ゆっくり読んだので完読に約1ヶ月半かかりました。

ちなみにドラマ『坂の上の雲』に出演の菅野美穂さんは
この小説を読み終わるまで1年かかったそうです。

あらすじは
明治初期に四国松山に育った3人の若者、
秋山真之と好古兄弟。そして、正岡子規。彼らの青春時代と日露戦争を通して
明治初期の日本と日本人の姿を描いている

といったところです。

幕末から日露戦争までの日本は生まれたばかりの新しい国で未熟だったが、必死の外交で外国と渡りあい
勝利は絶望的といわれた超大国ロシアに戦争を挑み、奇跡の勝利をとげるに至る。

前半の真之たちの青春時代や日本の陸海軍の奮戦ぶりも非常に面白いのですが

日露戦争に至るまでの
政治や外交の様子、
さらには敵国ロシア側の内情なども実にわかりやすく描かれていて、

その点もとっても気にいってます。

日露戦争も開戦から終戦までいちいち劇的に展開するので

ドキドキしながらも、
ゆっくり読み進みました。
この作品は7割が日露戦争についてかかれてるのですが

戦争はどうして起きるのかとか

日本人にはこんなに必死に国を思っていた時代があったのか
とか

いろいろ考えさせられます。

司馬さんは繰り返し作品中で述べてますが、

この幕末から日露戦争までの明治日本は個人の立身出世が国益と合致したという希有な幸せな時代だった。つまり、一生懸命勉強して偉い人になることが
そのまま、国のためになると信じられていたそうです。だから明治日本の人たちは貧しくても必死に勉強したそうです。

いまの日本と大ちがいですね。

不況だなんだかんだで
閉塞感を感じている人や自信を失っている人にオススメしたい作品です。