推論:萩生田光一の鶴の一声が文部省側に加計学園獣医学新設を可能とする“広域的に”という条件を飲ませた

2017-06-19 12:52:35 | 政治

 【謝罪】

 6月16日(2017年)の参院予算委での福山哲郎の質疑を取り上げた翌6月17日(2017年)エントリの当「ブログ」記事について3個所の誤りがあり、訂正し、謝罪します。
   
 1個所目は、〈「広域的に獣医師系養成大学等の存在しない地域に限り獣医学部の新設を可能とするための関係制度の改正を直ちに行う〉ことを決定した国家戦略特区諮問会議の開催日を「2016年11月19日」と記載しましたが、「2016年11月9日」の誤りでした。訂正しておきましたが、謝罪します。

 6月1日(2017年)の当ブログ記事では「2016年11月9日」としていたのですが、コピー間違いでした。

 2個所目からは、藤原審議官の発言、「これは昨年の10月28日(12月28日から訂正)に獣医師養成系大学のない地域に於いてという原案を文科省に提示したのが10月28日(12月28日からの訂正)でございます。31日に文科省から意見の提出があり、11月1日(1月1日からの訂正)にはワーキンググループと文科省との折衝を行いました」。以上です。

 間違った情報を伝えることになって、重々謝罪します。

 昨日の日曜日の夜、寝る前に録画しておいたフジテレビ「新報道2001」を見ていたら、上記6月16日参院予算委で福山哲郎の質問に答えて獣医学部新設に関わる国家戦力特区案に「広域的に獣医師系養成大学等の存在しない地域に限り」と条件が変更されたことに関して官房副長官の萩生田光一が「私が修正の指示を出したことは全くございません」と答弁していた動画を流していた。

 一方で特区担当の山本幸三が原案を修正したのは自分で、藤原審議官が山本幸三の指示で自分で書き入れたと答弁している動画を伝えていた。

 山本幸三「『広域的に』、『限り』と言うことは私の指示で内閣府にて入れました」

 藤原審議官「『広域的に』、『限り』を追記するようにというご指示を受けまして、私が手書きでこの文案に修正を加えました」

 ネットで調べたら、上記参院予算委員会の開催日と同じ日の参院内閣委員会の発言のようだ。

 要するに山本幸三が原案を修正する文言の指示を藤原審議官に出して、藤原審議官が手書きで修正文字を入れたことになる。

 6月17日の当ブログで取り上げた6月16日参院予算委でも藤原審議官は福山哲郎の質問に答えて同じ趣旨の答弁をしている。そ発言を改めて書き記してみる。

 福山哲郎「藤原審議官、この文案に『広域的に』という手を加えてくれというのは萩生田副長官から指示をして、文科省にお願いをしたことがありますか」

 藤原審議官「これは昨年の10月28日に獣医師養成系大学のない地域に於いてという原案を文科省に提示したのが10月28日でございます。31日に文科省から意見の提出があり、11月1日にはワーキンググループと文科省との折衝を行いました。

 その際山本大臣が文科省意見で指摘された日本獣医師会等の理解を得る観点から対象地域をより限定するご判断をされまして、広域的に限るとという区域にするようにとのご指摘を受けまして、私が文案に手書きで修正を加えた次第であります」

 この発言を纏めてみると、11月1日にワーキンググループと文科省との折衝を行った際に山本幸三から指示を受けて藤原審議官が手書きで修正を加えたということになる。

 だが、文科省が追加調査で新たに見つかったと公表してたメールには、〈指示は藤原審議官曰く、官邸の萩生田副長官からあったようです。〉と書いてある。萩生田光一、山本幸三、藤原審議官がウソをついているのか、あるいは真っ当なまでに事実を事実通りに発言しているのか、いずれなのだろうか。

 文科省が新たに公表したメールと原案に修正を加えた文書を「民進党福山哲郎2017年6月16日参院予算委質疑配付資料」添付の画像から文字起こししてみた。赤字個所が手書きでの入力、下線個所が手書きで文字に横線が入れているか、斜めに二重線を入れていて、文字の消去を意味させることにする。 

 「⑪関連資料 文科省修正案」

○先端ライフサイエンス研究や地域における感染症対策など、新たなニーズに対応する獣医学部の設置

既存の大学・学部では対応が困難な獣医師養成の構想が具体化し、人獣共通感染症を始め、家畜・食料等を通じた感染症の発生が国際的に拡大する中、創業プロセスにおける多様な実験動物を用いた先端ライフサイエンス研究の推進や、地域での感染症に係る水際対策など、、獣医師が新たに取り組むべき分野における具体的な需要に対応可能とするため、近年の獣医師の需要の動向も考慮しつつ、全国的見地から、現在、広域的に獣医師系養成大学等の存在しない地域において限り獣医学部の新設を可能とする認めるため、関係制度の改正を直ちに行う。

【修正理由】

 原案では、原案を含む構想を提案する大学はすべて新設可能となるため、日本再興戦略改定2015の趣旨を踏まえ、特定事業者に求められるう要件を明確化する必要があるため。

 ※上記修正案は、以下の対応がなされることを前提したものであり、内閣府において関係省庁を調整いただきたい。

 (1)告示の改正後、公募前までの間に、内閣府、文部科学省、農林水産省、厚生労働省において、特定事業者に求められる要件について定め、公募すること。

 (2)獣医師の需給を所管する農林水産省及び厚生労働省において、今後の獣医師の需要の動向を明らかにした上で、それに照らして今治市の構想が適切であることを示すとともに、当該決定に記載の「獣医師が新たに取り組むべき分野における具体的な需要」を踏まえ、新設可能な獣医学部の規範を示すこと。

 (3)早期の獣医学部新設を円滑に進めるためには、日本獣医師会等の関係者の十分な理解と協力が得られるよう、農林水産省及び厚生労働省において、責任を持って意見調整を行うこと。

 〈【修正理由】〉以下、最後の文言〈責任を持って意見調整を行うこと。〉までを消去を示すためにだろう、右から左に大きく1本だけ斜めに線が入れてある。

 次が内閣府から文科省に当てた上記PDF記事画像からの文字起こし。山本幸三が文科省から出向の職員が「影で隠れて文科省にご注進に及んだ」と貶めたメールである。
文飾は当方。

 
2016年11月1日火曜日14:51

【内々に共有】獣医学部のWGについて

行革室■様 ←内閣府■

お疲れ様です。

標記の件、内々に共有します。

まず、10:45に文科省と藤原審議官の間で内々に事務打合せがあり、
佐藤参事官と私も同席しましたが、修正案(添付の手書き前の状態)
について、
日本語の観点の修正や、冒頭の「既存の~」については、文科省の方で根拠を
立証できないと、記載するのは難しいのではないか、と指摘あり。
修正案の前提については、
 (1)→了承。
 (2)→文科省と農水省で要相談。
 (3)→同上。
という状況です。

打合せの後の原委員とのWGについては、添付概要の通りとなります。
 (修正文案途中なことを踏まえた上で、あくまで惰報共有のためのWGといった体です)

その後、藤原審議官から再度文科省とのみ打合せ依頼がありましたので、
そのまま別室で打合せして、添付PDFの文案(手書き部分)で直すように指示がありました。

指示は藤原審議官曰く、官邸の萩生田副長官からあったようです。

現在、専門教育課は修正の通リに文章を修正し、15:00から文科犬臣レクの模様です。
-応、レク後の修正文案を内閣府に報告するようにするとのことです。
 (浅野課長の感触では、文科省としてはこれでOKだと思うとのこと。)

【農水省の対応状況】(※農水省Lに内々に確認しただけなので、厳秘)

 メールの最初の方(文飾部分)〈修正案(添付の手書き前の状態)について〉との文言が入っているから、最初に挙げた「⑪関連資料 文科省修正案」がメールに添付された文書であり、ここで言っている「修正案」は「⑪関連資料 文科省修正案」を指していることが分かる。

 と言うことは、当たり前のことだが、先に挙げた手書きが入った文書は修正案の修正案ということになる。それはメール途中少し下(文飾部分)の〈添付PDFの文案(手書き部分)で直すように指示がありました。〉との文言が証明することになる。

 メールの最初の方(文飾部分)に、〈まず、10:45に文科省と藤原審議官の間で内々に事務打合せがあり、
佐藤参事官と私も同席しましたが、〉
とあるから、内閣府から文科省の「行革室」宛てたメールによるこの報告は文科省(専門教育課長浅野敦行が出席している)と藤原審議官と佐藤参事官とメール発信者が事務打ち合わせの会合を持ち、そこでの打ち合わせ内容と言うことになる。

 そして〈添付PDFの文案、(手書き部分)〉と言っていることは、〈PDFの文案〉は打ち合わせの会合で配布された文書であって、それをメールに添付して文科省の「行革室」に送信したから、このように表現したということになる。

 打ち合わせはこれだけでなく、さらに〈その後、藤原審議官から再度文科省とのみ打合せ依頼がありましたので、〉と、二度目の打ち合わせがあったことを記している。

 なぜ藤原審議官は再度文科省とのみ打合せを依頼しなければならなかったのだろう。

 メールの発信日時は、2016年11月1日火曜日14:51。最初の打ち合わせの開始時間は、10:45

 最初の打ち合わせが何時に終わったか分からないが、〈打合せの後の原委員とのWGについては、添付概要の通りとなります。
 (修正文案途中なことを踏まえた上で、あくまで惰報共有のためのWGといった体です)〉と、〈修正文案途中〉という表現で交渉が難航していて、まだ結論が出ていないことを示している。
 
 さらに〈現在、専門教育課は修正の通リに文章を修正し、15:00から文科犬臣レクの模様です。〉と、文科相の松野博一を納得させるためにと言うか、観念させ、諦めさせるためにと言うか、打ち合わせで決めたことを説明するための面談を午後3時に取ったということは、2度目の打ち合わせで結論が出たことを示している。

 このことを考慮しながら、2度目の打ち合わせ中に、〈添付PDFの文案(手書き部分)で直すように指示がありました。指示は藤原審議官曰く、官邸の萩生田副長官からあったようです。〉なる文言が出てくるところを見ると、1度目と2度目の打ち合わせの間に藤原審議官が誰かに指示を仰いだことになる。

 その誰かはメールの文面からすると、萩生田光一と言うことになる。

 萩生田光一だと推論することのできる理由をもう一つ挙げることができる。

 なかなか決着がつかない交渉の場合はそれがトップ会談でなければ、文科省側の打ち合わせ出席者である専門教育課長浅野敦行にしても、内閣府側の出席者の責任者である藤原審議官にしても、途中でより上の地位の者に指示を仰ぐ。文科相側のトップは文科相の松野博一。内閣府側の国家戦略担当のトップは山本幸三。

 二人の力関係は1度目の交渉が難航していたことから窺うと、対等か、それ程上下差がないと見ることができる。力関係に大きな差があったなら、1度目で決着がついていたろう。

 2度目の打ち合わせで安倍晋三の腰巾着であり、腹心の萩生田光一が出てきた。鶴の一声だった可能性がある。

 萩生田光一の原案修正の声が出て、文科省側出席者の専門教育課長浅野敦行は松野博一に携帯で知らせたはずだ。

 松野博一は相手が萩生田光一ということで受け入れざるを得なかった。受け入れたからこそ、〈現在、専門教育課は修正の通リに文章を修正〉と、修正に取り掛かることができ、その結果、15:00から文科犬臣レクの模様です。〉と、レクの時間を設定することができた。

 〈(浅野課長の感触では、文科省としてはこれでOKだと思うとのこと。)〉と言っていることは、文科相の松野に電話を入れていなければ言えない言葉であろう。松野の積極的な了承でないから、〈OKだと思う〉と推測語になったはずだ。

 あくまでも推論に過ぎないが、1回目の打ち合わせで難航していた交渉が2度目で急転直下したのは安倍晋三という虎の威を借りた萩生田光一という悪の実力者が表に出てきたからだろう。「総理に逆らうのか」ぐらい言ったのかもしれない。

 萩生田光一の指示で藤原審議官が原案に手書きで修正文を書き入れることになった。


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