忘憂之物

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             渋沢栄一

女性による壮絶DV 男性が土下座させられ踏みつけられる例も(NEWSポストセブン)>2012.5.19

2012年05月19日 | 過去記事

    



女性による壮絶DV 男性が土下座させられ踏みつけられる例も(NEWSポストセブン) - goo ニュース

<早乙女太一(20才)による恋人、西山茉希(26才)への暴力が明らかになったが、芸能界ではほかにも泥沼裁判中に妻・美元へのDV現場の音声が流出した高嶋政伸など、DVの事例は多い。巷でもDV男が増えているが、一方で、男性が被害者となる女性によるDVもあるという。その実態について、恋人・夫婦仲相談所所長の二松まゆみさんに聞いた。



 * * *



 私のところにも女性によるDVで相談にくる男性はかなり増えています。女性によるDVの特徴としては、相手が弱っているときに強気になって暴力的になっていく点があげられます。例えば、生活費を使ってしまったなど、明らかに男性が悪いという状況で、その男性が謝っているにも関わらず、さらに土下座をさせて踏みつけるなどのケースです。なかには、男性の腕を折ってしまうなどの事例もあります。



 精神的なDVもあります。食事の準備や洗濯など、夫に関する家事を一切しないとか、じわじわと責めるケースも多い。ほかにも、夫の給料を全部自分のところに入れてしまって、夫にはお金を渡さない、とか。



 また、女性の場合は男性に力でかなわないのに対し、相手を言葉で責めるのは得意なので、精神的に痛めつけるようなことをいう場合が多いですね。同じ小言を毎日何度もぐちぐちといい続けたため、男性が精神的に参ってしまったという相談もありました



 男性によるDVとの違いは、男性の場合、暴力をふるった後に謝ったり泣いたりするなどの特徴がありますが、女性の場合は感情的になって泣くことはありますが、謝ることはあまりないことです。たとえ泣いたとしても、徹底的に相手をこらしめる“モンスターワイフ”が多いですね。



 ただ、女性によるDVの場合、男性が生活費を勝手に使ってしまった、浮気をした、無断外泊が続くとか、明らかに男性が悪いパターンが多いように思います。



 とはいえ、DVが起きるのは、夫婦間のコミュニケーションが取れていないというのがいちばんの原因です。世間から見て“素敵な奥さん”といわれている妻が突然、豹変して暴れるようになったという報告もありますが、それは夫が気づかなかったほど、ストレスを抱え込んでいたからだと思います。男性は日ごろから妻や彼女に不満や不安がないか注意することを忘れず、精神的に何かため込んでいるようだったら解消してあげること。夫婦や恋人同士で、なにごとも話し合うことが大切ではないでしょうか>






身内の恥を晒すと、私には叔母が3人いた。以前、いずれも近所に住んでいて、幼少の頃の私も世話になった。そのいちばん下の叔母が嫁に行った。私が中学に上がるかどうかの頃だった。上2人の叔母はお水系バリバリのケバい美人だったが、そのいちばん下は太っていたし、どこか田舎臭い雰囲気があったから、よく冗談半分「あんたは一生結婚できない」などとからかわれていた。上2人も何度か嫁に行って、何度か戻ってきたから同じようなモノなのだが、それでも、行けるか行けないか、は大きな差となる。その叔母が行ったわけだから、私もよく覚えている。結婚式もあった。

予想通り、旦那さんは大人しそうなアレだった。叔母よりもだいぶ年上のアレだ。宴会場の端でメシ喰っていた私に「こんごともよろしく」と女神転生の「仲魔」のような挨拶をしてきた。顔は笑っていないし、とても小さな声だった。子供ながら心配になったモノだ。

そしてその「心配」は的中する。叔母は凶暴だ。あの上の「お姉ちゃん2人」がとても凶暴だったから、いちばん下の叔母も怒りだせば獰猛だった。幼少の頃、私は「上2人の叔母」と大阪は難波に遊びに連れて行ってもらった際、他店のホステス(叔母二人もホステスだった)と喧嘩になり、凶悪な叔母二人から虹の街(地下街)のトイレで便器に顔を突っ込まれる金髪ねーちゃんを見ている。びしょ濡れになった金髪ねーちゃんは土下座していた。そのあと、何事もなかったようにハンバーグランチを喰う叔母二人に、小心者の私は体の底から震え上がったモノだ。

その血を受け継いでいる「いちばん下の叔母」が結婚した。するとやはり、そんな甘い新婚生活の最中、叔母の正体は露呈されることになる。

とある昼間だった。オカンが電話口で困っていた。電話を切った後、オカンは私の方を向いて「警察から」と呟いた。当時、身に覚えがありまくる私は怯んだが、どうやら用件は私ではなく、なんでもいちばん下の叔母、とりあえず「J子」とするが、そのJ子叔母さんの旦那が行方不明になったとのことだった。それで警察から「何か知りませんか?」というわけだが、オカンはすぐに自転車に飛び乗ってどこかに行った。「J子」の家だった。

「J子」は昼間からビールを飲んでいた。我が家系からすれば「ビール」はお茶と同じだが、いかんせん状況がよろしくない。旦那が行方不明で新妻が家でビールはないだろと、長女であるオカンは「J子」を叱った。しかし、その原因自体が「J子」だと判明する。

「缶ビールで殴った」との証言があった。まだ中身が入っているモノだ。その缶の底を掌に当てて握り、遠心力を利用して大振りで殴った、ということだった。オカンは「J子」を連行、自宅に連れ帰ってきた。自宅にはまだ祖母、つまり彼女らの「母親」がいた。

「事件」は3日ほど前のことだった。もちろん、日常的な暴言、暴力行為は当初からあったそうだ。しかし、その日は「缶ビール」という凶器で殴っていた。「J子」の証言から「相当な出血」もあり「たぶん唇が切れている」ということもわかった。旦那の実家にも連絡すると、複雑な心境ながら「実家には戻っておりません」みたいなことを言った。「J子」は3日の間、ずっとビールを飲んでいたわけではなく、旦那の会社の同僚などにも連絡をしていた。旦那を知らないか?と電話はしていたという。

いよいよ深刻になってきた。祖母は黙って話を聞いている。いくら凶暴な叔母、あるいはオカンとはいえ敵わぬのが、この祖母だった。だから「J子」も素直に聞かれたことに応え、聞かれていないことは話さなかった。大阪の下町にある文化住宅に緊張が走る。

それから何日かが経過した。「J子」もさすがに「死んでるンぢゃ・・・」と危惧し始める。オカンも「傷をそのままにして、信貴山に逃げて死んだかも」などと言う。なぜに信貴山かは不明だが、たしかに警察からも連絡はない。当初は楽観的に「いくらなんでも実家に戻ってるはず。あのときは電話でウソついただけ」という見解もあった。庇っているのだと。しかし、その頃からその実家からも電話が入るようになった。実家の母親(と思われる)人も心配のあまり「なにがあったのか」とぶつけてくるようになった。コレは本当にいなくなったのだ、と理解できた。そんなある日だった。失踪から十日ほど過ぎていた。

警察から電話があった。近鉄沿線のローカル駅の「ホームの下」にいるところを発見された。通報したのは駅付近の弁当屋さん。毎日、夕方に「ノリ弁当」を買いに来るオジサンがいたそうだ。そのオジサンは毎日、血の付いた同じ服だった。顔は真っ黒になってくる。ホームの下にいたから服も相当汚れていた。それに唇にも新しい大きな怪我がある。不審に思った弁当屋さんのアルバイトが尾行すると、駅前駐輪場の奥、金網の隙間からホームの下に入って行くオジサンを確認、どうすべきか迷ったが気味悪いし、もしかすると犯罪者かもしれない、ということで通報した。

相手の親が自宅に怒鳴り込んできた。息子は怖くて自宅に帰れない、心配させまいと実家にも帰れない、恥かしくて会社の人や友人にも相談できない、どうしてよいのかわからず、思い余ってホームの下に逃げ込んだのだと、なんなんだあのオンナは、どういう育て方をすれば、あんな鬼のようなオンナになるのか、と怒りに任せ、且つ、涙ながらに訴えていた。オカンもさすがに困惑していた。私はその様子をファミコンしながら見ていたのだった。そこに「上2人」の叔母も来た。祖母も来た。相手側は父親らしき人も来た。

ホームの下にいたオジサンもいる。黙り込んで下を向き正座していた。おそらく、そのオジサンはいまの私くらいの年齢か。「J子」よりひとまわり以上年上だった。

そのオジサンの母親らしき人がガンガン怒鳴っていた。隣に座る父親らしき人も腕組みしながら、なぜだかオカンを責めていた。オカンも長女として責任を感じたのか、なによりも「J子」の馬鹿さ加減を知る者として返す言葉もなかったのか、何を言われてもすいません、すいません、とやっていた。そこで今度は私がキレる。

「オカンは関係ないやろがい!!!!」

その父親らしき人に向かって行った。明らかに怯んだ父親らしき人は後ろに仰け反った。

「オッサン、呆けたこと言うたらアカンど。こんな乞食、はよ連れて帰れ!!」

祖母に制止された。静かに「あっちに行け」と言われた私は仕方なく、ファミコンのコントローラを持ち直した。画面ではマリオかなにかが死んでいた。

そして祖母は「J子」に一言。


――――阿呆らし。男のくせに情けない。こんなオトコとは離婚せい。


さっと立ち去ってしまった。父親らしき人は明らかに「ぐぬぬ・・」となり、それからまた怒りだし、母親らしき人と正座している息子(?)を連れて帰って行った。「訴える」とか何か言い残したような気もするが、その後、我が実家も「J子」も裁判所から呼び出しはなかった。呼び出されたのはその後、少々やんちゃだった私だけが数回あった。


「J子」もいるし、ということで、その夜は恒例の宴会。上2人の叔母の旦那方も呼ばれていた。祖母を囲んで日本酒やビール、マッコリが乱れ飛ぶ。上2人の旦那方の自慢大会が始まる。「オレなんか水槽で頭割られた(けど逃げなかった)」「オレは背中を切られた(けど逃げなかった)」――――背筋が凍るオンナどもだが、これらの理由はともに「浮気がバレた」だった。オカンは困った顔をしていたが、祖母は大爆笑してマッコリを飲んでいた。

祖母が私を呼んだ。マッコリを飲めと言う。私はさらっとドンブリを空にして返すと、おまえ、今日は偉かったな、と褒めてくれた。オカンを守ろうとした、これぞ男の子と。

オカンも「実は嬉しかった」と恥ずかしいことを言う。私も恥ずかしくなったから、マッコリをもう一杯飲んで席を離れ、ファミコンのコントローラーを持った。




2 コメント

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Unknown (Sugar)
2012-05-22 23:23:07
息子たちに爪の垢を下さい。
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Unknown (久代千代太郎)
2012-05-24 12:42:04
>シュガーちゃん

そ、そう?
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