My Life with 統失

僕の統合失調症と向き合う日々の葛藤や、苦悩、嬉しいこと、楽しいことなど、赤裸々に綴っていきます(^^)(^^)

向日葵カーニバル ー幼年期ー

2018-03-09 18:14:04 | 日記
あれは、30年近く前になる。

幼年期。

保育園。

琉真は手を振っていた。

父と母に向かって、絶えず。

舞台発表会だった。周りの皆は皆、合唱している。

琉真だけはただ、口をぽかんと開け父と母に向かって手を振っていた。

一体琉真にとって、父と母はどう映っていたのか。

寂しかったのか。愛おしかったのか。ロボットだったのか。

発表会後、苺のショートケーキを母と妹と食べた。

その時に、父、幸太郎の姿はなかった。



ある時、保育園の運動会。かけっこのスタートと同時に周りのランナーの姿が消えた。

琉真は足が速かった。

それから小学校卒業まで、負け知らずになる。

ランナーとしての素質はあったのか。


毎年、お正月になると、箱根の山を懸命に駆け上がる、大学生ランナーのテレビに釘付けだった。

肩にかける襷は琉真にとっては不可思議なものだった。


襷の重み、それはまだ琉真にとっては、小さな身体のウエイトの様なものだったに違いない。