現代の虚無僧一路の日記

現代の世を虚無僧で生きる一路の日記。歴史、社会、時事問題を考える

虚無僧も托鉢僧も一緒か?

2017-02-28 19:15:10 | 虚無僧って?

最近、托鉢僧を見なくなった。「あれは偽者」との
噂が、だいぶ定着してきたからか。
“偽”托鉢僧を糾弾する専用の2チャンネルまである。

「名古屋は虚無僧多いよな。錫杖持って立ってた。
あの鉄鉢に石でも入れたろか」との書き込み。
おいおい、それは托鉢僧だ。虚無僧は天蓋に偈箱、
それに尺八を吹いているのだ。

もともと坊さんではないのだから、“偽”坊主ではない。
くだんのお巡りさんに職務質問された時も「あなたは、
坊さんですか」と聞いてきたので「いや虚無僧です」と
答えた。「資格はあるのですか」「はい虚無僧の資格を
持ってます」。それでかってに「坊さん」と納得した
ようだ。私って、人を騙してますか?


雨風に弱い虚無僧

2017-02-28 19:13:56 | 虚無僧日記

「有漏路(ウロジ)より無漏路(ムロジ)に帰る一休み
    風吹かば吹け、雨降らば降れ」

一休の悟りだ。「有漏路」は煩悩のある此岸、
「無漏路」は悟りの境地=彼岸。
悟りと煩悩の間を行きつ戻りつ、「煩悩を捨てれるか、
そんなことにこだわり悩むことも止めて一休み」
というのだ。こだわりを捨て、悩むこともやめ、
“気にしない気にしない”の心になったら、風も
雨も平気平気。
私が一休にこだわるのは、この悟りの奥深さだ。

と、格好よく言ってみても、雨と風には弱い虚無僧。
雨が降れば休業。春は風が強く、特に高層ビル下の
名古屋駅はビル風がすごい。天蓋が飛びそうになる。
風が尺八の音を吹き消す。負けじと息に力を入れる。
尺八は吹くものに非ず。息を吹き出せば、風に吹き
消される。息を殺して音を出すのだ。極意。


「気功」と「お祓い」

2017-02-28 08:41:27 | 虚無僧日記

ある新興宗教の教団で、「車椅子で通ってこられた人が、
教祖にお会いしたら、帰りは歩いて帰れるようになった」                                     という話を聞いた。
さて信ずる人はどのくらいか。私は信ずる方だ。
キリストも釈迦も聖徳太子もそうした超能力をもって
人々を引き付けた。新興宗教の教祖も大なり小なり
そのような力を持っていた。科学では解明できない
摩訶不思議があることは確かだ。

最近、躰の不調を訴える人から「手当」を依頼されるようになった。                                      手をかざしてあげると、相手の方の手にみるみる汗がにじみ出て、                                     「躰が熱くなった」と云われ、元気になられる。                                           私の母の「気功」パワーはすごい。パーキンソン氏病の父を                                                    手当だけで11年も家で看護した。私の五十肩も10分で治った。                                             私にもパワーがあるかもしれない。

先日、不幸続きだという人から、家のお祓いを依頼された。                                    日本の仏教は加持祈祷を業としてきた一面もある。                                         虚無僧の私でもいいかもしれない。その家に伺うと、                                       たしかに辛気臭い冷気を感じた。仏壇で一字金輪の呪                                                   「のうまくさんまんだ、ぼたなんぼろん」の真言を唱え、                                    「手向」を吹く。ついで神棚の前で「禊の祓い」を声高らかに。                                     僧侶と神主の一人二役。すると室内のよどんでいた空気が                                     浄化された気がしてきた。                                                          家主さんも喜んでくれ、顔に輝きがもどった。                                    


男か女か?

2017-02-28 08:12:47 | 虚無僧日記

「男? 女?」                                                                  中年紳士が財布の中をまさぐりながら聞いてくる。
「男と思われれば男、女と思えば女」とつぶやくと、
「そうか女か」チャリンと10円。
「??!」

男か女か、よく聞かれる。ひそひそ話し声も聞こえてくる。                                                                       白い着物に、錦の尺八袋と白房を下げ、白足袋を履いて
いるからか。天蓋から長い髪の毛が出ているからか、
よく女と思われる。

女虚無僧はいたのか?
江戸の錦絵には、派手な女物の着物を
まとった虚無僧の絵が多い。

女が虚無僧となって旅をする話。女が虚無僧姿になって
わざと斬られるという話もある。女虚無僧が本当に居たのか、
芝居の中だけの話なのかは謎だ。

しかし、観音様が「男か女か」わからないように
性を超越する姿が虚無僧にはあると、私は思っている。