忘憂之物

男はいかに丸くとも、角を持たねばならぬ
             渋沢栄一

メッキが剥がれる音 

2009年04月14日 | 過去記事
■2009/04/14 (火) メッキが剥がれる音 1

なぜだか最近「妙な夢」を見て起きる。今の仕事と前職が混じった環境の中、転勤が決まって汚れてボロイ部屋に引っ越したりする。夢だから違和感とかはない。淡々と見ているだけなのだが、とても寝覚めが悪い。ま、私も人間だから、それなりに不安やストレスはあるのだろう。いくら気張っていても、心の底では「疲れている」のかもしれない。

今日も寝汗をかいて「うあぁぁああ!!ごるぁあ!!」と叫んで起きた。自宅であれば妻を起こして「怖い夢見たのぐすん」とか言いながら手をつないでもう一度寝るのだが(お互い様)、ここは会社。そういうわけにもいくまい。だから、そのまま起きることになる。

起きたら起きたで静かだと不安になる。だからテレビをつけてみた。日テレだ。

これやってた。

http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20090413-OHT1T00190.htm
<カルデロン・のり子さん両親が帰国>

しばらく前からマスメディアが取り上げているが、もう、どのように報道して、どのようにすり替えて、どのように運びたいのかがよくわかる話であったので、あまり興味もなかった私だが、この名前も知らないコメンテーター(?)のようなオサーンの言葉にはさすがに度肝を抜かれた。朝の6時過ぎだったと思う。番組名も知らんが、

「不法入国した外国人の方々であってもですね、日本で真面目に働いているそのような方に対する生活や自由が損なわれる。このようなことがないように、我々は考えていかねばなりませんね。」

と聞いた。大凡間違ってないはずだ。

不法入国という犯罪行為をお得意の人権問題にすり替えているとは知っていたが、まあ、なんともこの程度とは呆れ果てる他あるまい。「税金払ってるんだから選挙権出せ!」と変わらぬ乱暴な理論である。

私は「外国人参政権」について、コンビニで例えたことがある。

「生まれたときからこのコンビニで買い物している。だから営業会議に出せ。企画会議に出せ。経営に参加させろ!と言っているに等しい暴論である。」

というものだ。

「経営に参加」するならば、先ずは入社して「資格」を得なければならない。日本の政治に参加するならば、ちゃんと帰化して「日本国籍」を得なければならないというだけだ。

「2」へ

■2009/04/14 (火) メッキが剥がれる音 2

コレも同じ。例えるなら、

「正式に採用されたわけではない。面接も受けていないが従業員に紛れ込んだ。でも、一所懸命働いていたのだから正式に従業員として認めるべきだ!」

ということか。どれくらい阿呆な理屈かよくわかる。

ま、こんなことを書くと、だ。

拡声器を持った詐欺師などが、

「おまえの先祖も不法入国じゃないか!大嫌いなんだよ!絶対に追いだしてやる!このゴミが!あいたたた♪あいたたた♪現行犯でぇっす!暴力行為でぇっす♪」

と言うかもしれない。勘弁して下さい。踊れコリア!!

ま、そういうならだ。私の祖父母を調べて不法入国だったら強制送還でも何でもしてくださいというしかできん。しかし、終戦前だった(韓国という国はない。日本だった。)らしいし、祖父・太郎は日本兵だった(ばあちゃんに惚れて連れ帰った。)から、おそらく大丈夫だと・・・まあ、どっちも亡くなっているがなww

いや、まあ、私のことはどうでもいい。

この件で思うのは「日本の空気」が変わってきたという事実である。

明らかにマスメディアは浮いている。みんな「??」となっている。空港で抱き合いながら泣く家族の映像が浮いてしまっている。アレ見て「かわいそう・・・だから私は国とか国籍とか国境とかいらないって思うのよ。おろろん。」という人は周囲からも浮いているのではなかろうか。マスコミが「かわいそう!子供に罪はない!家族がバラバラにされる!」とやればやるほど、この国の問題点が浮き彫りになる。北朝鮮のミサイルもフォローする。

「3」へ

■2009/04/14 (火) メッキが剥がれる音 3

クライシスコミュニケーション。

危機管理における情報交換である。普通はマスメディアなどが役立たねばならない。しかし、日本の場合はちょっと違う。日本マスコミの流す「お気楽ムード」や「友好ムード」、更には「お涙頂戴、思考停止モード」や「差別はアカン。貧困はアカン。格差はアカン。自民はアカン。日本はアカン。」からその「真意」を読み取らねばならない。存外、この国の良民はメディアに対するリテラシーが向上しているのかもしれん(笑)。

デカメロンかカリメロンか知らんが、このフィリピン人家族の一件が「不法入国」とは国際常識の中で「どのように扱われているか」を考えるキッカケとなっている。そして、当然ながら「絶対に許されない」という常識が眼前に転がる。それは言うまでもなく危険だからである。素性のわからん外国人が、自分たちの生活空間に蔓延る危険など説明するまでもなく、ましてや日本のマスコミが偽善をもって論点をずらせる範疇を超えている。

その物語の構成は単純なものだ。

腐臭漂う記事を貼っておく。

http://mytown.asahi.com/saitama/news.php?k_id=11000000904140003
<カルデロンさん一家 「3人また日本で」>

<学校を早退し、両親と一緒に空港に来たのり子さんは、携帯電話でロビー内の写真を撮ったりして明るい表情を見せていた。曇ったのは搭乗時刻の1時間ほど前。顔はだんだん涙でぐしゃぐしゃに。両親は、あふれ出るのり子さんの涙を手でふいてあげながら、強く、何度も何度も抱きしめ、別れを惜しんだ。>

ひたすらに同情を誘う書き方。にしても下手クソww

安モンの小説家にでも書いてもらえ。

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