神社の拝殿や本殿の前に向背がついています。それを支える柱の上方についている両方向の木鼻が、ともに動物である場合があります。今回はお寺も含めて、それを取り上げてみます。見ていると3種類あるようで、1つは正面が獅子で横が獏、2つは正面が獅子で横が象、3つ目は正面が獅子で横も獅子です。水戸で一番多いのは1で、少ないのは3のようです。
和光院不動堂(田島町415)
本堂にある獅子と獏の木鼻です。獏の特徴は、目が丸っぽくて眉があり、耳が小さくて、体の毛が渦巻いているといったところのようです。不動堂は市の指定文化財です。
杉崎八幡神社(杉崎町1600)
本殿向背にある獅子と獏の木鼻です。ここの本堂は金箔が貼られたきれいな建物でで、市の指定文化財です。
二所神社(大足町454)
本殿向背にある獅子と象の木鼻です。この神社は古墳の上に建っているそうです。
中原不動尊(中原町786)
本堂にある獅子と象の木鼻です。この建物の蛙股の部分にほどこされた彫刻は見て楽しいものです。 ここも市の指定文化財です。
息栖神社(鯉淵町)
本殿にある獅子と獅子の木鼻です。本殿には、神栖の息栖神社を長久2年(1041)に勧請したと書かれているそうです。
素鵞神社(上河内(かみがち)町547)
本殿にある獅子と獅子の木鼻です。城下上市の天王町から徳川斉昭が今の地に移したという神社だそうです。