堀井小二郎師のラジオ放送の録音に何度か
立ちあったことがある。それはそれは厳しい、
妥協を許さぬ世界だった。みな完璧な演奏、
超人的な名人芸だ。しかし何回か録音する。
放送時間の関係で、きりのいい所でタイムを
はかり、それぞれをつなぎ合わせて所定の
時間に合わせるのだ。
当時は、4トラックのオープンリール。オペレー
ターが、キュキュキュとテープを手で動かし、
鋏で切って、素早くテープでつないでいく。
見事な早業で、再生すると、つないだことが
判らぬくらい上手に流れていく。名人芸、職人
技の域だった。
昨年、「どまんなか祭り」に参加する東邦ガスの
チームの曲に、8小説ばかり尺八を入れる仕事が
あった。すべてパソコンである。パソコンで作ら
れた楽譜、音に合わせて尺八を吹く。至難の技だ。
何回か挑戦しても完璧にはできない。それでもOK。
それからパソコンで微調整にはいる。ずれた所を
全部画面上でカーソルを使って動かしていくのだ。
その作業に2時間もかかっていた。パソコンの
おかげで完璧な演奏となったが、私にはしっくり
こない。
堀井小二朗の嘆き。
私はかねがね「コンピュータのように、ピッチも
リズムも正確に吹ける尺八家が出てこないと、尺八
は滅びる」と言っていたんですがね。出てきちゃった
んですよ、コンピュータ尺八が。でも出てきてみれば、
あんなもん芸術じゃない。コンピュータには人間の魂
が無かったんですよ」と。
「尺八と一休語りの虚無僧一路」のホームページも見てください。
「一休と虚無僧」で別にブログを開いています。

立ちあったことがある。それはそれは厳しい、
妥協を許さぬ世界だった。みな完璧な演奏、
超人的な名人芸だ。しかし何回か録音する。
放送時間の関係で、きりのいい所でタイムを
はかり、それぞれをつなぎ合わせて所定の
時間に合わせるのだ。
当時は、4トラックのオープンリール。オペレー
ターが、キュキュキュとテープを手で動かし、
鋏で切って、素早くテープでつないでいく。
見事な早業で、再生すると、つないだことが
判らぬくらい上手に流れていく。名人芸、職人
技の域だった。
昨年、「どまんなか祭り」に参加する東邦ガスの
チームの曲に、8小説ばかり尺八を入れる仕事が
あった。すべてパソコンである。パソコンで作ら
れた楽譜、音に合わせて尺八を吹く。至難の技だ。
何回か挑戦しても完璧にはできない。それでもOK。
それからパソコンで微調整にはいる。ずれた所を
全部画面上でカーソルを使って動かしていくのだ。
その作業に2時間もかかっていた。パソコンの
おかげで完璧な演奏となったが、私にはしっくり
こない。
堀井小二朗の嘆き。
私はかねがね「コンピュータのように、ピッチも
リズムも正確に吹ける尺八家が出てこないと、尺八
は滅びる」と言っていたんですがね。出てきちゃった
んですよ、コンピュータ尺八が。でも出てきてみれば、
あんなもん芸術じゃない。コンピュータには人間の魂
が無かったんですよ」と。
「尺八と一休語りの虚無僧一路」のホームページも見てください。
「一休と虚無僧」で別にブログを開いています。
