大西英男の巫女発言、彼女の思想・信条を肉体関係でどうこうしようとしたのは国会議員として余りにも卑しい

2016-03-26 06:03:32 | 政治

 問題発言男の細田派所属大西英男衆院議員(69歳)が再び問題発言をした。

 最初は2014年4月の衆院総務委員会。当時日本維新の会の上西小百合議員(32歳)に「子供を産まないとダメだぞ」とセクハラやじを飛ばして問題視されると、後で本人に電話して謝罪している

 次は2015年6月25日、百田尚樹を講師に呼んで自民党本部で自民党所属安倍シンパ若手国会議員約40人出席で開催した「文化芸術懇話会」で安倍晋三が狙う集団的自衛権行使を憲法解釈で認める新安保法制に批判的なマスコミに関して次のように発言している。

 大西英男「マスコミを懲らしめるには、広告料収入がなくなるのが一番。政治家には言えないことで、安倍晋三首相も言えないことだが、不買運動じゃないが、日本を過つ企業に広告料を支払うなんてとんでもないと、経団連などに働きかけしてほしい」

 この発言は誰が見ても言論の自由・報道の自由を認めない、そのことに無知な発言であるが、と同時に自分たちの思想・信条を絶対とし、他を排除する思い上がりがある。

 そしてこのことと今回の問題発言は深く関係している。謝罪しようがしまいが、基本的人権に関わる人間としての本質は何も変わっていない。つまり謝罪は口先だけで、批判は腹には届いていない。

 大西英男は3月24日、自身所属の細田派会合に出席、衆議院北海道5区補選の応援で現地入りして補選の必勝祈願のために神社を訪れたことを紹介してから次の発言を行ったという。

 大西英男「私の世話をやいた巫女さんは、『自民党はあまり好きじゃない』と言う。『巫女さんのくせに何だ』と思った」(NHK NEWS WEB/2016年3月25日 14時52分) 

 他の記事はこの後の発言も伝えている。

 マスコミが次々と報じたからだろう、大西英男が謝罪のコメントを出すことになり、同記事はそのことも伝えている。

 大西英男コメント「「私の発言でお騒がせし、申し訳ございません。軽率な発言であったことを謝罪するとともに、関係者の皆さまにおわび申し上げます。今後は、発言、行動により一層の注意を払い、議員として活動してまいります」

 基本的人権に関わる人間としての本質は何も変わっていないのだから、腹の中では、「何言ってやがんだ」ぐらいにしか思っていないだろう。

 続けた発言を見てみる。

 大西英男「巫女さんを誘って札幌の夜に説得しようと思った」(asahi.com/2016年3月24日19時03分)  
 
 この記事では大西英男が神社で出会った巫女に自民公認候補への支援を依頼して忌避される態度を取られたことになっている。

 どの党を応援しようと本人の思想・信条の自由に関わる問題である。そのことを厳格に認識することができずに「巫女さんのくせに何だ」とカチンときた。

 当然、自身の思想・信条を絶対として他の思想・信条を認めまいとする精神構造がこういった感情を生むことになる。それぞれの思想・信条の問題だとしていたなら、決してカチンとすることはない。

 この精神構造は「巫女さんを誘って札幌の夜に説得しようと思った」の発言にも現れている。

 いや、こういった精神構造だからこそ、このような発言に繋がることになる。

 要するに肉体関係を持てば男の言いなりにすることができる――相手の思想・信条を自分の思想・信条に自由に取り替えることができると、自身の思想・信条を絶対的としていることに対して他者の思想・信条を軽んじている精神性を見せることになる。

 他者の思想・信条を軽んじている精神性だけでも卑しいというのに肉体関係でどうこうしようとしたのは国会議員として余りにも卑しい。

 かつての問題発言、言論の自由・報道の自由を認めずに自分たちの思想・信条を絶対とする、他者排除の思い上がりが巫女に対してもそっくりそのまま現れたばかりか、同調しない思想・信条を相手が女性だからと、肉体関係でどうこうしようと考えた。

 大西英男という国会議員の基本的人権に関わる人間としての本質は何年経っても変わっていない。その本質を本質のママとしている。

 問題はその人物が国会議員だということである。国民の選良として収まっている。何という滑稽な現象だろうか。


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