NTT労組退職者の会広島県支部協議会

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平成31年3月定例句会 第十回「花衣会」

2019年04月10日 00時43分21秒 | 俳句

 

     ~今月の特選句~

   春愁や母の遺品の鯨尺・・・泰行 

  

         俳句・川柳などの短詩型文芸の同好会「花衣会」では、毎月各自3句の作品を

   会報に掲載し発行しています。

   その発行数は、今月で84号になりました。

    また、昨年から勉強会として、句会を2ヶ月毎に開催しています。

   今回は、その内容を報告します。

 

 

  第10回 「花衣会」句会開催!!

      と き  平成31年 3月28日(木) 午後2時から

    ところ  広島市基町 NTT基町ビル7階 会議室

    出句数  各自3句

    リーダー 立川 良臣

    講 師  岡部 泰行

 

   出句3句の中から、1句ずつ選句した作品を掲載します。

 

    戻り寒標本木も縮みけり・・岡部 泰行

    雨止みて猫の額の花芽吹き・・・沖本 恵子

    白梅の花片ヒラヒラ原爆碑・・・立川 良臣

    濁酒に酔いて春日の旅を終え・・・土居 旭

    

    誰がために梅一輪のかほりかな・・・長岡 和子

    妻と歩く田のあぜ道に土筆群れ・・浜本 文雄

    背伸びして柚子とる女の手の白し・・・林 世紀雄

 

     

     今回も力作ありがとうございました。

    勉強会での研鑽の成果が、少しずつ現れているのではないでしょうか

      次回は、4月25日(木)午後2時からです。 

    投句は、4月20日頃迄に土居までお願いします。


     次回もよろしくお願い致します。

 

 

  

        ~じゆうな広場~

 

    「厳島吟行」 三十句                   

               岡部 泰行

 

   平成30年11月16日、厳島への旅。 感ずるままに30句を作り上げて

  みました。 多作多捨を心がけていますが、さて、読者の側へどの位、

  作者の感性が伝わったのか? 甚だ不安です。

   大方の読後感をお聞かせくだされば、幸甚です。

 

         1. 逢いに往く海岸通り 草紅葉

     2. 漂流の落葉七色 渡船場

     3. 日を受けて 落葉輝く十色にも

     4. ティシュ喰む鹿を囲みて 一旅団

     5. 道順を知り尽くしての 鹿の歩幅

     6. 角切られ 善相ばかりの鹿の群れ

     7. 鹿の背を撫でて 外人の三世代

     8. 音もなく舞う落葉 けもの道

     9. 神々は午睡の始まり 山も又

    10. 銀杏散る 朱の回廊の出口にも

    11. 道標の左へ行けば 紅葉谷

    12. 降り頻る銀杏の巨木 町屋裏

    13. ポケットに椎の実多弁 無菌島

    14. 大銀杏 千畳閣と背くらべ

    15. 人力車 人待ち顔に実南天

    16. ガイドの旗 大鳥居差し秋風裡

    17. しばらくは独りの時間 黄落季

    18. 山腹に 倒れしままの遊女墓

    19. 待ち人の来ぬ 夕べ発船ベル

    20. からすには鴉の訛 神の使者

    21. 山茶花の散る度 茶店の他国席 

    22. 焼きたての もみじ饅頭鹿の色

    23. 停泊のヨットゆらゆら 猫じゃらし

    24. 木漏れ日に 読めぬ梵字の苔生して

    25. 一つだけ願掛け 落暉の大聖院

    26. 冬帽子 風にふらふら島を去る

    27. 少しだけ逝き先観える 帰り花

    28. 能舞台 意地悪鴉密議中

    29. 元号の未来予測 新掌祭

    30. 終活の話題の続き 空っ風 

 

   今回は試行的に、字間空け(一字空け)をしてみました

 

 

   *このコーナーは、花衣会会員の自由な想い、意見、感想などを

   綴ったコラムです。

   遠慮なく投稿願います。お待ちしております。(土居記)

 

 

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