水戸藩にまつわる薬草園(西の谷公園 天王町9-6)
水戸市植物公園の薬草園の他にも薬草園があります。徳川光圀が侍医の穂積甫庵(ほづみほあん)に命じて作らせ、元禄6年(1693)に出版されたという「救民妙薬」に記された薬草を、市民ボランティアの協力を得て栽培しているという西の谷公園の薬草園です。ここで収獲されたアイで、植物公園の同好会では藍染めをしたそうです。アイも救民妙薬に、「紺屋(こんや)の染物藍(あい)を呑吉(のむよし)。菌(くさびら キノコ)に酔たるにもよし。大毒解(おおどくけし)なり。」)と出てきます。
養命酒薬草ハーブ園(水戸市植物公園 小吹町504)
平成29年の開園30周年の日にあわせて養命酒薬用ハーブ園が開業したそうです。最近は、園の東側にハーブ園のトライアルガーデンという試験栽培用のガーデンも開設されたそうです。ハーブは香りとともに薬効もある植物だそうで、最近、食生活にだいぶ取り入れられてきているようです。
酒門の保命湯(酒門町)
江戸時代後期から林光寺(酒門町35-1)で作られた、疝気(せんき 腰や下腹部の痛む病気)、寸白(すぱく 条虫など寄生虫による病気)、産前産後、血の道の薬だそうです。当時の住職大浄法主が、朴(ほう)の実、木瓜(カリン)などを原料にして製剤した薬だそうで、昭和の初めまで、そうとう広く知られて、買い求めるものも多かったそうです。
水戸城薬医門(三の丸3-10)
県指定の文化財である、安土桃山時代末期に作られたという水戸城本丸の橋詰門だそうです。2カ所を点々として、旧地に近い場所に戻って来たようです。薬医門という名前は、医者の門として多く作られたからなどといわれるようです。本柱の裏に控え柱を建てて上に切妻の屋根をかけるという様式だそうです。写真は後ろ側から見た薬医門です。
梨地蒔絵印籠(埋蔵文化財センター 塩崎町1064-1)
大串・北屋敷遺跡で出土した5段の印籠だそうです。名前では印鑑入れですが、江戸時代は薬類を入れたそうです。男性のお洒落小物の一つだったのでしょう。水戸黄門の印籠が有名ですが、テレビ水戸黄門が持った印籠の元になったものは、徳川ミュージアムにあります。