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小父さんから

ミーハー小父さんの落書き帳

本/ 『 母-オモニ-』 姜尚中(かんさんじゅん) 著

2011年05月17日 | 

著者に聞く

 政治学者、姜尚中さん初の自伝的小説です。「母の姿を通して、在日の人たちの暮らしぶりを残したかった」と執筆の動機を語る姜さん。苦労した点や母の思い出をお聞きしました。
.

――今回は初の自伝的小説ですが、なぜ、この時期に小説を書いたのですか。

◆母が亡くなって5年

 母は文字を読めませんでしたから、文字情報を一切、残していないんです。日記もなければ、手紙もない。つまり、自分の痕跡を残せなかった。それだけに、いま、母のことを書いておかなければという気持ちになったのです。

 もうひとつの理由は来年、全線開通する九州新幹線の工事でぼくの生まれ育った熊本の実家がアスファルトとコンクリートになってしまうことです。いまや、在日の人たちが生活していた集落はなく、存在したことすら想像できなくなってしまいました。熊本市の史料、県の歴史にも在日のことは載っていません。このままではかつて在日の人たちがそこに暮らしていたことすら忘れ去られてしまいます。人々の記憶に残すにはどうしたらいいのか。そこで、考えたのが小説の形にすることでした。

 政治学、社会学の本だとどうしても読者層が限定されてしまいます。その点、小説だと層が広い。母たちが生きてきた時代、歴史を含め、小説の中で人間が描けていれば多くの人に読んでもらえますので、読者の記憶に残っていくのではないかと思ったわけです。ですから、話し言葉もあえて熊本弁を使いました。

(すみません、抜粋先が不明です)  




 姜尚中(かんさんじゅん)氏はNHKの日曜美術館で時々見ていたが、最近はテレビ朝日「サンデー・フロントライン」にもよく出て来て(政治学者だが)何にでも詳しく、かつ冷静な人だなーと感心していた。いったいどういう経歴の人なんだろうと常々思っていた。

 熊本市で在日韓国・朝鮮人二世として生まれ、熊本県立済々黌高等学校、早稲田大学政治経済学部卒業、早稲田大学大学院政治学研究科博士課程修了。西ドイツ・エアランゲン大学留学(1979年 - 1981年)後、明治学院大学講師、国際基督教大学準教授を経て、東京大学教授と華麗なる経歴をお持ちだが、本を開くと戦後の私と同世代を生き抜いた在日の人だということを知りとても興味深く読めた。私が博多なので数ある熊本弁と似ているところにも親しみがあるのかも知れない。

 私の小学生時代では3人の朝鮮人の男の子のことをはっきり覚えている。一人は中学生年齢になってまもなく意気揚々と北朝鮮に帰って行った。その国が理想郷であるようなことも吹きこまれていたな。覚えたてのハングル文字の自分の名前をメモに書いてくれたが、まだ生きているんだろうか?

 二人目は、座席が隣になると臭い臭い。たぶんふろにあまり入ってなかったのかな。一度家から30分くらい離れているのに高い竹馬に乗って登校して、先生をはじめみんなからもてはやされた。先生が教室に来るのが遅れた時間に廊下で遊んででいたので注意して彼を廊下で追いかけてていたら、二人で授業が終わるまで立たされたことがあった。

 三人目は体がとても大きく、学校の近くの朝鮮人に住んでいた。たぶん遊びに行ったことがあると思う。小学校卒業時分には大相撲がスカウトに来たと聞いた。誰かが言ってた「あいつ、相撲は強くなかったのに」って。

 姜尚中 氏の本を読みながらそんなことも思い出した。アメリカに住む、はちきんイジーさんのブログを読んでいると“アジア人”という「くくり」がよく出てくる。でも我々の育った日本には、アジア人という言葉は日常的にはなかったな。

 本のなかで在日の英雄として出てきたのは力道山と野球評論家の張本勲氏だ。今では姜尚中氏にソフトバンクオーナーの孫正義氏のお二人が大変な売れっ子(笑)じゃーないのかな。





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2 コメント

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こんにちわ (wood)
2011-05-17 14:42:04
私の実家も炭鉱町だったので在日韓国・朝鮮人が多かったです。
言っちゃー悪いけど、この方達は独特の臭いがしましたね

町内には在日朝鮮人の二世が居ました、小さい頃から仲良く遊んでましたが、この方の親が遊ばせないように言ってましたね

忘れもしません、この在日朝鮮人(廃品回収業)の家に行って中型犬に咬まれました。
その時に赤チン付けて終わりですよ、狂犬病だったら死んでたね
それからワンコウが怖くなった思い出です。
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woodさんへ (小父さん)
2011-05-17 19:26:12
 焼き肉の時食べるきむちは美味しいけど、その翌日の他人の匂いは臭いですね。

 この本でも特に日本人との結婚問題がとりあげられています。
姜さんの親は、反対らしかったけど姜尚中さんは、日本人の奥さんをもらわれたそうです。

 姜尚中の実家も廃品回収業でしたね。

>その時に赤チン付けて終わりですよ

ははは、そんなことがあったんですか。
それは、忘れられないですね。
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