えん罪・布川事件 国賠を求めてたたかう夫の傍で

えん罪を晴らし、普通の一市民に戻った夫。二度と冤罪が繰り返されないようにと、新たな闘いに挑む夫との日々を綴ります・・・。

keikoさんのクラス会

2007-01-20 | 日記
 おめかしして10時半ごろ家を出たkeikoさん。
どういうわけか、11時半にあわてて帰ってきた。
syoujiさんの胡坐の中でいい気持ちで寝ていたwatasiはびっくり!!

「あんた、なにやってんの?keikoさんだけ、未だ来てないんですが・・・」って電話があったぞ!
「そうなの!!場所をかん違いしてたみたい!時間には、充分間に合うように出て行ったはずなのに・・・。通知のはがきを確認に戻ってきたの!だって、誰とも電話連絡つかなかったんだもん!!」

そうだった・・・
今日は、keikoさん、クラス会だったんだ。
keikoさんて、「保母さん」(今は保育士って言うみたいだけれど・・・)だったでしょう?卒業して、もう34年も経っているんだって。でも、本当に仲間意識の強い、みんな良い人たちばかりみたい。だって、本当に楽しそうに出て行くんだもの・・・。
 卒業は二十歳の時。
夢と希望いっぱいで、将来に何の不安もなく本当に社会人になって、学んだ知識を活かしていけることに期待感いっぱいだったということだよ・・・。
 akiraくんのときはもちろん働き続けたんだけれど、kaoriさんがお腹にいるとき、もう一度、復帰できると思って六年間勤めた保育園を一旦、退職したんだ。
でも、家庭のこと、社会情勢の変化もあって、とうとう現場復帰が出来なかったと聞いている・・・。そして、途中、労働基準監督署の臨時調査員、そのあと民間の住宅設備機器や建築一般を扱う工務店?の展示場の店長さんを少しだけやって、それから今の病院に勤めたんだ・・・。でも、syoujiさんと出会う直前まで、ずーっと「もう一度保育の現場に戻りたい」って思ってたみたい・・・。
それは、watasiもよく知っていた・・・。いつも、現役を続けている友達をうらやましがっていたもの・・・
勉強もしていたし、いつかそのうち・・・ってずっと考えていた・・・。

 あの時・・・
syoujiさんと出会うあの運命の救援美術展のお手伝いに行く前日、keikoさん、上司と面接していたんだ・・・。

 なぜか、とてもこころが疲れてしまい、「休みたい」、「再出発をしたい」。配置換えを希望して、だめなら仕事をやめよう、と考えてたんだ。

「最後のチャンスだと思って、無理を承知でお話させて頂きます。
 採用の時、『保母の資格を活かして働けるよう、そのうちチャンスがあったら保育室にまわってもらうことも考えておきましょう』と、言っていただいていたんです。
年齢的にも、体力的にも今を逃したらもう無理なような気がします。今度、保育室で、もし欠員が出たらその時は回していただけませんか」

そう、上司に相談していたんだ・・・・

「ここのところずっと塞ぎこんでいたのは気付いていたけれど、そういうことだったの。解ったわ。事務部長さんに話しておきましょう」というところまで、話が進んでいたんだ・・・。

なのに・・・
人生ってわかんないね・・・
その翌日から3日間、syoujiさんと不思議な出会いをしちゃうんだもの・・・ね。

・・・・・・・

 場所を間違えて、あらためて出直して行ったけど、集合写真の記念撮影には間に合わなかったkeikoさん。本当に、あわてんぼうだよね。syoujiさんには、あきれられ、仲間には大笑いされてしまった。・・・
 
 今日はね、実は国民救援会の旗開き(新年会)もあって、syoujiさんはもちろん参加。keikoさんも後から合流する予定。そしてまた、keikoさんは、クラス会三次会に、再合流というスケジュール・・・。

 「ゆっくりしてきていいよ」と言ってくれたsyoujiさんに感謝!!しつつ・・・
夜10時ごろ帰宅してきたkeikoさん

「ねえ、報告があるの。 あのね、友達が嬉しいこと言ってくれたの。
『初めの頃、なんともkeikoさんの姿が「借りてきた妻」みたいで心配で仕方がなかったの。今日、久しぶりに会って、なんかおばちゃんというか、おかあちゃんというか、奥さんになったんだなあって少しほっとしたよ』って・・・。何か、嬉しかった・・・」
「誰だ?そんなこといってるのは!!」と、笑いながらsyoujiさんが言った。

 びみょう~・・・(watasiの感想・・・

布団に入って、楽しかった一日を振り返りながら、
やっぱりsyoujiさんの二十歳の頃を考えてしまったkeikoさん・・・
失った時代は決して戻って来ないんだ・・・って・・・。
自分には、楽しいいい思い出と、そこから延々とつながる仲間との交流があるのに・・・って。
えん罪に巻き込まれていなかったら・・・。
と、ここまで考えて、
「やめよう!考えても仕方がないこと。
 syoujiさんの今の人生がなかったら、私たちも出合うことがなかったんだ!
 私の今の人生もなかったんだ!」

自分にそう言い聞かせるように、watasiのことを抱き寄せた。