バス運転士のち仕分け作業員のち病院の黒子 by松井昌司

2001年に自分でも予想外だったバス運転士になり、2019年に某物流拠点の仕分け作業員に転職、2023年に病院の黒子に…

◎◎を渡って来た母子

2019年01月07日 20時53分55秒 | バス運転士
ある交差点を直進してすぐにあるバス停で止まり… 降車客扱い後に中扉を閉めて、右ミラーを見ながら発車… と思ったら、“私が直進した交差点の横断歩道を右から左へダッシュで渡って来る子供”が映ったので、私は「まさか… 乗客なのか!? でも、子供の場合、ただ走っていることもあるんだよねぇ~ ま、ちょうど前方の信号が赤に変わったばっかりだし… 待ってみるか」と思って、再び前扉を開けた。すると、一人の男の子が前扉のところまで走って来て「待って下さ~い!」と叫んだので、反射的に左ミラーを見てみたら… お母さんらしき女性と、もう一人の子供が走って来るところだった。

数秒後、バスに駆け込んだお母さんが「すいません、一日乗車券を… 大人1枚と子供1枚ください(お母さんと一緒に走って来た子供は幼児だと思われるので不要)」と言ったので、私は「ゲゲッ… マジかぁ~!」と思った。大人が850円、子供が430円… 2枚の千円札を受け取った私は「千二百… 八十円? えぇ~っと… お釣りが… 七百… 二十円?」と言いながら乗車券と釣り銭を手渡したのだが… 前方の信号は“二度目の赤”に変わっていたのだった。

あるバス停で一組の母子が乗り… お母さんがICカードをタッチしたところ、“残額不足”と出てしまった。すると、お母さんが私に一万円札を差し出して「センエン、チャージ!」と言ったのである。もしも、これがジャパニーズだったら、ちょっとムッとしてしまうところなのだが…(こらこら! もしも、それがジャニーズ系の男だったら、嫉妬も含めて激怒するんじゃないのか? ハハハ…) なぜか、不思議なことに… はるばる海を渡って来た人が相手だと、そういう気持ちにならず… 笑顔で両替、丁寧に入金、親切な応対になるのである。う~む… ひょっとして私も外人なのかもしれないなぁ~ ハハハ…(はぁ? オマエの場合、外人じゃなくて怪人だろ! ハハハ…)