國學院−東洋1回戦
いよいよ梅雨間近と思われる関東地方。この時期に大詰めになる大学野球は、いつも天気予報とにらめっこだ。
今日も朝から雨だったが、1時間30分もおくらせてなんとか試合開始できた。関係者の皆さんのご努力に感謝せねば。予定通りの10時開始なら見れなかったが、おかげで今日は運良く見に行くことができた。
ただ、雨は降り続いている。せめて野球くらいはスカっと爽やかにいきたい。
打線が当たってないから藤岡にかかる負担は相当。なんとか援護が入るまで0で行ってくれたら。
今日は打線を組み替え、3番に鈴木大、4番にはMr.ツーベース戸田を上げた。
3回表國學院の攻撃
二死無走者から谷内がレフト前
庄司もレフト前で一二塁
4番山崎への4球目にワイルドピッチで二三塁に進塁
山崎は結局四球で満塁
ここで5番村上 完全に打ち取った当たりだったがレフト前にポテンヒットとなって2者生還
国学院が2点先制。重い重い2点になるのか…
4回ウラ東洋の攻撃
鈴木四球、戸田がセンター前、藤本四球の無死満塁のチャンス
緒方は右中間へ大きい当たり
これが犠牲フライにしかならず。
風は強く向かい風だった。点が取れない時はこういうことがある。
後続も続かず1点どまり
立ちはだかる鷲尾。1球ごとの魂の入った叫び声に、東洋の打線は気合い負けしていた。
しかしやっとチャンスをつかんだのが7回
一死後
鮫島ヒット(代走森椋)小田もライト前ヒット。森は三塁へ一死一三塁。
つづく代打坂本が一塁への強いゴロ。
一塁手は止めるのが精一杯で打者走者のみアウト。この間に森がスタートを切っていたため同点に。
さらに3番鈴木大が一塁線を破る
小田が勝ち越しのホームへ
やった逆転!
MSN産経ニュースより
東洋大の鈴木大、責任感がもたらした決勝打
「野手は責任を感じてこの4日間やってきた。体がうまく反応してくれた」。七回2死2塁から勝ち越しの適時二塁打。東洋大の鈴木大主将は胸を張った。
勝ち点を挙げれば優勝が決まった第7週(18、19日)の青学大戦で2試合連続零封負け。その反省から連日、キャンプのような猛練習をしたという。その成果をみせ、低めの変化球を巧みに一塁線に運んだ。
8回表国学院の攻撃
谷内がライト前ヒット
ここで小柴に代えてレフトに山口を起用。これが当たる。
3番庄司にはバント。一死二塁。山崎が三振で二死
5番村上がレフト前にヒット
やや暴走気味だったとは言え、レフトの山口が落ち着いてストライク返球でタッチアウト!
どや!
そのまま9回も0で抑えて試合終了。ナイスゲーム
よく打ち、よく守り、よく投げた好ゲーム
5回鮫島、7回鈴木の気迫のファインプレー。坂本の同点打
序盤はどうなることかと思ったが苦しんだ分強い
あと何と言っても気合いの入った監督。いつも気合いの入ってる監督さんですが今日はとくに凄かったような。
しかも采配がズバズバと当たりましたね。さすが勝負師ですね。
それにしても…(とこれは書くべきかどうか悩んだが)
先週の青学戦で連敗してから、どうも外野がバントバント煩いですね。
私は、監督の権限なので強攻いいじゃないか、と思ってるわけですが、世間ではどうもバント戦法のほうが受け入れられているようです。最近の野球ではバントの有効性が疑問持たれているのに、学生野球ではまだ古い考えが蔓延っているような気がしてならないです。
そこで、野球部の公式ページに過去2年分スコアが載っていたのでみてみました。そして
イニングの頭に何らかの形で塁に出た時、バントで送って攻撃したときと強攻したときに点の入り方に違いがあるのか(ざっくり言うと「バントしたら点が入りやすいのか」ということ)を計算しました。
まず09年春、優勝したシーズン。
5カードで先頭打者が出塁したのは36回あり、強攻28度、バント8度でした。(以外とバント多いですね)
強攻したイニングで16点、バントしたイニングは9点。1イニングに直す(割り算)と
強攻は0.571点、バントは1.125。このシーズンではあきらかにバントしたほうが点が取れていますね。
※先頭打者本塁打の場合は2番目の打者を先頭打者と考え、本塁打の点も加えない。
※バントしたのにヒットになったという場合もあるかもしれませんがスコアから読み取れないので強攻としました。
※その他いろんなパターンがあるのでその場で判断し、できないときは計上してません。
※さらにホームページのスコアが間違ってるようなアヤしい箇所もあったりするので計算に責任はとれません。
※計算間違ってたらゴメンなさい
以下同じように計算しました。するとちょっと違った結果が。。
09年秋(5位)
強攻…18度…9点(0.5)
バント…8度…5点(0.625)
10年春(優勝)
強攻…26度…29点(1.115)
バント…9度…7点(0.778)
10年秋(2位)
強攻…26度…12点(0.462)
バント…12度…4点(0.333)
大学選手権は去年のだけ掲載されていたのでそれも計算すると
強攻…11度…14点(1.273)
バント…3度…1点(0.333)
以上、ホームページから分かる範囲ですが、
149回遭遇した先頭打者出塁で、強攻した場合は109回あり、そのイニングでは80点取っている(0.734点/回)。逆に、バントで送ったイニングは40回あり26点を取っている(0.65点/回)。強攻した方が点が取れてますね。
あくまで少ないサンプルでの平均なので、これを持って強攻策の方が良い作戦という言い方は危険かも知れないが、少なくとも「バントしたほうが点が入る」とは言えないのではないか。さらにいえば、打てる時は強攻で打てそうもない時はバントでコツコツすれば良い、、という相関関係もない。あるのは、強い時は送ろうが強攻しようが点が入る(弱い時は、送っても強攻しても何をやっても点は入らない)という、ごくごく当たり前の事でしかない。実はこのことは、このチームに限った話でなく、プロ野球やメジャーなどでも同じ傾向があり、近年ではバントの有効性に対して疑問が投げかけられている。セオリーだからと言って無条件に受け入れるのは良い事ではない。
采配を云々するのは確かに野球の楽しみのひとつであることは間違いないが、度が過ぎるのはよくない。監督が「野球はかくあるべし」という強い思いがあり、それを理解した学生が入部し、普段の練習もそれにそったものであるのならば、我々としてはその思いを否定するべきではない。
「バントは考えない」素晴しいじゃないですか。しかも勝ったときではなく負けたとき、強攻が裏目になった試合のあとでこういうコメントが出るのがこの監督の素晴しいところだと思う。我々ファンとしては全面的に応援したい。たぶん、自分の母校じゃなかったとしても、私はこのチームこの監督を応援してたと思う。
青学が負けてマジック1! 明日で決めちゃえ!
東洋3-2國學院
◉日本経済新聞電子版にバントのことでコラムがあり、参考にさせていただきました。
メジャーはなぜバントをしないのか(1)
試合終盤ならバントすべきか(2)
日本の野球でも「バントは損」か(3)
日本にもいた「バントの嫌いな監督(4)
日本でも「脱バント」が浸透するか(5)
http://www.nikkei.com/(日本経済新聞電子版トップページ)