蓮舫の11月24日参院TPP特別委員会対安倍晋三質疑、自分では鋭い追及をしたと思っているのだろうか

2016-11-25 14:07:12 | 政治

 2016年11月24日午後の参院環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)特別委員会で民進党代表の蓮舫が11月17日(日本時間18日)にニューヨークのトランプタワー・トランプ自宅で行われた安倍晋三と次期大統領に当選したにトランプとの会談内容を追及した。

 蓮舫は質問に当たって各マスコミが報道している会談結果についての主な内容を押さえておかなければならない。

 各マスコミ報道から会談の経過を窺ってみる。

 会談前、安倍晋三は「人間関係を如何につくっていくかが大切だ」と人間関係づくりに主眼を置いていることを示唆していた。

 だが、各国首脳の国益に対する立場の相違や政策の相違が深層の人間関係に否応もなしに影響する。国益や政策で対立した場合、内心に抱くに至る信頼できかねる対人感情が表面的な和気藹々の人間関係を阻害し、不快感を誘い、一歩距離を置く要因とならない保証はない。

 安倍晋三の対ロシア接近策がオバマ大統領やオバマ政権の閣僚をして不快感を滲ませるに至り、一歩距離を置くことになっていたことは記憶に新しい。

 11月17日からのアルゼンチンで開催されたアジア太平洋経済協力会議(APEC)の場でオバマ大統領の任期中の最後となる安倍晋三との二人の顔合わせが、両者共にAPECを代表する主役であるべきはずなのに単なる立ち話で終わったことはこの不快感が影響している可能性は否定できない。

 尤もオバマ大統領が安倍晋三に不快感を感じていても、日米関係の基軸としている日米同盟がアメリカをして日本から離れることを踏みとどまらせている。

 つまり、人間関係が絶対的価値を担っているわけではない。当然、トランプが選挙中公言していたTPPからの離脱を思い止まらせるためにその効用――アメリカにとっても日本にとっても非常に有意義な国益となることの説得を試みたはずだ。

 試みずに人間関係の構築のために単に顔合わせしただけだとしたら、木偶の坊の使いとなる。

 安倍晋三はトランプとの約1時間半に亘った会談後、「2人で本当にゆっくりと、じっくりと、胸襟を開いて率直な話ができた。大変温かい雰囲気の中で会談を行うことができた。共に信頼関係を築いていくことができると確信の持てる会談だった。私はトランプ次期大統領は信頼できる指導者であると確信した」(NHK NEWS WEB)と記者団に発言している。

 「胸襟を開いて率直な話ができた」、「共に信頼関係を築いていくことができると確信の持てた」、「トランプ次期大統領は信頼できる指導者であると確信した」

 余程の好感触を得たのでなければ、こういった発言は出てこない。この好感触には肝心要のTPP問題が入っていなければならない。「胸襟を開いて率直な話ができた」と言っているところにも、TPP問題で忌憚なく話し合ったことが含まれていなければならない。

 話し合わずに「胸襟を開いて」は意味はないし、話し合わずに好感触を得ても、役に立たない好感触となる。

 つまり、TPP問題で先行きの明るさを得た。

 だからこそ、「共に信頼関係を築いていくことができると確信の持てた」ということであるはずだ。

 安倍晋三が「会談は非常にうまくいった。これは大丈夫だなと感じた。彼は人の話をよく聴くタイプで、うまくやっていけると思った」(産経ニュース)と発言したことも報道されている。

 この「大丈夫だなと感じた」にもTPP問題の先行きの良好な見通しが入っていなければ意味はない。

 トランプは「人の話をよく聴くタイプ」だとの性格分析と「うまくやっていけると思った」という感触からもTPP発効の有意義な国益性についての安倍晋三からの話が通っていなければならないはずだ。

 もし安倍晋三がTPPの話題を持ち出した途端にトランプから「離脱する考えに変わりはない」と剣もホロホロの態度を示されたなら、「人の話をよく聴くタイプ」いった性格分析は、例え他の話はよく聞いたとしても、ケースバイケースということになって、統一的性格とすることはできない。

 だが、APECの首脳会議が「あらゆる保護主義に対抗する」と宣言した翌日11月22日にトランプはビデオメッセージで大統領就任初日にTPP協定から離脱することを宣言した。

 トランプとの会談後に安倍晋三が紹介した信頼に足るかのようなトランプの人物像、好感触を得たかのような会談の雰囲気は全部とは言わないが、少なくとも主たる用件としたであろうTPP問題に関しては的外れだったことになる。

 この的外れを解くとしたら、トランプはTPP問題に関しては安倍晋三に対して外交辞令的態度に終止したという答しか見い出すことはできない。肝心な用件であるはずなのに、その目的を満足に果たすことができなかった。

 蓮舫は安倍晋三との質疑に当たって、こういったことを押さえておかなければならなかったはずだ。

 では質疑の様子をその詳報伝えている「産経ニュース」から見てみる。  

 先ず蓮舫の発言から。

 蓮舫「さて、今日はTPPに関して総理の率直な考え方を窺わせてください。11月8日、米国の大統領選でドナルド・トランプ氏が当選をされました。選挙戦を通じた、さまざまな言動を含めてトランプ氏に対する、11月8日の総理の印象はどういうものでしたか」

 蓮舫は「今日はTPPに関して総理の率直な考え方を窺わせてください」と言った以上、トランプとの会談で話題にしないはずはないTPP問題でどういう遣り取りがあったかに絞って日本時間11月8日のトランプ会談での印象のみを尋ねるべきを、今後の日米関係を考えて否定的な言葉は口にするはずもない選挙戦中の発言から受けた印象まで店を広げて尋ねるヘマを犯している。

 案の定、安倍晋三は当たり障りのない答弁に終止した。

 安倍晋三「米国が民主的な手続きによって次期大統領を選出し、その意味で祝意を表したところでございます。米国のリーダーというのは、世界において大きな責任を持ち、自由世界のリーダーでもある。その責任もしっかり果たしていただきたいと、期待をしているところでございます」

 蓮舫「どういう印象を持っていましたか?」 

 安倍晋三「他国の選挙の結果についての印象を、総理大臣として述べるのが適切かどうか。私は適切ではないと考えている次第です。日米同盟はわが国の外交安全保障の基軸であり、その認識のもとに、米国の大統領として対応をしていただくように期待をしたい」

 もうこの辺で同じ質問はやめるべきを、自身の否定的印象を述べて、同じ印象を持たなかったか迫っている。

 蓮舫「私は選挙戦を通じた、トランプ氏の物言いには大きな懸念を抱いてきました。自由、民主主義、基本的人権の尊重、法の下の平等…日米関係の基本理念がもしかしたら揺らぐのではないか。トランプ氏がお話になられた、宗教、民族、性差、特定の国を挙げて『レッテル張り』をする非難と批判の応酬。私は、この方が大統領になられて日米関係の共通理念が共有できるか非常に心配したんです。総理はお感じになりませんでしたか」

 安倍晋三「ここで次期大統領の選挙中の発言について、批判的にコメントを述べるのは生産的ではない。なるべくはやくお目にかかって、自由や民主主義、基本的人権といった普遍的価値を共有する国同士の同盟である日米同盟は揺るがない。そのことを確認をする必要があると考えたわけです」

 堂々巡りでしかない。このことに気づいたのかどうか分からないが、蓮舫はやっと会談での印象に移ることになった。但しトランプが大統領就任前の異例と言われている安倍晋三との会談となったのは既に触れたようにトランプが選挙中公言していたTPPからの離脱が米国にとっての、さらには日本にとってもその非国益性を訴える必要があったからなのは明らかなのだから、なぜならトランプがTPPの米議会承認にイエスを言えば、オバマの任期中の批准も可能となるからだが、会談後に安倍晋三が記者団に話した肯定一色のトランプの印象、あるいは感触から誰もが受けることになるTPP問題に関わるトランプの反応とトランプのTPP離脱宣言の大きな落差を追及すべきなのに、そうはなっていなかった。

 蓮舫「『共に信頼を築ける。そう確信の持てる会談だった』。トランプさんとお会いになった後、総理は発言されました。何をもって信頼関係を築けると確信したのか」

 安倍晋三「先程申し上げたように日本と米国は自由や民主主義、基本的人権、法の支配といった普遍的な価値を持つ同盟である。そして、わが国が他国から侵略された際に、共同対処する唯一の国であります。この同盟関係について、しっかり堅持できるかが大きな観点であります。と同時に、人間としてですね…。

 (議場からヤジが飛ぶ)

 すいません、ヤジを飛ばすのは止めていただけますか。大切な時間を使って、審議しているんですから。答弁しにくいんで、少し静かにしていただきたい。

 大切なことは、やはり人間として信頼できるかどうかということであります。この会談を設定するにあたり、現在の大統領はオバマ大統領であり、現職大統領にしっかり敬意をお互いに示していくことが大事だと考えたわけです。そういった中、首脳会談という形式をとらずに、トランプ氏は『私の家に立ち寄ってくれたことにうれしく思う』という表現を使っている。現職の大統領に対する敬意をこの人はしっかり持っている。米国に2人の大統領が存在することを世界に示してはならないという考え方を示していただいた。こういう姿勢を私は高く評価をして、信頼あると考えたところです」――

 埒の明かない質疑となっているが、各マスコミが報道していた会談結果についての主な内容を確実には押さえておかなかったからだろう。

 蓮舫の以下の質問が一見質疑で見せるべき本筋に見えるが、会談で受け、記者団に述べることになったトランプに対する安倍晋三の印象とトランプのTPP離脱宣言の大きな落差を突いているわけではない。

 蓮舫「ぜこれだけ急いだのかと思えば、TPPは安倍総理の成長戦略の要として推進し、国会でも強行採決を繰り返している。選挙期間中にTPP脱退を公約に掲げたトランプ氏には、なんとか翻意してもらおうと。それで急いで入ったと私は認識している。TPPについてはきっちりとトランプ氏の本音を聞くことはできたのですか」

 安倍晋三「同盟の意義について話をしたのは、まさに日米関係の原則であり、(蓮舫氏が)同じ質問をしたから同じ答弁になったわけでありまして。現職大統領がいるなか、(トランプ氏とは)国と国との関係においてのやりとりということは避けようと一致をしたところでございます。信頼関係というのは、約束関係をしっかり守っていくところから始まるのではないか。こう思うわけです」

 蓮舫「トランプ氏は、TPPを脱退すると明言されたか」

 安倍晋三「信頼を裏切ることは、2人だけにしておこうということを、相手がペラペラしゃべり、信頼を損ねるわけです。トランプ氏が何をしゃべったか申し上げれば、信頼を裏切る。まだ(大統領に)就任していない、スタッフが付いていない中の発言で、私が紹介することは適切でない」

 結局のところ、蓮舫の追及は答弁を拡散させる役にしか立っていない。安倍晋三が話すトランプの印象・感触とトランプのTPP離脱発言との落差から、少なくとも安倍・トランプ会談で脱退を翻意させることはできなかったと推測はできる。

 当然、安倍晋三がトランプから受けたその好印象・好感触は何だったのか、判断に間違いがあったからではないのかと追及して、その判断能力の不出来を印象づけることはできる。

 だが、やはりマスコミ報道を押さえていなかったからだろう、追及しきれないで質疑は推移することになった。

 またトランプはTPPから脱退すると明言しただけで、来年1月20日の大統領就任後にできる脱退の最終決定を下したわけではない。安倍晋三が「かつて、北米自由貿易協定(NAFTA)などについても、米国の大統領が選挙中の発言と、結果が違ったこともある」と発言しているにも関わらず、トランプが最終決定を下したかのような事実誤認を前提に質問を繰返す間抜けさ加減を演じている。

 蓮舫「総理が誰よりも先んじて、トランプ氏に会い、そのこと(TPPからの脱退)を知っていたかどうかは、その直後のアジア太平洋協力会議(APEC)を大きく左右します。APECが始まるときに、ペルーのクチンスキ大統領は『米国抜きの似たような協定で代用できる』、ニュージーランドのキー首相も同じようなことを言っている。

 APECは『TPPをどうしましょう…』という議論になってしまった。トランプ氏の脱退について確認したのであれば、APECは米国抜きの経済連携のあり方を話し合う会議に、日本主導で持っていくことができたのに。なぜやらなかったのか」

 安倍晋三「キー首相、ペルー大統領が言われているのは、残りの11カ国で直ちにやろうという考え方です。しかし、それでは、バランスが崩れてしまう。そして、米国とそれぞれがバイでやるのかという話にもなってくる。われわれは腰を据えて考える必要があると私は思います。トランプ氏発言があったからといって、右顧左眄するべきではない。まさに日本は自由貿易の旗手として意思を示す必要がある。

 APECは、TPPに入っている国だけではない。『自由貿易の持つ意義について、今こそしっかり発信していくべき。TPPも意義がある』ということを申し上げた。TPP首脳会議では、トランプ氏と話したうえにおいても、TPPについてしっかり国内手続きを進めていくべきだということで一致をしたところです。他の多くの国々の指導者も電話で話をして、しっかりとTPPを進めていこうと一致をしたところです」

 次の発言もトランプがTPP脱退を最終決定したかのような事実誤認を前提とした発言となっている。

 蓮舫「発効しないものにいつまでも引きずられるのではなく、日本がリーダーシップを持って、新たな経済連携のありかた、自由貿易のありかたをしっかり各国に確認するAPECを使えなかったのは残念。総理はトランプ氏とお会いになった。何を確認したかをすべて言わなくても、『こういうものまでは話ができた』との姿勢を全くお示しにならない。総理とトランプ氏の会談で、お土産に持っていた高級ゴルフのドライバーだけが放送されて、非常に悲しくなる。このドライバーのお土産は、総理の発案ですか」

 蓮舫の質問こそ、聞いていて、「非常に悲しくなる」

 安倍晋三が話すトランプの印象・感触とトランプのTPP離脱発言との落差から、少なくとも安倍・トランプ会談で脱退を翻意させることはできなかったと推測はできる。

 安倍晋三「よく首脳間では、お土産の交換がございます。値段についてはここで申し上げることは、控えたいと思いますが、トランプ氏はまだ大統領に就任していない。公職ではないわけです。先方からもお土産をいただきましたが、公職ではなく、当然私費で払います。私もポケットマネーでお支払いをしたわけです。それと、プレゼント交換について、プレゼント自体をここでやり取りするのはどうかなという気がします」

 蓮舫はいくらでも言い抜けることができる質問をしたに過ぎない。

 蓮舫「つまり米国が脱退したらTPPは発効しない。トランプ氏は脱退すると公約し、ビデオメッセージでも脱退すると明言した。なぜ、ここで、貴重な時間、税金を使って、審議を進めるのか」

 TPPへの米国の参加を切望する者からしたら、来年の1月20日が過ぎるまでは一縷の望みまで断たれたと考えてはいまい。それまでに様々な働きかけを行うはずだ。当然、安倍晋三の立場からしたら、TPP協定の必要性をアピールするためにも審議を進めて、国会承認を得なければならない。

 要するに「貴重な時間、税金を使って」とは考えていない。蓮舫の方こそ、「貴重な時間、税金を使って」生ぬるい質問しかできていない。

 最悪なのは質問時間切れ前に副官房長官の萩生田光一が民間のシンポジウムで強行採決だと称して採決を強制的に邪魔をする野党は「田舎のプロレスだ。茶番だ」だと発言したことを追及した後の質問である。

 蓮舫「もっと大切なことも言っています。戦後70年の首相談話。日本人はものすごく素直な国民。悪くないと思っていても、その場を謝ることで(その場を)収める。結果として、納得してもらうのが日本の価値観だと。

 首相談話は、先の大戦、痛切な反省、心からのおわびを表明し、植民地支配、侵略について、わが国の姿勢を内外に示すものです。それが、その場を謝ることで収める程度の認識ですか」

 萩生田光一「どの部分を確認されて質問しているのか分かりませんが、私は、70年談話でのお詫びが、その場凌ぎのお詫びだと発言した事実はございません」

 蓮舫「発言を確認された方がよいと思います。同じ流れで、あなたは、『山本(有二・農林水産)大臣のため、何回頭を下げたかわかりません。政府の一員として、申し訳ありませんでした』。これもその場を謝ることで収める、という文脈で話しています」

 萩生田光一「申し上げたのは、国際社会でお詫びすることの重みと、日常生活で日本人が頭を下げる文化には、解釈の違いがあると説明しました」

 蓮舫「謝罪と発言撤回を求めたい。安倍内閣の閣僚は、発言が軽すぎる。国会を軽視しすぎ。何度もお伺いしても、答弁を答えない。もう少し、立法府に敬意を持ってもらいたいことを申して、質問を終わります」――

 この発言の情報源は「asahi.com」らしい。但し無料部分には載っていない。ネットでこの発言が同じ情報源で既に広く拡散されているから、有料部分の記載なのだろう。

 ネットでは次のように紹介されている。

 萩生田光一「戦後70年の首相談話を出す時にも、本当にみんなで悩みました。日本人は物凄く素直な国民、民族でありますから、例えば悪くないと思っていることでも、その場を謝ることで収めるということをみなさんもするじゃないですか」

 要するに個人的な謝罪と首相談話での日本の戦争に対する謝罪を同レベルに置いている。

 意味は「悪くないと思っていることでも、その場を謝ることで収めるということをみなさんもやっているように日本の戦争にしても悪くはないが、首相談話でその場を謝って収めている。安倍晋三の70年首相談話は、いわばその場凌ぎのお詫びに過ぎない」となり、そのよう発言したことになる。

 対して萩生田は「私は、70年談話でのお詫びが、その場凌ぎのお詫びだと発言した事実はございません」 と否定し、「国際社会でお詫びすることの重みと、日常生活で日本人が頭を下げる文化には、解釈の違いがあると説明しました」と釈明している。

 安倍晋三の談話は過去の一時期の日本という国に対する安倍晋三自身の歴史認識に深く関係している。「日常生活で日本人が頭を下げる文化」は一般的には歴史認識に関係しない。

 「解釈の違いがある」のは当然のことで、そのような両者を同じレベルに置いて対比させること自体が、その認識能力の程度の低さを疑わないわけにはいかない。

 後者だけを取って、「日本人は物凄く素直な国民、民族でありますから、例えば悪くないと思っていることでも、その場を謝ることで収めるという」誤り方・謝罪の文化が何を指しているかと言うと、その場の平穏無事のみを願う事勿れ主義への言及に他ならない。

 正しいと信じていることは正しいと主張し、悪いと思っていることは悪いと謝罪するのが的確な自己主張をなしうる人間であり、そういう態度こそ、「物凄く素直な国民、民族」と言うことができる。

 萩生田が指摘している、その場を収めるために謝らなくてもいいことを謝る人間性は自分に対しても相手に対しても過ったメッセージを発することになり、狡い国民・狡い民族でなければなし得ない態度であろう。

 蓮舫はいくら時間切れ前だとしても、萩生田の他の発言にまで手を広げたことで萩生田の釈明を許し、批判して然るべき肝心の発言の意味を的確に追及することができなかった。

 蓮舫は自分では鋭い追及をしていると思っているかもしれないが、何を問題としなければならないか的確に把握していない、それゆえに焦点が定まらない、自身こそが「貴重な時間、税金を使って」と批判を受けなければならない追及に終止していた。

 安倍晋三の巧みは言い抜けを超えることができなければ、いつまで経っても民進党の政党支持率は上がらないに違いない。


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