[WWF]へーげる奥田の空談言説

サークル「WWF」主宰・へーげる奥田が適当に告知したり興味の対象について論じたりするウェブログである。

ウリナラの危険な兆候

2005-04-26 00:42:07 | Weblog
このところの大騒ぎで目立ったチャイナですが、私は当初からそんなには深刻なものとは見ていませんでした。みんな顔は笑ってるみたいな雰囲気だし、チャイナ当局が「やめないと痛いことするアルよ」とか言えばすぐ収まる程度のものという感じに思えたからです。

むしろ問題は韓国です。ここんとこの韓国はちょっと異常な感じです。新聞各紙(といっても私が毎日読んでいるのは「中央日報」「朝鮮日報」「東亜日報」の3紙程度だが)の論調は反日煽りの度を強めていますし、文化相対主義的な観点の学者や文化人に対する「輿論」の攻撃はもはや集団ヒステリーみたいな状況となっているみたいですな。長年韓国にいる黒田勝弘氏も、不法就労ニダとかいろんな社会的迫害を受け始めているみたいですし。

立法のレベルでも、遡及法である反日法に加え、今度は連座制とも言える「親日反民族行為者とその子孫の財産を没収し、独立功労者とその子孫に与える“親日反民族行為者財産還収特別法”」なるものがマジメに議論されているとのことで、ちょっと近代法学の常識からずれまくっているようですな。

かわいそうなのは、このところの「日韓友好」とかでうかつに親日の方向に行ってしまった人たちで、昨年『殴り殺される覚悟で書いた100年ぶりの親日宣言』なる本を出した趙英男氏が、先日行った産経新聞のインタビューをきっかけにまたまた社会的抹殺に逢いそうな雰囲気です。氏は「産経に掲載されたインタビュー記事は翻訳が違っていて自分の話した内容とはニュアンスが違う」などと釈明していますが、まあこの人の著作や発言は「ウリミンジョクの自尊心をくじけさせるニダ!」という感じで、遅かれ早かれ非難は免れなかったでしょう。

現代日本人にとっては、「自分の考えや常識を相手に押しつけるのはよくない」というのが常識的な思考態度ですが、チャイナやコリアのような大陸的儒教的文化はこの辺のスタンスがかなり異なります。チャイナの文化についてはいろいろ言えるほど知りませんが、朝鮮文化においては、「理に長けた自分は偉いのだから、劣った相手を教えてやらなければならない」という意識が強烈にあるようです。こうした韓国の思考態度の背後には、独特のカスタマイズを施した儒教の「理気論」があるようですが、この思想自体なんだか底の浅いもののように思えるし、少なくとも現代的な社会にマッチしているとは思えません。

WWFの重要な行動規範というか自戒訓として、「批判するなら対象について詳しく知るべきだし、感性ではなく論理によって批判すべきである」というのがありますが、ウリナラのこういった一連の状況は、そもそも批判対象の日本をぜんぜん知らない上で感覚的・感情的な激情で動いている部分が非常に大きく、政治的にもキルゾーンに踏み込みつつあるような気がします。