街道を歩く

日本の街道を歩き、その旅の思いを綴る

土佐遍路(II)を終えて

2006-11-26 11:07:46 | Weblog
11日間にわたる土佐遍路(II)の旅を終え、かなりよれよれで帰宅しました。正味9日間の歩行でほぼ250Kmを何とか歩き通せたこと、四国遍路全体のほぼ半分にあたり、第41番龍光寺に達したことは大変うれしく思う。ここまでこれたのは、同行の皆さん、先達さん、また空海さんの導き、ご親切、励ましなどがあったお陰で、おそらく一人ではとてもなしえなかったことでしょう。また何よりも、日常を離れて皆さんと一緒に
四国の自然の中で時を過ごせたことが、私には貴重なことと思われます。深く感謝申し上げる次第です。

今回は、足の痛みとの闘いでもあった。前半は右足の甲が腫れで、これはイノセントさん直伝の氷による冷却方法と民宿「安宿」のおじさんのアドバイスで靴紐の締め方をかえることで消失した。と思ったら、今度は両足の裏にマメができ、これには苦しんだ。ずっとテープを貼っていたのだが、効かず。思い当たることとしては、かなり早足で1時間以上歩き続けたことか!?我慢して歩くしかなく、歩いてしばらく経つと痛みは麻痺してしまうので、なんとかやれた次第。こんな状態で、毎日30Km近くを歩くというのは我ながら驚きであった。前2回の遍路では全くでなかったことで、20-25Kmを超えて毎日30Km近くを歩く場合は、現状の靴のサイズではだめだというのが今のところの結論である。

今回歩いたのは、高知県の西部と愛媛県南西部で同県の中でもいわば辺境である。
美しい海岸、点在する漁港、ミカンのなる野山、あこがれの四万十川、山の中の旧道といろいろな自然に触れる旅であった。こういうところでも集落があり、人が住んでいる。お年寄りが多い、寂れた商店街などと現在の地方の一般的状況がここにもある。途中でお接待をくださったタクシーの運転手さん、わざわざ車で追いかけてミカンをくださった農家の方、また道すがら挨拶をくださったたくさんの方々。四国ではお遍路さんに対する敬愛の情のようなものが広くあるのを感じた。

第37番の岩本寺と第38番の金剛福寺では宿坊に宿泊、朝のお勤めに参加して住職さんの法話を聞くことができて良かった。こういうお話はもっと聞きたいものだ。

次回の伊予遍路に向けて、初心に戻ってまた充電してゆきたい。