先日、久しぶりに“ゆったりと走れる”某地域巡回バスをやった時のことです。巡回何周目だったか忘れましたが、一組の家族が乗ってきました。お父さんとお母さんと2~3歳の娘さんでした。駅を出発した直後にバスが赤信号で止まった時、お母さんが「ここ暑いね」と言いながら日の当たらない席に移りました。しかし、すぐに信号が青になってしまったため、お父さんは「バスが動いていると危ないから、止まるまで待ってようね」と娘さんに言い聞かせながら“暑い”席に残っていました。ところが… そういう時に限って、バス停での乗降客はないし、赤信号は青に変わるし… バスが止まる機会はありませんでした。すると、娘さんが“お母さん恋しさ”に泣き出してしまい、その声はどんどん大きくなっていきました。娘さんを抱いているお父さんも、離れた席に座っているお母さんも、たまたま乗り合わせたオバサンまでも、彼女をなだめるのに必死でした。一方、私はというと… さらにその先の信号も青だったので、不自然ではない程度にバスを減速させて… なんとか“黄”信号で止まりました。そして、大音響の泣き声は、「ママァ~!」という歓喜の声に変わりましたとさ。めでたし、めでたし…