一昨日は飲んで帰り,その煽りで昨日は使い物にならず,2日空けてしまった・・・。
故に本日のエントリと相成った次第。
・・・で,今回はもの凄く突っ込みどころ満載で・・・。
最初にことわっておきますが,兼続の位は陪臣に過ぎません。
大名の家老とはいえ,将軍や大御所に直接お目通りしたり,秀頼と対面したりすることなど有り得ないのではないでしょうか・・・。
百歩譲ってそうした機会を持ち得たとしても,当時の礼法である室町流をもってすれば,同室することすら禁じられる筈であり,仮に同室・同席したとしても
「面を上げよ」
の声がかかっても顔を上げてはならず,顔を上げたとしてもその時既に大御所・将軍・右大臣である彼等の姿はそこには無い・・・ということになっていたと思われます。
当時,家康と語ることができたのは,謀臣である本多正信・正純父子と黒衣の宰相と呼ばれた臨済僧の金地院崇伝ぐらいではなかったかと思われます。
だから,父と違って秀忠が如何に良い人であったとしても兼続をもって家康を説得したりすることは有り得ないでしょうし,外様大名である福島正則がわざわざ駿府城まで来て,家康に直訴して,
「二度とその面見せるな!!」
と足蹴にされるなど,絶対に有り得ない,と断言しましょう。
周知の通り,正則は広島50万石を失い,信州高井野4万石に落とされて失意の内に世を去りますが,それは秀忠の代になってからのことで,家康に直訴した咎を責められたわけではありません。
兼続に対して開き直る家康と,兼続を頼る秀忠。
このあたりで既に私は「どじょっこほい」状態となっておりました。
そして,千姫救出。
兼続献策とは唯々恐れ入りました。
ここまで歪曲,いえ創作と言えば宜しいでしょうか・・・。
幾ら何でも視聴者を嘗めていやしませんか・・・。
坂崎出羽守と本多忠刻のことは,本論から外れるので書きませんが,真田が炎上する大坂城から出陣・・・という場面ではもう何をか言わんや・・・。
せっかくなので,慶長20(1615)年の大坂夏の陣の経緯を記しておきます。
4/26 西軍大野治房,筒井定慶の大和郡山城攻略。
28 同 堺を焼き討ち
29 樫井の戦い。紀州藩浅野軍に,西軍淡輪重政,塙直政討死。
5/6 若江・八尾・誉田・道明寺の戦い。西軍木村重成,後藤基次討死。真田勢・毛利勢・長曽我部勢撤退
7 天王寺・岡山合戦。毛利・真田の奮戦により,本多忠朝・小笠原秀政討死。岡山の徳川本陣が大混乱となるも真田信繁討死により西軍総退却。
8 大坂落城。秀頼・淀君・大野治長・毛利勝永等自害。千姫,西軍堀内氏久(紀州の新宮行朝の一族?)と東軍坂崎直盛に救出さる。
(改行がうまくいかず,お見苦しい点はご容赦ください・・・)
・・・ということです。
大坂城が炎上する際,真田は既に討死していた訳で,あのようなシチュエーションは絶対に有り得ない訳です・・・。
さらに言うなら,千姫は西軍にとって和議の為の最終兵器ですから,いくら淀殿が良い人だとしても,みすみす逃がすようなことは有り得ないと思います。
山里郭での豊臣一族の最期にしても,鉄砲を撃ちかけられて和議(というか命乞い)が適わなかったと判断してのものだった筈ですので,千姫救出は無論真田と兼続によるものなどということは有り得ない,ということは今更述べるまでもないでしょう・・・。
兼続自室のミニ鎧櫃上に飾ってある「愛」の兜,落城後の大坂城に立っていた六連銭の旗,家康の御前で兜をとらない兼続等々,今回は山のように突っ込みどころやわざとらしい演出が満載でしたが,その突っ込みも来週で終わりのようです。
予告を見ると大団円のような雰囲気ですが,果たしてどうなるのでしょうか・・・。
来年の「龍馬伝」とやらも期待薄のようですし(昭和43年の「竜馬がゆく」を凌ぐ映像,北大路欣也を凌ぐ俳優に出てきて欲しいものですが・・・),やはりここは「坂の上の雲」に賭けるしかないかと・・・。
あ,そうそう,夏の陣の際,上杉勢は確かに京都守護を命じられておりましたが,郊外の八幡(男山八幡宮がある南北朝時代の激戦地)に居ましたので,確かに落城の火は見えたかもしれません。
ただ,昨日は洛中から・・・という設定のようでした・・・。
それこそ男山の陰になって見えないのではないでしょうか・・・。
駄文の山である拙エントリをご覧いただくだけでも光栄ですのに,こうして足跡まで残していただくと,嬉しさも倍増です。
・・・で,貼っていただいたリンクを辿ったら吃驚・・・。
県内第一位の・・・。
謹んで今から,読ませていただきます。
可愛いルナちゃんに惹かれて・・・。
「天地人」に関しては,実は感謝しています。
山のように毎週楽しませていただき,根多をいただきましたので・・・。
来週が本当に楽しみです。
どのような大団円になるか,そして「坂の上の雲」に超期待しています・・・。
一方、koshiさんの「評」の方は、さすが、最終回直前!! 近々の中では最高に盛り上がって、大いに楽しく拝見いたしました。
長く、毎週、お邪魔しては、ご迷惑もおかけしてきましたが、「もうひとつの天地人」として、楽しませていただき、感謝しています。