FL03空蝉 寝られ給…
寝られ給はぬままには、(源氏)「われはかく人に憎まれても慣らはぬを、こよひなむ、始めて憂しと世を思ひ知りぬれば、恥づかしうて、ながらふまじうこそ思ひなりぬれ」など宣へば、涙をさへこぼして臥したり。
FL04夕顔 六条わた…
六条わたりの御忍び歩きのころ、うちよりまかで給ふ中宿りに、大弐の乳母のいたくわづらひて、尼になりにける、とぶらはむとて、五条なる家たづねておはしたり。
FL03空蝉 寝られ給…
寝られ給はぬままには、(源氏)「われはかく人に憎まれても慣らはぬを、こよひなむ、始めて憂しと世を思ひ知りぬれば、恥づかしうて、ながらふまじうこそ思ひなりぬれ」など宣へば、涙をさへこぼして臥したり。
FL04夕顔 六条わた…
六条わたりの御忍び歩きのころ、うちよりまかで給ふ中宿りに、大弐の乳母のいたくわづらひて、尼になりにける、とぶらはむとて、五条なる家たづねておはしたり。
FL01桐壺 いづれの…
いづれのおほん時にか、女御更衣あまた侍ひ給ひけるなかに、いとやむごとなきにはあらぬが、すぐれて時めき給ふ、ありけり。
FL02帚木 光る源氏…
光る源氏、名のみことごとしう、言ひ消たれ給ふとが多かなるに、いとど、かかるすきごとどもを末の世にも聞き伝へて、かろびたる名をや流さむと、しのび給ひける隠ろひ事をさへ、語り伝へけむ人のものいひさがなさよ。