現代の虚無僧一路の日記

現代の世を虚無僧で生きる一路の日記。歴史、社会、時事問題を考える

たかもち げん著『祝福王』

2017-02-26 19:36:33 | 虚無僧日記


漫画家「たかもち げん」の『祝福王』。

「たかもち げん」。1949年4月15日生。私と同世代。
新潟県出雲崎の出身。良寛の里。
2000年7月5日 癌で亡くなった。51歳。

『祝福王』は「モーニング」に連載され、1991~1992 に発刊。全8巻。

主人公「吉見正平」は子供の頃から舞を習っていたが、
その舞は、子供ながら観る者の心を強く打った。そして
彼には「予知・予言能力」があった。成人して「運命鑑定」の
会社を起こす。苦労を重ねてきた老人の苦しみを聞きながら、
彼が舞を舞うと、あら不思議と老人の心は癒され、また盲人の
目は開き、車椅子の人が歩きだす。奇跡が起き、会社は教団へと
発展していく。その後がすさまじい。ライバル教団との闘い。
異界、異形のものの出現。煉獄界を経て、人々を救済する
という内容。

この漫画は宗教に正面から対峙して描かれた「宗教漫画」だが、
発刊まもなく、オウムのサリン事件があり、多くの人は、
新興宗教に不快、不信、滑稽さ、おろかさを感じるように
なってしまった。

「たかもちげん」自身は“ある宗教”に入信していたというが、
その特定宗派の広報宣伝マンガではない。

主人公の予知能力,交霊能力,カリスマ性は、催眠術等の特殊技能では
説明できないし、彼が母を追い求めてさまよう「煉獄」は、
他のマンガでは見たこともないほど独特かつ壮絶。

最後は、煉獄地獄の亡者がすべて昇天する。「神は我等の内にある。
全てのものに従い、自らを祝福せよ」という教義が繰り返し響き、
読者は内なる神について問われる。

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さて、ここまで読んで、私自身、超常現象や超能力には、密かな
関心を持っています。先日お会いした某「新興宗教」の方から
「あなたの尺八の音は、人の心を癒す力がある」と言われて、
舞い上がっている私です。この『幸福王』の「吉見正平」のように
尺八で心の病だけでなく、身体の病も治せたらと切に思います。

ネットでは、こうした新興宗教を「カルト教団」として糾弾していますが、
そうした世の批判にもめげず、信仰を貫いている人も多くいます。
そうした教団に入信する人の心理が、私には関心事なのです。

新興宗教、カルト集団の台頭については、こちらのサイトが
参考になります。「新宗教」


「シルバー川柳」 傑作選

2017-02-26 19:35:40 | 虚無僧日記

公益社団法人「全国有料老人ホーム協会」が公募している
「シルバー川柳」。昨年で13回。抱腹絶倒の傑作ぞろい。


・定年で 働き蜂から おじゃま虫
・お辞儀して 共によろける クラス会
・恋かなと 思っていたら 不整脈

(クラス会で会って 恋が再燃し 再婚というケースが増えているとか)

・徘徊と噂されて 散歩を止め 

(認知症で 出て行ったきり 帰ってこない行くへ不明者 続出のニュース)


・耳遠く オレオレ詐欺も 困り果て
・お医者様 パソコン見ずに オレを診て

・金貯めて 使う頃には 寝たっきり
・メイドカフェ 冥土もカフェがあるんかえ?

・寝て練った良い句だったが 朝忘れ
・万歩計 半分以上 探しもの
・メモをした それをどこかに置き忘れ   
・物忘れ このまま全部 忘れたい

 ・「先寝るぞ」「安らかにね」と 返す妻
・お迎えは 何時でも良いが 今日は嫌
・お迎えは どこから来るのと 孫が聞く


全く同感。でも すばらしい シルバーパワーだ。
そこで私も一句

「自虐ネタ 探してみたが 自覚なし」



サラリーマン川柳

2017-02-26 19:29:32 | 虚無僧日記

もう「サラせん」で通じるようになった第一生命の
「サラリーマン川柳」


私の10選はこちらです。

・倍返し! 言えずに今日も おもてなし

・おもてなし 受けてみたいが あてもなし

・リーマンを サラリと忘れる サラリーマン

・わんこより 安い飯代 ワンコイン

・アイフォンを ラブコールかと 聞くおやじ

・除夜の鐘 税込み価格で 108つ

・子の動向 フェースブックで 知らされる

・たまにはさ スマホじゃなくて 僕見てよ

・失敗は 成功じゃなく クビのもと

・年かさね 躾けた孫に しつけられ


プラス1

・高齢化 夫婦喧嘩も 恒例化


「しあわせの五・七・五」

2017-02-26 19:26:59 | 虚無僧日記

「川柳力 甘く見てはいけません」のコピー。

『しあわせの五・七・五』(幻冬舎)


川柳番組「しあわせの五・七・五」に 投稿された
川柳は 5年間で10万句とか。その中から、本音が
つまった句を選び、さらにその句をもとに 生きる
ヒントをさぐるエッセイ。

・いくつかの 角を回って 角がとれ
・哀しみを知って 笑いを深くする
・アハハハハ それで万事を済ます母

・覗いたら、覗かれていた 腹のなか
・ここだけと 言いつつ しゃべってほしい顔

次は、私の「一休語り」のテーマに通じる

「常識を疑い、逆さの真実を」
「一つ捨て二つ捨て、ただ在るだけ」
「当たり前は 当たり前ではない」
「後ろにだって 見るべきものはある」