長くこの仕事をしていると 色々な人に出会うのですが
とりわけ色々な子供たちに出会います。
Aちゃんは ある時学校から帰ってきたら お母さんが亡くなっているのを見つけました。
それまで元気だったの。。原因はわかりませんが、
亡くなっているお母さんを見つけてしまった小さな子の心理は一体どんなものか想像もつきません。
とっても お母さん子で 引っ込み思案のお子さんでしたから
お母さんが亡くなって。。それも自分で見つけてしまったら・・
しばらく学校に行かれなかったようです。
でも・・ようやく半年たった頃 「学校に行かれるようになりました。」とお父さんからご連絡を頂きました。
私の所に 一度挨拶に来てくれました。
はにかんだ顔というよりは 今にも泣きそうな顔でした。
でも、私の所に来たのは Aちゃんの大きな決意だったのだと思います。
私の所には時間的にこれなくなってしまいましたが 強くなって育っていくAちゃんを祈ってやみません。
いつか また会えるといいです。
Bちゃんは とてもとても賢い子です。
テストは満点でなければならないと思っています。
定期テストも毎回全部ほぼ満点。
普通は二週間くらい前に 場合によっては一夜漬けでテスト勉強するのに
Bちゃんは一か月前からソワソワしています。
定期テストに間に合わないんじゃないか。。と言うのです。
もともと 大雑把な私ですから
まあ、そんなに今から慌てないで 日ごろの頑張りが蓄積されているから大丈夫よ。
自分を信じて。。と言うのですが Bちゃんには届きません。
精神的に自分自身を追い込んでしまったのでしょう。
摂食障害になってしまい、今は 塾も学校もドクターストップになりました。
入院はしていませんが、驚くほど痩せてしまっています。
私の所にもなかなか来れないので
手紙を書きました。
その後 LINEで とてもにこやかに 前向きに そして なにより焦らずに過ごそうという気持ちが
送られてきました。
それまでは 自分でなかなか決めることができないので
1つのことも 二巡三巡して またもとに戻って 結局決められない。。ばかりでした。
私にできることは とにかくBちゃんの話を聞くことです。
Bちゃんとの付き合いは短くて まだ1年足らずなのですが
Bちゃんの気が済むまで とことん付き合うつもりでいます。
きっとね
そんな 大雑把なおばちゃんを求めていたのかもしれないです。
昔は近所によくいたおばちゃんみたいな。。
そんな存在を。
Cちゃんは ダウンちゃんです。
ダウンちゃん特有の活舌がはっきりしないというものが最初ありました。
お口を開けて ゆっくり話してみよう
そこから始めて 今年で6年目のお付き合い
だいぶ良くなったとはいえ、今も 時々何言っているのかわからないときもあるのですが
いつもにこやかなCちゃんは 私の癒しです。
ただ 誤解しないでほしいのは
ダウン症と一口言っても その子供のもつ特色は様々ということです。
Cちゃんに限って言えば Cちゃんは 記憶力に優れ、なにより努力家です。
ご家族もまたCちゃんをしっかりサポートしています。
だから
いつも いつも前向きな気持ちで頑張ってきたので 同じクラスの誰よりもよくできます。
算数が苦手とか・・そういうのは誰にでもあるよねって言える程度です。
時々 意識が散漫になったり
集中力が切れたり
そんな事だって ダウン症だからではなく 誰にだってあること
そんな風に考えて 他のいわゆる「健常児」と言われる子供たちと同じようにCちゃんと向き合ってきました。
今 コロナの恐怖から Cちゃん以外の生徒さんはみんなお休みしています。
でも、Cちゃんは いつもニコニコ元気にやってきます。
そして
私が舌を巻くほど見事に課題をやり遂げ
時には その先まで進んでいます。
Cちゃんは いつも自信に満ちていて
そんなCちゃんは 私にとって 私の先生でもあります。
時々 涙が出そうになるくらい Cちゃんは私を感動させてくれます。
パラリンピック。。という舞台には立たなくても
色々な事を抱えながら ある時は戦いながら
そして受け止めながら生きていく。
身近にこんな感動をくれる人達がいることを
出会えたことを私は幸せに思うのです。