忘憂之物

男はいかに丸くとも、角を持たねばならぬ
             渋沢栄一

2009.1.26

2009年01月26日 | 過去記事
テレビで警官隊とデモ隊が衝突していた。朝鮮総連かと思ったら「京品ホテル」という宿泊施設だというから驚いた。なんでも経営者が破綻して施設を売り払ったが、従業員らがそれを認めず、「自主営業」を行っていたらしい。そして、今日の「強制執行」となったわけだ。▼それにしても、そんな「自主営業」の施設を利用していたという客層が窺えるが、従業員は30人しかいないのに、デモ隊は総勢200名だったらしい。支援団体というやつか。派遣村も御苦労さまだったが、休む間もなく(宴会する暇はあったらしい)、今度は可哀そうな従業員を助ける「お仕事」なわけだ。私も首になったら助けてくれるのだろうか。▼2008年の5月。ここの経営者は「退職金40%増」と「有給休暇の買い取り」などを条件に、全従業者を解雇している。しかも「再雇用の斡旋付き」だった。「派遣村の村民」を思えば厚遇であると思うのだが、30名の従業員はそれを認めない。▼従業員は正社員39名。パート従業者が92名。全員の清算が完了し、再雇用斡旋も完了しているという。この30名の方々も「我々は満腔の怒りをもって糾弾する!」とか「自主営業のたたかいが100日以上続いたことは新しい労働運動の新しい幕開けである!」などとアカ臭いセリフを吐いて闘うよりも、とりあえず働いた方がいい。運動なんて終われば何も残らない。▼話は変わるが、私の大好きな「奈良漬け」が「飲酒運転の言い訳」にされていると知って、他人事ではないと慌てた。しかし、基準値程度のアルコール度数を出すためには400グラム(60枚ほど)の奈良漬けを喰わなければならないということだ。いくら私でも、そんなには喰わないから安心した。▼埼玉の検問で捕まった女は「奈良漬けを食べただけ」と言い抜けしようとしたらしい。要するに「奈良漬け」であろうが「酒」であろうが、「ウィスキーボンボン」であろうが、「飲酒検知機に引っかかる」こと自体が道路交通法違反なのだと知らないのだろうか。▼「問題のすり替え」で問題の本質を薄める。誤魔化す。左派の常套手段でもあるが、東京ユニオンは「まだ闘いは終わっていない。今後もホテル前などで活動を続ける」と言っているらしい。企業が悪いのか、国が悪いのか、奈良漬けが悪いのか。▼頑張っていても企業が勝手に潰れることもあろう。派遣の契約が切られることもあろう。「運」が悪いときもある。「本人」が悪ときも少なくないはずだが。

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