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Berryz仮面(48)

2009-11-14 | Berryz仮面
イマミコ、怒りの表情でおトミさんへと向かっていく。

「どうしたのです」
おトミさん、冷静にイマミコへ話しかける。

「私の愛する部下をあんな目に合わせるなんて、女王として許せません」と、イマミコ。

「だったらどうだというのです。
そんな態度取って、母星へ帰れなくてもいいのですか」
イマミコを横目で見ながらおトミさんが言う。

イマミコ、悔しがりながらも引き下がる。

おトミさん、通信機を取り出し、何かを喋る。
と、Berryzロボが動き出し、イマミコの頭上に手をかざす。

「なにをするのです?」
動揺するイマミコ。

「あなた方のやることももうなくなりましたし、ここですべてを申し上げましょう。
あなた達をアルタカ星へ返すという約束でしたが、あれは嘘です。
そんな科学力、一個人である私が持っているはずないじゃないですか」
ニヤケ顔で話すおトミさん。

怒りのイマミコ
「騙したのですか」

大きく頷く、おトミさん。
「はい。ですから、あなたはラ・フランス……いえ、用無しです」

おトミさん、通信機へ合図を送る。
Berryzロボ、イマミコに向かって拳を構える。

イマミコを守るように、アルタカ星人全員が集まってくる。

「無駄ですよ」と、おトミさん。


アルタカ星人の一人が、おトミさんへ向け叫ぶ。
「我々は、死ぬときは女王様と一緒です。
俺より先に、死んではいけない~。地球のさだまさしの歌から引用です」


Berrzロボ、拳を振り上げ、落とす。
衝撃音。

「なんてことを」
目をそらす、はたけ司令。

目を開けると、Berryzロボの拳をどうにか持ち上げている、レッド茉麻の姿が。

はたけ司令、叫ぶ。
「なにやってんのやレッド!」

「今、限界なんですからあまり話しかけないでください。
さっき、私の大切な人の命をアルタカ星人が守ってくれた。
今度は、私がそのお返しをする番です!」


自分がまだ生きてること、敵が命を助けてくれたことに驚いている女王イマミコ。
「地球にもこんな人が……有り難いな」

周りで泣き始めるアルタカ星人。

「いいから早く、逃げて。力が……」
レッド茉麻、力が持たなくなっている。

「まーさ、私も」
レッド茉麻を助けるように、ホワイト、オレンジ、イエロー、ブルー、ピンクもBerryzロボの拳を支える。

イマミコとアルタカ星人、ロボの拳から逃げていく。


「もっと力を入れろ」
おトミさんが通信機に話す。

「そこまでや!」
銃を持った、はたけ司令、よっすぃ~、梨華がおトミさんを囲む。

「おやおや。あとちょっとだったのに」
おトミさん、手を挙げる。しかし、拳は握ったまま。

「手を開きなさい」
梨華の声に、手を開くおトミさん。
と同時に、手に隠し持っていた玉が地面に落ち、白い煙が上がる。
その隙におトミさんは、逃げ、見失ってしまう。

「くそっ」
はたけ司令、自分の膝を悔しげに叩く。

その目線の先には、車に乗り込み逃げていく、おトミさんの姿。

『詰めが甘いですよ。
東京はほぼ怪人が破壊したようです。もう、なにをやっても手遅れなのです。
これからは私の時代なのですから』

おトミさんの声だけが響いている。


一方Berryzロボ対Berryz仮面。

力と力のぶつかり合いにより、Berryzロボの腕が壊れていく。
その反動で、Berryz仮面、女王イマミコ、アルタカ星人も意識を失い、倒れる。


「大丈夫か?!」
よっすぃ~、Berryz仮面に駆け寄る。
「これは、ひどいな」

中央で踏ん張っていたレッド、ホワイト、ブルーは特に衝撃が非道く、再び目を開ける気配もない。

はたけ司令、イマミコに寄っていく。
「あんたも被害者なんやな」

イマミコ、どうにか口を開く。
「我々は一年半前、観光で地球へやってきた。
アキバ名物、メイドカフェを見にお忍びでやってきたのだ。
しかしUFOのトラブルで宇宙を航行するまでのパワーを失い、帰れなくなってしまった。
私はどうしてもみんなを連れて帰りたかった。
そんなとき、清富様……いや、あの男に出会った。
協力すれば、UFOを直してやると。
……簡単に騙されてしまった。女王として情けない」

「その前に、俺らと出会ってたらどうにかしてやれたかもしれんのにな」
はたけ司令の言葉に
「そのようだな。失敗した」
と答え、そのまま動かなくなる女王イマミコ。

その周りには、荒野と化した東京が広がっている。


(つづく)


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