「ねぎ」と注文して数分足らずの間に提供される、そっけなくありふれた定番の器の一杯。
まずは何も足さずにスープを口に運ぶ。ああっ、このシンプルにして、しかし深みのある当たり前の極致。丁寧な仕事はトンコツの臭みを一切感じさせない、それでいてトンコツ本来の力強さはしっかりと伝わる。これほど感動したのは博多「一蘭※1」が復活した直後に食した時か、友人の中村鉄平が教えてくれた「地元御用達の中州の屋台」の一杯以来である。※2
はやる気持ちを抑え、辛子高菜漬けと紅ショウガをトッピングし、高菜の辛味とスープでパンチの効いた味を楽しむも良し、上等紅ショウガと麺のコラボを楽しむも良し。法悦境を遊ぶ時間はあっという間であり、わたしの心中に禁断の言葉「替え玉」が浮かぶ。ああっ、我が友よ、自慢ではないが「小食のデブ」のあだ名を持つわたしの人生において、替え玉など経験したことが無い世界、今更思想は変えれないと断腸の思いで、替え玉をぐぐっと我慢し、替わりにチャーシューを口に含みつつ汁を呑み干せば試合終了。金600円也を支払い、うすら笑いなど浮かべつつ「次回はチャーシュー&餃子にエントリー」などとボンヤリ思う幸せなわたし。
葉子さん、ありがとうございます。持つべきものはガチマヤ―の友也。
※1その後の「一蘭」四角い器にラーメンなどと暴走し自爆。まだやっとるかも?
※2暖暮も最初は美味かったが最近感動しなくなった。口が肥えたか味が落ちたか不明。
本日のおまけ
ツルベカーメン?