忘憂之物

男はいかに丸くとも、角を持たねばならぬ
             渋沢栄一

2010.12.13

2010年12月13日 | 過去記事
茨城ショック 民主県連「北風、氷雨、向かい風」小沢氏招致で対立激化の党本部に恨み節

<12日投開票された茨城県議選(定数65)で推薦を含めて24人を擁立しながら現有6議席にとどまる惨敗を喫した民主党。同日深夜、開かれた県連の記者会見では政権運営の不手際に対する不満や小沢一郎元代表の発言に端を発した党本部内紛への“恨み節”が相次いだ。

 「民主党の力が中央で分散した」「国会がきちっと機能していない」

 選挙の大勢が判明した12日午後11時、民主党県連は記者会見を開き、郡司彰県連会長らの口からは堰(せき)を切ったように党本部や小沢氏への批判の言葉が出された。

 現職2人が議席を失い、新人(推薦1人を含む)は3勝16敗と惨敗。

 「北風が吹いているところに氷雨が降ってきた。大変強い向かい風だった」

 投開票直前になって小沢元代表の国会招致をめぐる問題などで党内対立が表面化したことについて、郡司氏は「党本部の動きが茨城で戦っているという一体感を出せず、民主党の力を分散させた。戦いを始める以前のところ」と敗因に挙げた>

まだまだ、こんなものではない。こんな程度で済む話ではない。それに何度でも書くが、批判するなら外でヤレ。早くせんと手遅れになる。

それに恐ろしいのは、だ。この結果に誰も驚いていないだろう。昨年の夏前からずっとわかっていたことだ。私でも昨年の選挙前には「1億2千万人が遭難する」と書いている。「真面目にやっている民主党員が可哀そう」だとも書いている。誰でも知っていたことだ。

産経新聞以外のマスコミも酷いもんだった。朝日新聞なんかも「鳩山由紀夫新代表」とかで提灯をぶら下げていた。

<人柄の良さは折り紙付き。「政治は愛」「政治を科学する」などと他の政治家からはめったに聞かれない言葉を口にするため、永田町では「宇宙人」と呼ばれるが、大衆受けはいい>(2009年5月17日朝日新聞)

小沢一郎は「シャイ」で「口下手」なんだそうだった。もちろん、民主党に投票した日本の有権者は笑えない。しかし、そのときに調子に乗って鳩山由紀夫を褒めちぎっていた連中は卑怯に過ぎる。勝谷とかだ(笑)。しかし、冗談抜きで「勝谷が言うなら・・」といった浮遊層は少なくなかったのではないかと思われる。大嫌いな大マスコミとやらで、声を大にして「政権交代」を叫び、政治に興味を持ち始めた層を取り込んだ責任はあろう。

勝谷は政治家ではないから辞めろとは言わんが、せめて良心があるのなら「間違えてました」と述べるべきだ。そうではないなら小沢だけではなく、管も鳩山も合わせた「民主党なるモノ」を今でも擁護してやれと言いたい。私も勝谷誠彦は好きだったし、有料メールも受け取り、クソ面白くもない小説まで買って読んでいたが、本当にがっかりだ。

人類は何千年も前から「欲に目がくらむ」ことを知っている。人間には煩悩があることを知っている。もうすぐ一〇八回の鐘の音が鳴り響くことにもなっている。「この人とは仲良くしたい」とか「この団体の批判はせんほうがいい」と思うなら、それはそこらの大マスコミなんだから、それはそれでいいではないか。それならば鳥越や古館のほうがマシだというのだ。そういう立派な阿呆が大マスコミにはたくさんいるではないか。支那朝鮮やアメリカやロシアを批判するから「公正中立」なわけでもあるまい。それに論客が論を曲げたら値打ちがないというのだ。左でも右でもいいが、これからは「コラムニスト」ではなくタレントを名乗ることを望みたい。文章の上手いタレントも少なくないではないか。

いま管直人を「権力亡者」とか「空き缶」とか叩いているのも、仙谷を「真っ赤な官房長官」と馬鹿にしているのも、つまるところが「反小沢」だというだけであろう。鳩山由紀夫に至っては不気味なほど持ち上げていたではないか。曰く「オペレーションズ・リサーチを学んだだけのことはある。さすがに軍事目的で開発された学問で博士号を取った手腕がみられる」と絶賛し、あまつさえ「5月決着を果たした」ともやったのだ。

政権交代が成ったあとも「自民党支持者」に対して「お前らに勝ったんじゃボケ!」と「たかじん」の番組のオマケでやった。その際「もういちど、自民党政権にしたいならどうぞ、そのときはボク、この国を出ますからw」とも言っていたが、まあ、出て行かなくてもいいから、小沢一郎が強制起訴されて政治家として終わった後でもいいから、ちゃんとタレント活動に専念して欲しい。「朝日新聞の悪口芸人」でいいじゃないか。「築地をどり」も読んでるぞw






菅首相の「仮免」発言を批判=野党

<自民党の小坂憲次参院幹事長は12日夜、菅直人首相が「これまでは仮免許だった」と発言したことについて、「仮免許で政権を運営されてはかなわない。一日も早く政権を明け渡すべきだ」と批判した。
 公明党の山口那津男代表は「むしろ鳩山内閣時代の副総理の期間が仮免許だったのではないか」と述べた上で、「仮免許で国益がどんどん損なわれたのであれば、即刻免許を返上すべきだ」と強調した。また、みんなの党幹部も首相発言について「失笑してしまう。語るに落ちた話だ」と指摘した>


・・・仮免許で勝手に公道を走ったら捕まる、と誰か教えてやれ。

ま、それにしても酷い。これを本当に言ったのかと思うと、腹が立つではなく頭が痛くなる。どこまでも舐めきった人間だ。また、試用期間でも見習い期間でも何でもいいが、それはあくまでも「本採用」と区別されておらねばならん。書くのも虚しいが、この薄ら馬鹿にはそんなこともわからんのだろう。まさに「亡国の兆し」だ。





小沢氏招致問題、幹事長一任も解釈に溝 民主役員会

<民主党は13日午後の役員会で、小沢一郎元代表の国会招致問題について協議した。岡田克也幹事長は役員会後の記者会見で、(1)自らが改めて小沢氏に衆院政治倫理審査会(政倫審)への出席を説得する(2)小沢氏が出席を拒否した場合は、党として政倫審での小沢氏出席の議決を求める-の2点で幹事長一任を取り付けたと説明した。

 ただ、小沢氏に近い役員会メンバーは「岡田さんが小沢さんに話をする時に『もし自ら政倫審に出なかったら議決することもあります』と話すことについて一任した」と話しており、解釈の違いが浮き彫りになった>


ンで、この「仮免許に負けた一兵卒」に振り回されている民主党も崩壊している。党内における醜い派閥力学の弊害で、日本の政治は混乱を極め、確実に崩壊し始めている。↓

給与所得控除など縮小決定

<政府の税制調査会は、来年度の税制改正で所得税の給与所得控除などを縮小し、増税することを正式に決めました。ただ、配偶者控除の所得制限案については、来年度からの導入を見送ることになりました。

 政府税制調査会は、来年度の所得税について、サラリーマンの税負担を軽くする「給与所得控除」や、23歳以上を扶養家族とする世帯に適用される「成年扶養控除」に、所得に応じた制限を設けるなどの見直しを決めました。

 これによって税収はおよそ2000億円増え、3歳未満への子ども手当の支給額を上積みするための財源に充てる方針です。

 一方、子ども手当上積みの財源として検討してきた配偶者控除の所得制限案は、民主党内からの反発が強かったことなどから、来年度の導入を見送ることになりました>


2009年3月、朝日新聞は定額給付金についてこう書いている。



<支給される一見善政に見えそうな施策が、必ずしも多くの国民からの支持を集めていない。その理由は、まず麻生首相の二転三転する自信なげな姿勢そのものが、国民の不信をかったことがあげられよう。そのため定額給付金の性格、狙いなどを、国民に説得的に説明できずに国会での不毛な論戦を招いてきた。

そしてその支給の時期が市町村ごとにばらばらで、国全体の政策としてその存在感が甚だ希薄なことである。更に、定額給付金の支給を受けた国民の声が報道されているが、「温泉へ行く」「ごちそうを食べる」程度の話が多かった。景気のための消費刺激とはいえ、税金2兆円も使ってこんなことでいいのか考えさせられる>



どれほど「批判するのが難しかったか」がわかる涙ぐましい記事である。もちろん、批判するだけの簡単なお仕事ですの民主党の連中も叩きに叩いた。この記事もよく読むまでもなく、事務手続きの関係などで「配る時期がずれた」ことしか批判し切れていない。「国全体の政策としての存在感が甚だ希薄」など何が悪いのかもわからない。それに使い道が「温泉に行く」「ごちそうを食べる」の何が悪いかもわからない。定額給付金は政府が「そう使いましょう」としてきた景気刺激策である。また、記憶に新しいが当時、新聞の折り込みチラシやテレビCMはどうだったか。給付金の金額に合わせたパック料金の商品が宣伝されていたではないか。売る側が「こう売ろう」と発信して、買う側が「これで買おう」とすることの何が不満なのか。朝日や民主党が「こんなこと」というのは経済活動のことである。馬鹿も度が過ぎているのだ。

また、朝日は腹が収まらぬとして受け取った国民を馬鹿にし始める。



<もっと問題なのは、この定額給付金を評価しないという声が多いのに、辞退者がごく少ないという事実だ。まさにモラルの退廃である。最近の主要なマスコミの世論調査によると、定額給付金を「評価しない」とする意見が大体6割前後である。これに対し、「受けとらない」とする回答はほんの数%に過ぎない。評価しないなら、受け取らないのが筋であろう。このことは定額給付金に反対だが、政府がくれるからもらっておくといった身勝手なご都合主義のいい加減な態度といえる>



なんと「モラルの退廃」とまで書いている。ましてや「スジ論」である。オノレら「いらん!」と言えや!という恫喝記事である。朝日は血管を浮かせて<政府がくれるからもらっておくといった身勝手なご都合主義のいい加減な態度>と国民を馬鹿にするが、これをこのまま「子供手当」に当てはめてみれば、今は、一体どう書くのか。このとき定額給付金で麻生内閣の支持率をどん底まで下げた日本国民は、どの面下げて子供手当を「増税までされて」受け取るのか。これは反省することは当然だが、やはり、少しは血を見たほうがいい。無論、民主党に投票しなかった人も仕方がない、連帯責任だ。みんなで増税地獄を味わって、今日や明日の食事に事欠く貧困層が珍しくなくなってから、あの2009年の夏に我々は何をしたのか、と思い起こすことになるかもしれない。

みよ、この政権の無様な姿を。小沢がどうのではないのだ。



首相の沖縄訪問を発表 仙谷官房長官

<仙谷由人官房長官は13日の記者会見で、菅直人首相が17、18両日に沖縄県を訪問すると発表した。首相は同県の仲井真弘(ひろ)多(かず)知事と会談し、米軍普天間飛行場(沖縄県宜(ぎ)野(の)湾(わん)市)を名護市辺野古崎地区に移設するとした5月の日米合意に理解を求める。仙谷氏は「沖縄には長年、ヤマトンチュー(本土の人)としてしわ寄せを押しつけてきた。沖縄の皆さんには申し訳ないが、日米合意(受け入れ)は七重の膝(ひざ)を八重に折ってでもお願いしたい」と述べた>


政権当時の代表が口にした「最低でも県外」を覆すならば、先ずは他にすることがあろう。それは貴様らが野党時代に散々騒いでいたことではないか。現幹事長は「マニュフェストには書いてない」と信じられん無責任を吐くが、これほどウソを吐きまくって盗った政権に何の期待が出来るというのか。

いくらお願いしても、だ。このままでは議論のスタートラインにすら立てないことをまだ理解していない。それにこの直前、管直人は「沖縄基地を辺野古に移転するのは許さない」として国務大臣を更迭され、その結果、連立を離脱した社民党に尻尾を振っている。もう、わけがわからない。こんなのはブレてるといわない。意味がわかっていないのだ。

また、はっきり書いておくが、沖縄県民は「ウソを吐かれた」から怒っているのではない。それに騙されている沖縄県民がいるかどうかも怪しい。マニュフェストもそうだ。正確に言うと「騙された!」と怒っている国民などいるかどうかわからない。それに「覚悟なき正直」とは扱えないことでもある。ドストエフスキーの「白痴」に出てくるムィシュキン伯爵は、その純粋無垢さから周囲の人々を破綻させてしまう。映画では「ライアーライアー」というのがあった。ジム・キャリーだ。これも「24時間ウソが付けない」という弁護士が騒動を巻き起こすパロディ映画だった。無論、だから自公政権もウソを吐きまくった。

すなわち、すぐにばれるウソしかつけない無能と、ウソも吐けない無能は同じく困ることになる。民主党は前者だ。現在、日本の国民が怒っているのは、民主党が無能だからだ。浅薄に過ぎるからだ。思慮が浅いからである。ざっくりいえば安モンなのだ。

そして悲しいかな、政治家のレベルは有権者のレベルだ。これはもう認めざるを得ない。

ただし、それに気付いた国民は、実にあっさりと切ることも忘れてはならない。次の選挙では「民主党候補」とか「元民主党議員」というだけでハンディキャップみたいなものだ。そしてそれは自業自得なのだ。ま、それで日本が良くなるかどうかは別の話だが、今よりマシ、という確信は弱くないし、その方向を選択することには迷わずに済む。



コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。